Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

NIKON FREAK438. 小説:小樽の翆44. 幕間5.+追伸:続・ウィルス感染の終息傾向

2020年03月09日 | Sensual novel

 

 さて冬の小樽の街が面白いと思っている。それも観光地以外の普段の街がである。おそらく地形のアップダウンがあって都市景観が変化し、なによりも古い建築物が、まだ数多く残されるている、そして花銀界隈をはじめとして、旨い地元のお店があるからだろう。

 だから最初に宿をとるときも、駅とか運河などの観光地は除外して花銀近辺で探したら1軒あり、ゲストハウス:リトルバレルが検索された。もちろん古い建築の再生ということもあるが、なによりも普段の小樽の生活の中に位置し、それに傘を差さなくてもすむところにコンビニもある。取材先の足場としては、今回の旅の目的に合致したロケーションだ。

 施設は、古い洋館だから部屋は狭い。外国人利用を想定しているのか、共用のシャワーとシャワートイレがあり清潔感がある。風呂は近所に温泉があるから、こちらの方が暖まる。暖房は十分効いており加湿器が備えられている。

 さて、雪が残っているうちにもう少し撮影しておきたいと思い、再度訪れることにした。これを契機に雪道だから撮影機材も軽くしてα6000が修理からあがるのを待っている。LCCが減便をしている最中、はたして出かけることができるか・・・。

 

追伸:続・ウィルス感染の終息傾向 

 新型肺炎の患者数に関する時系列観察を続けている。3日前のブログでは、北海道庁のデータを用いて感染は終息傾向か!?、とするブログをアップさせた。

 今日はそれから3日後の経過を図1でアップさせ、図2で再度前回データをアップさせて、これらを比較をしてみた。陽性累積数と退院累積数の推移が平行の線形になっている点が新しい発見だ。今後前者が低減し後者が増加するあたりで行政が終息傾向を発表するのだろうか。

 また前回同様に現在患者数が低減しつつあることが大きな特徴であり、低減率が低いのは気になるが減少傾向と判断。他方で退院累計(累計値である点に注意)が増加し、陽性人数ではバラツキがみられるが全体推移で見ると減少傾向であることから、現時点では、前回同様に北海道が終息傾向が高いと判断できる。断言するには、もう3〜6日後のデータをみたいと思う。

 実は、こうしたデータを国レベルで把握したかったが、WEBサイトではわからなかった。もう少し本気で探ればデータが、あるはずだが手間がかかりすぎるのでやめた。従って現時点では、患者数最大値の北海道をモデルとしている。

  北海道は全国のモデルになるかといえば、全国のデータが見当たらないのでわからない。

 というのも国全体で扱った4指標程度の1月からの時系列数値があれば、予測式を用いていつ頃までにどの程度の低減が見られるかなどの傾向もわかるはずだし、北海道をモデルとできる適切な論拠(説明力)も数理的に算出できるが、それらのデータがみつからない以上、私の見解は北海道に留めておくことにした。そもそも私が北海道へ取材に行こうとするための解析だったから、個人的な初期目的は果たしている。

 こうしたアクシデントが起きるたびにいつも思うが、どうして国のWEBサイトは適切な表示をしないのか?。もちろん厚生労働省に要望を送ったが、届いたのか届いていないのかも確認できないままWEBから要望案は消え去った。

 さらに厚生労働省のトップ画面は、これから行おうとする政策の羅列で、一つ一つを子細に読んでゆくと全体がわからない構造になっている。これはまさにデカルト(1596-1620年)の近代合理主義の反映だと思われた。デカルトはわからなければバラバラにしてみよ、とする要素主義の創始者だ。つまり、いまだに私達の国家は、近代合理主義をひきずっている。

 その近代合理主義は、カールポパー(1902-1994年に)の著書「歴史主義の貧困」によって論破されている。バケツの穴を補修するだけでは解決にならない。その後のトーマス・クーンの「科学革命の構造」でパラダイムという新しい概念が提示されていることを、私は若い頃に勉強した。だから国のWEBサイトをみていて、400年前のデカルトに逆戻り、で・す・か、と思われた。

 私は、建築という仕事をしてきたから、例えば雨樋のディテールといった要素だけでは建築が成立できないことは知っている。要素はもちろん検討対象だが、それ以前に全体の構造がどうなっているかの方が重要である。だから物事には考えてゆく序列と体系があり、体系を読み解く論理があるということだ。つまり現代科学である。

 現代科学の原則で、論拠と追記という大きな概念がある。論拠なき論理は論説・主張にあらずであり、原作者と同じ方法で第三者が同様の実験などをおこなったら結論も同様だったとする事ができる論述が追記である。最近こうした言葉を周囲になげかけると、エッ!、と初めて聞いた顔をしている人間が多く、しかも、それはそれとして、といって軽く無視してくれるのには、こちらはぶったまげた。 

 そんなわけで私の回りをみると、論拠なき主張をする人種が跋扈している。論拠というのは数値で示される客観的なデータのことであり、他人の説を借りてきて示されるものではないし、ましてや妄想でもない。

 ふと思うと感染を防ぐという政策も巨大科学の一端である。しかし国のWEBサイトをみていると、そんな科学性が感じられないし、科学性や論理を国民が要望したという話も聞こえてこない。

 そうなると、まあ、いいか、こちらは官能小説でも書きながら、様々な施設がお休みしている退屈な時間をやりすごうそうというわけで、書架から官能小説と谷崎潤一郎を引っ張り出してきた。

 

図1. 3月6日

 

図2. 3月3日 

図1、図3.出典:北海道庁保健福祉部安全局地域保健課

http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/kth/kak/hasseijyoukyou0304_0303genzai.pdf

 

小樽市相生町 ゲストハウス:リトルバレル

NIKON Df、AF-S NIKKOR28-300mm3.5-5.6G

1)ISO400、焦点距離28mm、露出補正0、f/5.6、1/160

2)ISO720、焦点距離28mm、露出補正+0.67、f/6.3、1/8

3)ISO2800、焦点距離28mm、露出補正+0.67、f/6.3、1/8

4)ISO400、焦点距離28mm、露出補正0、f/5.6、1/160

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