オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

ニジマス入れ食い、オショロコマが消えニジマス一色となった森 その壱

2015-02-08 16:06:47 | ニジマスによる被害
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ニジマス入れ食い、オショロコマが消えニジマス一色となった森 その壱

2014-8-17  晴れ のち曇り

午後1:30  この日。午後は暇ができたので 近郊の 川へ一人でニジマスを見に出発。

いつものポイントから川へ降りてみると 今日はかなり水量多く流れも速く、いつもより水面が10cm も高い。

少し前、相当な大雨があったようで沢山の太い木々が川に倒れ込み、上流から流されてきたおびただしい数の流木が岸辺に引っかかっている。


大増水で川幅が数倍に広がって、またもとにもどったことが岸辺の広範になぎ倒された植物でわかる。


この渓流はかってはオショロコマしかいない川であったが、近年放流ニジマスが野生化、繁殖して個体数を増やし、たちまちオショロコマを駆逐した。

この数年はオショロコマはまったくみられなくなり、ついにニジマス一色に染め上げられてしまった。

まず いつもニジマスがごっそりとたまっている最初のポイントに振り込んだとたん40cm級ニジマスがかかった。猛烈な引きだ。一気に引き抜かず少しいなしてから取り込むことにした。数分のやりとりのあと引き寄せたが、取り込み間近に針がはずれあっけなく逃げられた。

このあとは大物は現れず、以前リリースしたため口キズのある30cm ニジマス一匹のほか 幼魚~若魚を30分ほどかけて 10匹以上釣った。ニジマス自然繁殖を示唆する恐怖のチビニジマスが多い。こうなってしまっては、もはやニジマスを積極的に駆除する意義もうすらいで、もはや諦めの心境に陥ってゆく。


口傷のあるニジマス。私がリリースした個体。

今日はオショロコマ用の1.5号針で かなりの数のニジマスを釣り落としたので針を一段大きめに変えた。

しばらくゆくと砂地に数日以内の釣り人の足跡1人分とタバコの吸い殻があった。マナーの悪い奴だ。

しかしこの釣り人の影響はさほど感じられず、そのあともたまりというたまりに 1-2匹のニジマス若魚がいて退屈しない。
































15-20cmの幼魚・若魚といえども速い流れに乗って凄いスピードで走り、反転して跳躍し、細い渓流竿での釣り味は最高だ。

ニジマスのためオショロコマが消えてしまった怒りと、その一方でニジマス釣りの快感に酔いしれている自分に対して、とても複雑な心境だ。

また、もしかすると絶滅したかに見えるオショロコマの姿が、唯1匹でもよいから現れないだろうかといった淡い期待もあった。


                  この項 続く。




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北海道のニジマス遊魚の行方とは、机上の空論 燃えるか

2015-02-07 12:07:42 | ニジマスによる被害
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北海道のニジマス遊魚の行方とは、机上の空論 燃えるか

2014年12月13日、美幌博物館の町田善康さんから下記のフォーラムがあるから、是非参加してはとのメールが届いた。

第15回北海道淡水魚保護フォーラム
どうなる?どうする?ニジマス・ブラウントラウト
~「規制」と「利用」の両立を模索する~

北海道では、外来魚であるニジマスとブラウントラウトが河川の生物多様性を本来の姿から大きく変えてしまったことが分かってきました。 生物多様性を守るために法的な規制が急がれる一方で、両種とも釣り人に人気が高く、利用を継続したいという声もあります。そこで、市民・釣り人・研究者・行政関係者などの意見に耳を傾けつつ、外来魚と人間のかかわり方について考えてみませんか?

