小樽築港は、バブル崩壊の頃に完成したマイカルの施設であった。昔ここの計画に少しだけ関わった。それは四角い箱を連ねただけの無味乾燥な計画であり、なんでこんな無味乾燥な計画をしているかが不思議であった。今はマイカルも経営破綻し、運営者はイーオンに変わったが、さらに安普請のショップが点在している姿をみると、落ちぶれたという言葉がぴったりあったってしまう。
当時の勢いでホテルとマンションは完成しているが、こんな海風の強いところで陸地側にゆかないと店舗もない立地は、先ず住みづらさが先立つ。バブル崩壊の置き土産、あるいは小樽の負の遺産なのかもしれない。イーオンも、広すぎる施設をもてあましているように思われる。そんな寂れた感じもする小樽築港だ。ハッキリいって暗いです、ここは。
小樽の翆も、ここにくることはない。上にシネコンがあるが、映画や芝居なら札幌にいってしまうだろう。
追伸:続々・ウィルス感染の終息傾向
さて新型肺炎の北海道での状況はどうだろうか。このブログでは3日ごとに観察し、今回で3回目だ。
3月6日のこのブログでは、
「ウィルス感染の終息!?、・・・・・患者数のピークが2月29日、以後で患者数、陽性人数の低減傾向が続き、一方退院累計が増加している。こうした性格の異なる2つの指標が相反する変化を時系列で示しているときは、ウィルス感染が終息に向かっている可能性があると判断できる。」
と書いた。図からは終息と読めるがとしつつ、小見出しに「!?」疑問符をつけた。
3月9日のブログでは・・・
「(現在患者数の)低減率が低いのは気になるが減少傾向と判断。他方で退院累計(累計値である点に注意)が増加し、陽性人数ではバラツキがみられるが全体推移で見ると減少傾向であることから、現時点では、前回同様に北海道が終息傾向が高いと判断できる。断言するには、もう3〜6日後のデータをみたいと思う。」
と書いた。線形が右肩上がりにしかならない累計値を混在させていることの不適切さ。だから断言するには、まだデータ不足だったので、その後の推移をみたのが、3月12日のデータである。これら3時点の推移を追いかけると、ようやく現在の実態が理解できそうだ。
今回は、新しい図が発表された。図1に示したのがそれであり、赤の発症人数である。これは感染検査の中で陽性と診断された者に、いつ頃から症状が出たのかとするヒアリングによって得られた値と説明されていた。3月6日以降の表記がないのは、データがまだ入っていないとする説明だった。ただこの図は、感染のタイムラグを反映しただけであり、特になくてもよい図だと思われる。
そこで図2で現在患者数をみると、本来の推移構造ならば60〜70人台を大きく越えて山形の突出した線形になるはずだが、それが横ばいで押さえられている。であれば緊急事態宣言発令時以降、イベント自粛などの政策効果がでているとみられる図だ。ただし現在患者数は、終息に向かっているわけではなく、横ばい状態である。今後このままの推移であればの話だが、横ばい〜終息の間に向かってゆくことが予想される。それは横ばい〜拡大ではなさそうだ。従って感染拡大は、本日時点では、なんとか押さえられていると理解できる図だ。ようやく、政府専門家会議の判断と類似してきた点もあるので、今の実態と考えてよいのだろう。
それにしても、このブログでも書いたが、実数値のデータがなく、その結果としての図だけというのに首をひねる。
私が何回も指摘しているように、累積値は右肩上がりにしかならないにもかかわらず、それを現在患者数がわずかな低減傾向のときに、同種の表現にして、あたかも終息しているかのような錯覚を起こそうとするトリッキーな役人的作図表現は、いかがなものか。やはり論理を明快に表現すべきであって、誤解や錯覚される図表現はすべきではない。パッと見では、3月6日アップの図は、終息傾向と理解されがちな図だ。実際北海道は終息しているとする誤った発言をメディアで聞いたことがある。だから、この日のブログでは!?を小見出しにつけておいた。
これら3時点の図は、すべて知事発表で用いられた。マスメディアは、こんな政治家・役人達の表現作為が加味された図を用いて報道している。知事は選挙が伴うから客観性がある立場ではない。特に今日の図をみていると緊急事態宣言が有効であるとする図表現だ。そうした宣言の有効性は、この図からだけではわからない。だから本来なら客観性ある立場の役人が報告すべきだと思う。ここは、実数値データを用いて自分の手で検証するほかないのだろう。
こんなブログ原稿を書いていたら、突然手元のスマホが京都市からの緊急地震警戒速報をながしている。おっ、ブログどころではないぜ!、と思ってよく見たら訓練だった。訓練と大きく表示してよ。小さな文字を読まないとわからないなんて速報にになるのかなぁー。
先ずは、北海道のウイルス感染の追跡は、この辺でとどめておこう。
図1.3月8日
図2.3月8日
図1、図2.出典:北海道庁保健福祉部安全局地域保健課
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/kth/kak/kisyakaiken0309kisya1-2.pdf
小樽市小樽築港
NIKON Df、AF-S NIKKOR28-300mm3.5-5.6G
1)ISO400、焦点距離52mm、露出補正-0.33、f/6.3、1/4000