8月15日お盆の頃、八坂神社の隣、大谷祖廟の万灯会に出かけた。
我が家とは宗旨も違うが、故人の霊を慰める事に変わりはない。お盆の時、霊界から先祖が自分達の家に戻り、そして16日の五山送り火で一斉に先祖達は霊界に帰ってゆく。そんな風に送り火を眺めると壮大なストーリーがありそうだ。
この時期実家に帰省するわが国の風習も、お盆に帰ってくる先祖達に会う事が主目的だ。メディアに報道される帰省客へのインタビューで「我が家の先祖達に会いにゆきます」とするコメントは聞かない。それでも先祖達の墓参りをして饗宴があるのだろう。
この祖廟の23区画あたりまで山を上がると、先祖達が帰ってきた姿が眺められる。そして背後に薄暮の街が広がる。さらにこの祖廟を下ってゆくと、裸電球に照らし出された墓石や背後の街の灯りが組み合わさった風景は、意味的だ。それは霊界が持つ固有の空気といってよい。それは確かに日常の空気とは、違うのだ。
大谷万灯会 20220915
SONYα6600、ZEISS Vario-TessarE16-70mm/F4 ZA OSS