「こんにちわッ、テディちゃでス!
うむむゥ~むゥ! なんというゥ!」
「がるる!ぐっるるるぅ~…!」(←訳:虎です!すっごいなぁ~…!)
こんにちは、ネーさです。
2024年も押し詰まってゆくこの時期に、
重量ずっしりな大作がやって来ましたよ。
よぉし!と覚悟を決めたら、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 日本美術をひらく ――
著者は山下裕二(やました・ゆうじ)さん、
2024年10月に発行されました。
『山下裕二 論考集成』と副題が付されています。
いや、冗談ではなく驚きました。
この御本の厚さたるや、約5.5㎝……!
これって書籍の形をしたエクササイズ用品的な何かなの?
と畏怖してしまうヘヴィー級な大冊です。
くれぐれも、足の指や甲の上に
落としたりしないよう注意してくださいね。
「なかみもォ、ぎッしりィ~!」
「ぐるっるがる!」(←訳:詰まってます!)
この御本は、
美術史家・山下裕二さんの文章(評論)――
美術専門誌に掲載した記事、
展覧会の図録のために書いた解説や論考など、
現在では入手・閲覧が困難なものを中心に、
81作品で構成されています。
序章『日本美術の内と外』
第Ⅰ章『室町から桃山時代』
第Ⅱ章『江戸時代』
第Ⅲ章『幕末から近代』
第Ⅳ章『現代』
第Ⅴ章『私の日本美術史』
と、日本美術の広野をかけめぐる山下さんの美術論は、
痛快なほど垣根も塀もありません。
雪舟さんと、イサムノグチさん、
長谷川三郎さんを一緒に論じ。
スイスで開催された長谷川等伯さんの展覧会に、
なぜこれが日本では出来ないんだ!と怒ったり。
辻惟雄(つじ・のぶお)さん著『奇想の系譜』、
この名作が世に出たことによって、
いかに大きく江戸美術観は変化していったかを観察し。
《日本美術応援団》団員として、
赤瀬川源平さんとともに
日本美術に敬愛を捧げ。
未だ評価が定まっていない現代の作家さんたちへ、
行け行け~!とエールを送る。
「あッ! にゃんこッ?」
「ぐぅるるがるるる!」(←訳:ニャンコいました!)
著者・山下さんの”私“の部分が
いっちばん溢れ出ているのは、
第Ⅴ章『私の日本美術史』でしょうか。
愛猫家であるがゆえに、
山下さん、猫を描いた作品には
かなりのこだわりがあるのです。
そんな山下さんがおすすめする猫絵とは?
そして、日本美術の中の動物や昆虫たち、
アートと笑い、展覧会のお仕事……
「ふうッ! まんぷくゥ~!」
「がるるぐるるる~!」(←訳:いいやまだまだ~!)
40年以上をかけて執筆した
1000近い候補の中から、
厳選に厳選を重ねての、81作品。
もうこうなったら、
残りの900以上の作品も
ガンガン書籍化しちゃってほしい!
と思わせてくれる評論集は、
アート好きな活字マニアさんにおすすめですよ。
年末年始のお休みに、
炬燵の卓上にドスン!と据えて、
じっくりゆっくり堪能してくださいね~♪
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます