テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 『の』に花が咲く ~

2020-02-03 22:27:35 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ………………もぐぐッ!」
「がるる!………ぐるっ!」(←訳:虎です!………ぱくっ!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日は2月3日! 
 いまや全国的に節分の風物詩となっている
 恵方巻を黙々と美味しくいただいたら……
 はい、もうお喋りしてもいいでしょ♪ということで、
 本日の読書タイムは、
 こちらの御本を、どうぞ~!

  



          ―― の ――
 


 著者はjunaida(ジュナイダ)さん、
 2019年11月に発行されました。
 『の』……いえ、ご心配なく。
 私ネーさの打ち間違いや変換ミスではありません。
 本当にこの御本の題名は、
 『の』たった一文字だけ、なんです。

「きろくゥ、でスねッ!」
「ぐるがるぐる!」(←訳:最短最速記録!)

 『の』。

 このたったひとつの文字の題名から、
 活字マニアの皆さまは、どんな推理を働かせるでしょうか。
 『の』……野原?
 『の』……野菊?
 『の』……のっぺらぽう?

 どれもステキな『の』ですが、
 いえいえ、
 この御本での『の』は、
 とっても楽しい化学反応を引き起こす
 魔法の文字です。

「ふァ? かがくゥはんのうゥ??」
「がるる?」(←訳:どんな?)

 そうね、
 Web上で公開されている部分を
 ここでちょっと引用させていただきましょう。
 御本の表紙を開くと、
 そこには↓こんな一行と、女の子の横顔の絵が。

   《わたしの》

 さらにページを捲ると、次の絵には。

   《お気に入りのコートの》

 その次の絵には。

   《ポケットの中のお城の》

 そのまた次の絵には。

   《いちばん上の眺めのよい部屋の》

 という具合に。

「つながッてゆくゥのでスゥ!」
「ぐるるぅ♪」(←訳:魔法だぁ♪)

 魔法の言葉の効果は、
 junaidaさんが描く絵の美しさによって、
 いっそう高まります。

 小さな『の』は、
 次のページでどんな新たな魔法を見せてくれるのか?
 どんな物語が始まるのか?

「どこまでもォ、ひろがるゥ~」
「がるるぐる!」(←訳:言葉の魔力!)

 《マザー・グース》のナーサーリーライムズ
 『これはジャックが建てた家(This is the house Jack built)』に
 ちょっぴり似ていなくもない、
 けれど、
 もっと不思議で痛快で儚くも切なく、
 どこまでも愛らしい『の』の魔法。

 詩歌集として文章だけでも、
 画集として絵だけでも楽しめる
 junaidaさんの極小&遠大な世界を、
 活字マニアさんもアート好きな方々も、
 ぜひぜひ、覗いてみてくださいね~♫
  
 
 
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