日  時:2015年1月25日(日) 13:00~16:30(開場12:00)
開催場所:札幌国際ビル8F国際ホール (札幌市中央区北4条西4丁目1)
内  容:
_基調講演
「我々は外来生物にどう向き合うべきか?」
五箇 公一(国立環境研究所)

_事例紹介
「北海道に生息するニジマスとブラウントラウトについて」
長谷川 功(北海道区水産研究所)
「北海道の外来種対策について」
武田 敏朗(北海道環境生活部)
「ニジマス釣り・ブラウントラウト釣りを科学する」
坪井 潤一(増養殖研究所)
「釣り人にとってのニジマス」
三浦 幸浩(ニジマス未来プロジェクト)
「子ども達に本物を伝えよう ~在来種は、おもしろい~」
町田 善康(美幌博物館)

パネルディスカッション
テーマ:外来種とどう付き合うべきか

定  員:180名 _定員を超えた場合は立ち見となります。
入 場 料:無料(申し込み不要)
問 合 先:長谷川功・坪井潤一/コーディネーター
〒062-0922 札幌市豊平区中の島2条2丁目4-1
  (独)水産総合研究センター 北海道区水産研究所
TEL 011-822-2131/ E-mail: hasekoh@affrc.go.jp
主催:北海道淡水魚保護ネットワーク・北海道生物多様性保全活動連携支援センター






そこで、ニジマスによるオショロコマ被害につき広く知ってもらうよい機会と思って、おおよそ下記のような内容で発表させていただけないだろうかと 2014-12-16 長谷川功氏にメールでお願いしてみた。今現在の深刻なオショロコマの現状は、おそらく誰も知らないに違いないと考えたからだ。





絶滅危惧種オショロコマに対する放流ニジマスの影響 抄録

絶滅危惧種オショロコマは2014年現在も種々の理由により急速に減少しつつあるが、その危機的状況の実態、全体像は明らかではなく、したがって保護対策はなにもとられていない。オショロコマ減少の理由は多々あるが、なかでも近年放流ニジマスの影響は無視できない。私は過去45年間にわたり、オショロコマに特に興味をもって渓流釣りを行ってきた。全道各地でオショロコマの棲息状態を念頭においた渓流釣りを行い種々記録もとってきた。今回、これまでほとんど話題にされることすらなかった放流ニジマスとオショロコマとの関係につき、私自身で経験した具体的な事例を参考例として提示しておきたい。ちなみに私はニジマス釣り愛好家でもある。

知床半島ウトロ側では2014年まで全渓流でニジマスは見られていない。しかし知床半島付け根にあるシマトッカリ川では顕著なニジマス汚染がみられた。

知床半島羅臼側では従来から知西別川に放流ニジマスが見られるが個体数は多くない。

最近では羅臼川(2013)、オルマップ川(2006)でもニジマスが記録されている。放流ニジマスでオショロコマが消えたとされる居痲布川ではニジマス駆除後、2003年に近隣の渓流からオショロコマが移植され、ごく少数が狭い水域に短期間確認されていたが繁殖は行われず終息した。近年大規模な魚道工事にともない川そのものと河畔林の大破壊が行われた。2014年の調査では渓流は完全に荒れ果てており、少数のヤマベがみられたに過ぎない。


このほか 知床のU川には秋に遡上・産卵するウミニジマス(スチールヘッド?)個体群(2006)が遡上する。

釧路川水系では在来魚がほぼ消えてニジマスに置換された渓流が少なくとも2本ある(2007)。積極的な放流活動もあり、このほか多くの渓流がニジマスに汚染され、在来魚類に影響を与えていると思われるがその全容は不明。

釧路川水系、別の2本の渓流ではニジマス汚染が進行しオショロコマが減少していたが早春、雪解け増水とともに源流域に遡上・産卵する大型ニジマスを積極的に駆除した結果、一本の渓流ではニジマス激減、オショロコマ増加のきざしがみられている(2014)。

十勝川水系K川ではニジマス汚染は深刻でかって無尽蔵にいたオショロコマは壊滅し完全にニジマスに置き換わった。在来のオショロコマは最源流域にかろうじて命脈を保っている(2014)。こうなるまでの時間は最初にニジマスが確認されてから、約6年という短期間である。

かってオショロコマが多かった無加川水系支流B川中流域では放流ニジマスが繁殖しオショロコマをほぼ駆逐した。上流域ではオショロコマは大繁殖したニジマスのため絶滅、最源流域に超小型の個体群が僅かに残存(2014)。

