Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング634. 小説:小樽の翆558. ボッキマンのラップトップ

2022年09月07日 | Sensual novel

 

 感染症が過去最大になると、翠との休日も貴重な時間になってくる。

今日は海岸でビーチパラソルを借りて半日海の風のしたですごしていた。

気持ちいいねじゃ、一言で終わって会話が途切れるじゃん。

「なんかおもろい話はないの?」

翠「あるよ。病院に泊まり込んでいる感染病棟の晃子さんから聞いた話。あの医療技師のボッキマンがいたでしょう!」

「会えなくてトシコさんと別れたとか・・・」

翠「ちゃうの。晃子さん『お前のラップトップ、ザーメンの臭いがするんだけど・・』ってボッキマンにいったの」

「医療技師だからいつもパソコンを持ち歩いているか」

翠「でね、晃子さんかボッキマンのラップトップをみせろ!、というわけ」

「いつも強引な看護師だねえー」

翠「でね、ボッキマンがやだといったけど、もぎ取ったの。晃子さん力あるじゃん」

「ほう・・・」

翠「それで晃子さんが『どうせエロな画像でもみてマスかいているんだろ!、といってボッキマンの画像を探し出したの』。そしたらトシコさんの画像がでてきて、『アラトシコさんじゃん。なに!、この唇を突き出した画像は?』というわけ」

「動画でバーチャルキスでもていたか!!!」

翠「それじゃザーメンの臭いはつかないよ。晃子さんはそう思って『このキスみたいな唇は開いているよね。その開口部の大きさがアレのサイズだよね』だって」

「観察鋭いじゃん」

翠「だって晃子さんは感染病棟の看護師だもん。でね『あっ!、おまえチンポをラップトップに向けて、トシコさんが口でくわえるそぶりをして。バーチャルオラルをしていたんだろう!!!』だって」

「オオッ!!、バーチャルオーラル!!!」

翠「そこまで探られたらボッキマンも白状した。『はい、それで射精していました』って」

「涙ぐましい医療関係者」

翠「それでね。晃子さんかボッキマンに尋ねたの『お前、家に帰ってトシコさんとセックスしているのか!』って。そしたら3週間はかえってなくて病院に泊まり込みだったんだって」

「感染者数過去最大だとそうなるのかぁー」

翠「数少ない医療技師だもん。それで晃子さんか先生のところにいって『ボッキマンが家に帰れなくてラップトップでバーチャルセックスしているよ。だからかわりの技師を探して彼を早くに家に帰せ!!』って直談判したの。それでボッキマンは週イチで休めるようになったの」

「涙ぐましいですね。晃子さんは家に帰らないの?」

翠「あの人は患者が死にかけていても、ちゃんと休みをとる人よ。帰りに葬儀屋に連絡いてれおくのは忘れないけど、『今晩一人死ぬから明日棺桶持って取りに来い!』だって」

「そば屋から出前配達してもらったどんぶりを返すみたいだ・・・・」

翠「どんぶりを返すのは忘れないわ。違うかぁー・・・・」

ビーチパラソルの下での話は、大体即物的なんだ。

・・・

小樽の海岸の日射しが今年はきつい、といって日焼けするのを拒む翠ではない。明日には、黒い顔して、『おっはよう!』だろう。

コメント
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