Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング628. 小説:小樽の翆552. 即物的

2022年09月01日 | Sensual novel

 

 「今日、お茶すねが?」

青森のリュウ君からスマホメールが入っていた。

相変わらずインポの治療で小樽に通院している。

いつも八戸から夜行フェリーで朝小樽にやってきて、苫小牧から夜行フェリーで帰ってゆく。

午前中診察だから、午後は時間を持て余すわけだ。

ナンタルで遅い昼飯だった。

リュウ君「薬は一ヶ月以上はぐれねはんで、毎月通う必要がある」

というわけだ。

「それで上さんとうまくいってるんだから、吉とすべきじゃないの」

リュウ君「なんてしゃべるが・・・、女って即物的なのよ」

「まあ、男の方がロマンティストかな」

リュウ君「だよね、だって普段は楚々どすてらばって、あのどぎは生殖動物だよ」

「それで興ざめになる。それがインポの原因?」

リュウ君「そうねぇー、それまで純情さ楚々どすてあったのが、あのどぎは、もうインナーパッど脱いで、さあ入れるべどいって腰下ろすてくるんだ」

「純情な女が、即物的な女になるちゅうわけね」

リュウ君「そうなるど女でねじゃ。生殖動物もいどごろだよ。だって上がら腰グイっておろすて激すく揺するんだ。わー痛ぇ、といっても『我慢我慢』だよ。そえでゆぎそうだどいうど、『こいだば子宮に種届かねえか』どいって、わーのペニスの根元握って『まだ、出せばまいねよ』どいって身体下にすて、足広げで『さあ、入れるべ!』だもん」

「なんか料理をつくるみたいだねぇー」

リュウ君「料理もわらすも一緒だよ。そえでグイど腰押すつけでぎで・・・、わー痛ぇどいっても『我慢すんのよろ、男だべな』。そえで両足でわーの骨盤抱ぎ寄せでグイグイど子宮押すつけでくるわげ」

「貪欲な生殖動物ちゅうわけだ」

リュウ君「そうだよ、一滴も漏らさず種子宮さ入れるべどするわげさ。腰痛ぇぐらいに押すつけでぎでさ」

「その即物的なのがインポの原因じゃないの」

リュウ君「それもあるよ。男がもってら夢みでなのがねもん」

「どんな夢?」

リュウ君「あれだよ、あのアダルトサイトにある、すなやがな腰抱えで沸々ど燃え上がるどいったあんばいのさ」

「ああつ!、女の絶頂感とか、燃え尽きたとか・・あれね」

リュウ君「そうだよ。おめ女の喜びはねのがどいったらさ、『そったの男のロマンよ。あるわげねべな。わらすつぐるのは即物的なんだはんで。種全部子宮さ入れでね、外さ漏らさねでけ。もうインポだはんで大変なのよね』だってさ。そえで腰痛ぇぐらいにぴったりぐづづげでグイグイ振り回すてさ・・・」

「(*^▽^*)生殖動物ちゅうわけ・・・」

リュウ君「本音はそうよ。でっ、普段はぶりっ子すてらわげよね。だはんでアダルトサイトだきゃ男のロマンでつぐってらはんで、みんな嘘よ・・、というわげ」

「そこが、男と女の永遠に埋まらない溝かぁー」

リュウ君「そうだよ。アダルトサイトは、なもかも夢の世界表現すてらんだよ。もぢろん現実には、存在すねっきゃ」

「ぶりっ子は、男の妄想につきあうのは仕草だけ、SEXでは即物的な生殖妻というわけだ」

そんな話で、ナンタルの午後の笑える時間が流れていった。

即物的行為の結果生まれた子供達は、もっと即物的であり、それでは人間があまりにも疲れるので、神や世の中はめでたい概念というか癒やし系を沢山つくりだし、だましだまし子育てをさせてゆく。

・・・

小樽のからっとした空気の夏の時間がすぎていった。

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