無加川水系支流S川では源流域の二基の砂防ダムの下流域はニジマスが繁殖している。二基のダムの上流約100mほどのごく狭い水域にのみオショロコマが見られる(2014)。このように既存のダムがニジマスの侵入を防いでいる例はほかにも多いと推定される。

阿寒川水系支流 S川では放流ニジマスが全水系にわたって大繁殖しており、あたかもウグイの群のように群泳している。ニジマス以外の渓流魚はみられない(2013)。

阿寒のヒョウタン沼とシュンクシタカラ湖に豊富に棲息していた大型湖沼型オショロコマは乱獲とそれに続くニジマス放流で絶滅した。


2014年夏の調査では渚滑川水系、特にサクルー川水系のニジマス汚染はとりわけ深刻で各支流でオショロコマは過去の記録(2006)と比較すると見る影もなく激減、ないし絶滅状態。一方、おびただしい数の放流ニジマスが繁殖している。渚滑川水系のオショロコマは特異な形態的特徴があり、致命的な結果を招く前に早急な対応が必要とおもわれる。


オショロコマ激減ないし消滅した上記渓流では居麻布川以外は開発行為等による自然環境の変化は、ほとんど無いことに注目すべきである。


このほか、オショロコマ以外の在来種と放流ニジマスの関係としてよく知られる事例は

北海道大学苫小牧演習林の渓流に貴重な陸封型ヤマベ(サクラマス)個体群が棲息していたが昭和40年代に放流されたニジマスにより絶滅した。このほか、道南の河川でも陸封型ヤマベ(サクラマス)個体群がニジマス放流後に絶滅しているという。陸封型ヤマベは一般的にニジマス放流に弱い。

道南の渓流や千歳川水系支流ではニジマスだけではなくブラウントラウトも同時に放流されていることがある。このような渓流では外来魚が在来のアメマスに置き換わっている。

道東の風連川では春産卵のニジマスが同じく春産卵のイトウの産卵床を破壊している。さらに孵化したニジマス稚魚が水生昆虫などをとる様子はイトウ稚魚より活発でイトウ稚魚は負けるという。


今現在、事態は深刻である。とりあえず、今回は比較的わかりやすい上記のオショロコマに関する自験例につき多数の画像情報、データとともに紹介する。これら以外にも今現在、放流ニジマスに関する負の事例は枚挙にいとまがないが、私はニジマス放流による北海道のニジマス釣り文化の継続は状況によってはまったく不可能ではないとも考えている。すなわち在来の生態系に大きな問題を起こさないようきめこまかな工夫をすることで対処可能な場合があると考える。具体的には私がこれまで主張し続けてきたニジマス放流ライセンス制とニジマス放流可能水域の設定がまずは現実的な対策とおもわれる。また米国での例のように放流外来魚が在来種棲息域に遡上するのを防ぐためのダム建設も緊急かつ現実的な方法として検討の余地があると思う。

しかし上述の方策等が現実問題として不可能ということになれば、いま奇跡的に北海道に残っている稀少・貴重な生態系を守るためには、生物多様性保全条例に基づく指定外来種に指定し、全道一律にニジマス放流を禁止するという流れは仕方がないと言わざるをえない。


折り返しメールがあり、組織内で検討のうえ 12月18日以降に連絡するとのことであった。

しかし、その後はまったくのナシのつぶてであった。準備の都合もあるので 12月31日に、ほんの10分の発表でも良いのでなんとかならないかと再度問い合わせてみると、何故か木で鼻をくくったような感じの返答があり、会場入り口にチラシなど置くスペースを用意するので、そこにチラシでもおいてはどうかとのことであった。何もしないよりはましかと思い、一応チラシを置かせていただく返事をした。




