Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング931. 小説:小樽の翠840.普通の看護師

2024年11月05日 | drawing

 翠は、夜勤だ。真夜中のお茶タイム。このお茶タイムが朝までの勤務を可能にしているといってもよい。
いつもの晃子さんに加え、今日は結婚したばかりの朱莉(あかり)さんがやってきた。
晃子「どうお、新婚の気分は?」。
朱梨「うーーん、なんにも変わらないですよ」。
晃子「じゃあ、夜の生活は?」。
朱梨「うち、地味夫婦なんです。旦那の方が積極的かなぁー?」
翠「どんな風に積極的なのよ?」。
朱梨「だってねぇー、旦那は夕べも、ホワイトボードにセックスの四十八手の下手なイラストを描きながら、『こうすれば、気持ちいい、こっちの体位は感じる。四十八手はクリトリスが刺激されて快感だ。やっぱ岩清水がいい。今晩はこれでゆこう』なんて講釈するわけ。あたし、ハァーーと聞いていた。そんなもんなんですねぇーって具合に」。
晃子「男の人って、思い入れ人種だから、勉強すると試してみたくなるのよ」。
朱梨「ためしても個人差だから、あたし、はぁーー、だよ」。
翠「つまり、岩清水をやりたい言い訳なんだ!」。
晃子「つまり今日は岩清水だといって、勉強の成果を披露しようというわけだ」。
朱梨「だって看護師の学校にいっているときに、人体の講義があるでしょう。でっ、放課後の話題で四十八手なんかお茶の話題だったよね。自分で体位のポーズをとると、こんなの無理!。とかね。だから、そんな妄想みたいな知識は、どうなんかなぁーと思っていたし、旦那は熱心だから、ハアっと聞いていたわけ」。
晃子「そんで夕べは岩清水たったんだ」。
翠「つまり旦那はヴァギナをしゃぶりたかったという言い訳ね。自然に流れてゆけばいいのにさ」。
朱梨「そうなんですよ。看護師に四十八手の講義をしてもらっても、アタシ、はっぁー・・・だよ。」
晃子「男の人って、相手がいると言い訳をしてたくさんして理屈をつけてって、人が多いもんね」。
翠「基本的には、恥ずかしがり屋なんだよ」。
朱梨「私、普通の看護師だから、それでも女として知るべき事はしってるし、講釈されてもなぁー。だからアタシじっと受講している生徒を演じていたよ」。
(*^▽^*)
そんな話しで盛り上がっていてもまだ外は暗い。
来月は冬至。
小樽も夜明けまでには随分と時間がある。
・・・
翠「さて長い夜勤の続きをしよっか・・・」
そういって各病棟へ散っていった。
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