Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE66. 路面電車のある風景

2010年09月11日 | field work
 建築学会の大会で富山に出かけた。富山の街で記憶に残ったのは、頻繁にやってくるトラムと呼んでいる新しいタイプの路面電車である。
 トラムは電車の床を低くして乗り降りを容易にし、走行音が少なく、シンブルなインテリアと現代的なエクステリアのトランスポーテーションデザイン、街の風景に溶け込む停留所、それらはユニバーサルデザインの典型例といえよう。
 車が少ない故か専用軌道であるのでスムーズに運行されている。トラムは、市内循環と港へ行く2路線で運行されており、料金も200円均一であり、ならばトラムでと容易に利用したくなる。
 そんな現代的な路面電車のある風景が見られる一方で、街の風景は大変ローカルである。高層建築物が少なく、大方の街並みは2階から3階程度であり、街全体の風景が低いのである。街の建築の高さはこれ位で、良いのだろうと思わせてくれる。だが、その表情はかわいげのない建物ばかりであるところが、悲しい。
 富山は戦災にあっているので、古い街並みがほとんどない。大変ローカルというか、或いは力ずくで人為的につくられた街特有の、どこか寂しさが漂う風景だ。

富山市、撮影日2010年9月9日
OLYMPUS PEN E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL 9-18mm/F4-5.6
シャッター1/60,絞りf4.7,焦点距離12mm,ISO200,iFINISH
コメント
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