しかし、一方でこのフォーラムの性格が私が考えていたものとはかなりかけ離れたものではなかろうかと、ふと疑念がわいた。恐らく、あまり現場を知らない方々を中心にして、よくある学識経験者たちの机上の空論が行われるだけではないかと疑われたからだ。情報が限られる場合は、一般の方々はそれ以上に机上の空論に燃え上がるのが世の常である。こんな状況では、今回は、はるばる札幌まで出向いても私やオショロコマにとっては恐らくは時間の無駄、出席はよそうと決心したのであった。

                     次項へ続く。




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夜ヒグマに襲われ死亡、道東サケ遡上河川当幌川で

2015-02-06 16:26:01 | ヒグマの被害など
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夜ヒグマに襲われ死亡、道東サケ遡上河川当幌川で。

北海道東部の標津町茶志骨で夜中にサケを見に行った二人組の男性の一人がヒグマに襲われ、顔面粉砕骨折で出血多量で死亡。

2008年9月17日午後10時50分ごろ、北海道標津町茶志骨の当幌川川岸にある雑木林で、標茶町の無職長沢進さん(58)が顔から血を流して倒れているのを、知人の男性(62)が発見した。長沢さんは中標津町内の病院に運ばれたが、顔面を骨折しており、死亡した。死因は失血死。中標津署は、長沢さんの顔の傷などからヒグマに襲われたとみて調べている。

現場は国道244号から約100メートル入ったサケ・マスの捕獲場近くで、1キロ離れた場所には農家もあることから、地元猟友会のハンターら18人が、逃げたクマの行方を捜索している。

同署によると、男性は長沢さんと2人で車で川にサケを取りに来ていたと話している。長沢さんが1人で川に向かってから約10分後、車内に残っていた男性が、悲鳴と獣のうなり声を聞き、駆けつけると、長沢さんが倒れていたという。

付近でサケを捕獲するには道の特別許可が必要だが、2人は許可を受けていなかった。

標津町によると、現場はヒグマの通り道になっており、目撃情報も多かったという。

道警によると、道内でヒグマに襲われて死亡したのは今年(2008年)では3人目。

(2008年9月18日 読売新聞)

私はこの事件のその後につき、かねてより、とても気になっていた。このヒグマは一体どうなったのだろう。

駆除されたという話は伝わってこなかったし、時間がたつうちに、その後なんとなく忘れていた。

2013-5-4 早春の知床半島羅臼側へオショロコマを見に行ったが、どの渓流も雪解け増水著しくまったく釣りにならなかった。春日の海沿いに唯一軒あった食堂で食事をとったときに壁に貼られていたヒグマの写真があった。

日付をみると 2008-10月に捕獲したとある。店の主人に聞くと、標津のほうで捕獲されたということしか知らないという。

私は当幌川で人を危めたヒグマに違いないと直感した。

2015年1月から2月に 標茶厚岸でのヒグマ事故が2件あり それぞれ先日このブログに紹介したが、急に知床の食堂でみた捕獲ヒグマのことを思い出し 南知床・ヒグマ情報センター へ電話して聞いてみた。

私の思っていたとおり、このヒグマは当幌川での事件の犯人と目されていたヒグマだとのこと。すぐには見つからず一ヶ月近くの探索でやっと捕獲し一件落着したとのことでした。



地元の猟友会18名が出動し捜索したがなかなかみつからず、2008-10月になって現場から4Km ほどの山林で犯人のヒグマを発見、駆除した。390Kg の大きな雄のヒグマであった。

 写真は NPO法人南知床・ヒグマ情報センター提供。

当幌川は良型アメマスが多い川で過去に何度も釣りにいったことがある。

私たちはサケ・マスが遡上しはじめると、その渓流でのオショロコマ撮影は極力避けている。サケを食べにくるヒグマと接近遭遇する機会が極端に増加するからだ。

まだそのような認識のない頃、標津町郊外の渓流で遡上サケをよけながらオショロコマを釣っては撮影していたが、内蔵のみを食べられた鮭死体がいくつも転がっているのを発見しビックリ、ヒグマの恐怖に怯えて必死に逃げたことがある。

いまでも標津方面はよく渓流釣りにゆくので、この人を襲ったヒグマが駆除されたことを聞き、すこし安心した次第。とはいっても、2015年現在、稀少なオショロコマがみられるところは同時にヒグマの濃厚生息地でもある。





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釣り人が多い沙流(さる)川水系PK川のオショロコマ

2015-02-05 20:57:08 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX-7-7  晴れ

 釣り人が多い沙流(さる)川水系PK川のオショロコマ

朝7時30分北見市を出発。 F 氏と二人で日高方面のまだオショロコマを撮影していなかった沙流川水系の渓流へ出かけた。

まず日高の PK 川へ入った。この林道は自然度抜群で蝶の採集にも最適だ。

オオイチモンジ、オオミスジ、オナガアゲハなどのほか、北海道特産稀少種の蝶エゾツマジロウラジャノメ(エゾツマ)が出てくる。

オオイチモンジやエゾツマの手のひら写真を撮った。






上流へ向かうとまず一人、橋の下で釣っている釣り人がいて、朝からがんばってオショロコマ幼魚1匹と小さなニジマス1匹を釣ったという。

さらにすすむと登山口の駐車場そばの橋の下で二人の釣り人が釣っていた。

釣れますか?と聞くと、ひどく無愛想に釣れるよとの返事だがこっそりビクをのぞくと空であった。

さらにどんどん上流に向かうと釣り人の姿もなくなり、なかなかの良いたまりが現れてくる。

とうとう20cm前後の良型オショロコマがたまっているところを発見、30匹ほどせっせと釣っては水中で手早く撮影し全てもとの場所にリリースした。



































ここは♀ばかりのようで白っぽい魚体で腹部着色は淡く黄色味を帯びる程度。赤点紋理は細かく小さなオレンジ系であまり目立たない。実にあっさりとした色調斑紋の個体群だ。 

しばらくすると、そこへ別の3人組みの釣り人が現れて釣りはじめたが私たちが釣ったばかりなので何も釣れない。

私たちはその少し上のたまりでさらに5-6匹を釣って撮影して終了とした。

本日は土曜のせいか狭い水域に釣り人が私たち以外に6人も入っていた。

皆さん私たちと比べると目を見張る立派ないでたちで、しかもビクやクーラーボックスを持参した持ち帰り型の釣り師たちである。

幸い?明らかにちょっとした技術的問題のせいか、彼らはほとんど釣れていないようだ。

しかしこんなに多くの釣り人が入るようでは、ここのオショロコマの行く末はあまり明るくないかも知れない。

恐らくごく近い将来、釣り圧のみで消えてゆくと思う。

ちなみにこの渓流に釣りに来る 釣り人の狙いは外来種、つまり放流ニジマスであり、小型で食べてもまずい在来種オショロコマは単なる外道に過ぎない。

時には雑魚扱いされ、最悪の場合、オショロコマは陸地に放り投げられたりすることもある。

今現在の私の感覚からすれば狂気の沙汰、本末転倒だが、釣り人の考えにも実に色々あるようで、現状はそれほど甘くはない。

本州では渓流釣りでは普通ニジマスよりイワナが珍重されるが、何故か北海道では逆である。本州の人からすれば意外にみえるかもしれないがニジマスが好まれるのだ。

昔はいざしらず、現在では本州方面の漁協などは、貴重なイワナ生息域にニジマスを放すような愚行は、まず行わなくなっている。そんなことをすれば長期的にみれば結局は不利益になることがわかったからだ。しかし、北海道では何故か無制限、やりたい放題にそれが行われている。

在来種が貴重だの、生態系だの、生物多様性だの、北海道の渓流の長い歴史の生き証人、渓流の宝石、オショロコマを大事にしよう ETC.....私がブログなどでいくら叫んでもニジマス釣りに夢中になっている釣り人や地方自治体には馬の耳に念仏だ。

放流ニジマスにより駆逐される前に、ニジマス釣りの際、混獲され続けて消えてゆくことすらある。いなくなったニジマスは再度放流すればよいが、結局オショロコマは再生産が追いつかず、やがて絶滅、消えてしまう。


放流ニジマスが自然繁殖して数を増やし、大きく発育して、結果 威嚇、追い払い、エサの先取り、時には捕食を繰り返してオショロコマを駆逐絶滅させるパターンのほかに、放流ニジマス狙いの釣り人による混獲でオショロコマが消えてゆくパターンもあることを認識してほしい。

このような意味からもオショロコマの棲む水系や、そこに連なる水系にニジマスを放すのは断固止めてほしいと思う。



ここまでくると、さすがにヒグマのテリトリーでこれみよがしのヒグマの糞があちこちに見られる。私はヒグマの示威行動ではないかと思っている。
       
 


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沙流(さる)川水系 TR川のオショロコマ

2015-02-04 22:16:16 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX-7-7  晴れ

沙流(さる)川水系 TR川のオショロコマ

沙流川水系TR川へ入った。林道は心配していた崩壊箇所も無く、よく整備されていた。

途中で長距離を徒歩で歩いてきたという新潟からきた蝶採りの30代男性に会ったのでしばらく蝶の話をした。

この林道ではエゾツマジロウラジャノメはもう汚損しているという。彼がすくった後のせいかもう時間が遅いのか崖には蝶は見えなかった。

その先で林道が二股になるところのTB岳登山口には登山客の車が7台もあった。この難ルートではしばしば遭難があるが、それでもなお人気があるところだ。

この付近で今日は近年珍しくなった蝶ウラキンシジミが多かったそうだ。二股になっている林道は両方の道ともにゲートがありしっかり施錠されておりこれ以上は入れない。

そこで、この付近から釣り下ったが、となりのPK川と同一のオショロコマ個体群がいて20匹ほど撮影できた。


















































これで沙流川水系では WZ川、 PK川、TR川の三つの支流でオショロコマを確認したが WZ川の個体群は他二つの渓流とはかなり異なっている。

最後にTR川の二股より下流へ数キロ下ったところの大きなダム下を釣ったがすでに釣り人が入ったようで魚をさばいた残骸が数匹分放置してあった。



それをみると20cm 前後のオショロコマのようだ。ここでは小型オショロコマ3匹しか釣れず F氏がなにか大きな魚をかけたが猛烈な引きで、やりとりしているうちに針がはずれ逃げられた。恐らくこの付近に放流されている大型ニジマスと思われる。
 

この日も撮影させていただいたオショロコマたちは全て丁寧にもとの場所にリリースしました。



さて、今日は勝ち逃げして北見へ帰ろうかどうしようか迷ったが、結局、昨年に引き続き、札内川のオショロコマを見に行くことにして F氏の常宿の中札内村のきくや旅館に泊まった。

カムイエクウチカウシ山1979mへ札内川源流の沢登りで登山してきた茨城県からの男女5人組も、きくや旅館に投宿していた。

風呂で一緒になった彼らの話を聞くと源流域で25cm程のオショロコマ5匹を30分ほどかけて釣って焼いて食べたとのこと( お願いですから今後は食べないでくださいよと懇願し了承してもらった )。

もはや昔と違ってオショロコマの個体数は多くはない。この水系ではいまや絶滅危惧種と言って良い。

札内川の最後のダムのゲートから4時間歩いたら9の沢、10の沢といったオショロコマがいそうな良い支流があるらしい。

昨年会った函館の釣り師の話では最初のゲートから40分ほど歩けばオショロコマのいる支流があるとのことだったが、そんなのは無いとのことであった。(実際には仲の沢という小さな沢がある。)

仕方ない、明日は出来る範囲で入念にやってみることにした。 

暑苦しくてF氏はあまり眠れなかったらしいが私はビールを飲んですぐ寝入ってしまった。


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またもや真冬にヒグマに襲われ重症  対策は?

2015-02-03 12:48:25 | ヒグマの被害など
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またもや真冬にヒグマに襲われ重症  対策は?

