「こんにちわッ、テディちゃでス!
きょうはァ、でんししょせきのォひィ、なのでス!」
「がるる!ぐるるがるるるぐる!」(←訳:虎です!天使の囁きの日だよ!)
こんにちは、ネーさです。
今日2月17日は、電子書籍の日に加えて、
天使の囁きの日、つまり、ダイヤモンドダストの日とは、
1978年2月17日、北海道幌加内町母子里で
国内最低気温-41.2℃を記録したことから制定されました。
寒波の襲来に震えつつ、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 教養としての 日本の文様 ――
著者は小松大秀(こまつ・たいしゅう)さん、
2024年12月に発行されました。
雑誌『家庭画報特選 きものSalon』に30年に渡って掲載されてきた
『日本の文様』を書籍化したものです。
「らッきィでェ、はッぴィ!」
「ぐるるがる~!」(←訳:吉祥で招福~!)
絹布に浮かび上がる
ありとあらゆる《おめでたい》文様たち――
私たちのご先祖様が、
どんな文様を好んで身にまとったのか、
著者・小松さんは、
第一章『吉祥文様』
第二章『季節の文様』
第三章『文芸の文様』
第四章『幾何文様』
と、4つの章に分けて、
図版を提示しつつ、詳しく解説してゆきます。
「ふわわァ~…これはァ、すごいィでス!」
「がるるぐるるがっる!」(←訳:文章と写真のタッグ!)
最高の瑞祥とされる
『龍鳳呈祥(りゅうほうていしょう)』、
長生不老の願いがこめられた
『蓬莱山(ほうらいさん)』、
若々しさの象徴『松』、
不老長寿の霊力を暗示する『菊』、
西王母さまをイメージさせる『桃』。
天へするすると伸びてゆく『竹』、
有用植物の『椿』、
縁起が良いからと武将に好まれた
『沢瀉(おもだか)』、
『南天』で難転。
センスとユーモアたっぷりの
小松さんの解説文を読んでゆけば、
日本人がいかに縁起担ぎが大好きなのか、
よ~く分かってしまいますが、
いやぁ、文章もさりながら、
あまりの素晴らしさに
きゃー!と叫びたくなるのは、
お写真です……!
この世に実在するんですか、これが!
「かみがかッてまスゥ!」
「ぐるるがる!」(←訳:国宝級だよ!)
久保田一竹さんによる、
七宝(しっぽう)花菱の辻が花(本文195ページ)。
蒔絵細工の印籠には、
波と兎の文様(本文145ページ)。
名工・原羊遊斎(はら・ようゆうさい)さんの代表作、
雪輪文様の印籠と、
瓢箪(ヒョウタン)らしき意匠の毬型の根付。
特に、辻が花の七宝花菱は、
眺めていると気が遠くなってきますよ……
これっていったい、
完成までにどれほどの年月が……。
「そうぞうもォつかないィ~…」
「がるぐるる……」(←訳:ただ溜め息……)
現代の日本社会からは、
ほとんど別世界のような、
それでもたぶん、
私たちの遺伝子の中にひっそりと存在する、
日本の文様たち。
文様をテーマとする書籍は
数多く出版されていますけれど、
間違いなく、
”最も美しく、分かりやすい”作品です。
全活字マニアの皆さま、
ぜひ、一読を♪