北海道新聞によれば、2015年1月26日の痛ましいヒグマ事件のほとぼりも覚めやらぬ2015年2月2日に、またもや真冬にもかかわらず森林作業員がヒグマに襲われ重症を負う事件がおこった。






どうやらヒグマの生態に近年大きな変化がみられるようだ。もはや冬はヒグマが越冬状態なので安全とばかりは言っていられない。

私たちはこれまで、しばしば山に雪のある時期のオショロコマ調査を行ってきたが、そろそろ冬場や早春の釣りは考え直さなければならない気がしてきた。

特に、早春にオショロコマの棲む源流域に遡上産卵するデカニジマス駆除などは超危険、要注意と思われる。

新聞では、対策としてクマスプレーの携行を勧めているが、きっと屁の突っ張りにもならないだろう(一応私たちも携行していますが)。

最も効果があると言われる大型ナタや大型ナイフ携行を勧めないのは法律的な問題を考慮してのものだろうか。

 前回と同様、ヒグマは遁走しいまだ駆除されていないようだ。


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真冬の北海道、ヒグマに襲われ死亡

2015-02-01 20:10:26 | ヒグマの被害など
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真冬の北海道、ヒグマに襲われ死亡

北海道新聞によれば、 2015年1月26日午後2時30分頃、北海道釧路管内標茶町塘路原野の山林で冬山枝打ち作業をしていた5人がヒグマに襲われた。

同僚4人は逃げたが 釧路市芦野1 林業作業員村上豊さん(64歳)が頭部に致命傷を受け死亡した。

現在、猟友会標茶支部のハンターたちがこのヒグマを追っているが、今年は道東、例年にない猛吹雪の日が多く、まだ駆除されてはいないもよう。

統計によれば北海道で1962年以降ヒグマに襲われ死傷したのは137人め。ヒグマは一般的に冬は冬眠する。

しかし1-3月に冬山造材のおり伐採の騒音で越冬から覚醒したヒグマに襲われた例が過去に3件あるという。

今回はややおもむきが違うようだ。近年、北海道ではエゾシカが急増し盛んに猟銃での駆除が行われるが、しとめたものの重い鹿の死体を搬出できず山中に違法放置される例がしばしばあるという。

今回の現場付近にも合計5頭のエゾシカの放置死骸が発見されている。冬場はエゾシカの死体は腐ることもなくヒグマにとって最高のごちそうだ。

エサが十分にあるため巣穴で越冬することなく一冬を喰いつなぐヒグマがいるという。

このように、冬眠らないヒグマが増えている可能性があり冬山といえどもヒグマには注意が必要だ。

まだ雪が残る春先、エサ不足などで弱り、ついに斃死したエゾシカの死体をみることがあるが、私はすぐにそこから離れるようにしている。

万一、その鹿の死骸に執着しているヒグマがいたとすれば、彼のエサを横取りにきたと誤解され大変なことになると考えるからだ。

今回の悲惨な事故もそのような状況であった可能性はないだろうか。

近年、高齢化の進むハンターの方々にすれば、林道から離れた場所で仕留めた重いエゾシカを車に運ぶのは相当大変なことだと思われる。

しかし死骸の放置は違法で、ヒグマの生態にまで影響を与えており、今回のような事故の原因にもなる。死骸回収の徹底がのぞまれる。


標茶方面はよく釣りに行きますし、冬のオショロコマ釣り、撮影もよく行っていますので、他人事とは思われないこわい出来事です。


2014-11-28。 雪がつもって川面は凍り、水面はほとんどみえなくなります。この時期のオショロコマもよく撮影にゆきますが。




そういえば、最近は雪が降っても、まだ巣穴に入らないヒグマもいるようにおもいます。



この日、大きなヒグマの足跡発見。普通、雪が降る頃には巣穴に入って越冬体制にはいるのですが、この大きなヒグマはまだ巣穴に入らず活動中でした。



PS: 標茶の現場でヒグマの巣穴をよく調べると、死亡した小熊が2体発見されたとのこと。 そうするとこのヒグマは♀だったのでしょうか?




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