
1992年のアカデミー賞で脚本賞を受賞した「テルマ&ルイーズ」を4Kレストア版で初めて観た。封切り当時、「90年代の女性版アメリカン・ニューシネマ」と高く評価された作品だが見逃している。公開から30年以上も経っているので多くのレヴューが紹介されており、結末も知ってはいたが、やはり自身の目で確かめたい。見事なストーリー展開に引き込まれた。
「サンダーバードを一番カッコよく乗る女たち」という映画評もあったが、1966年型フォード・サンダーバード・コンバーチブルを駆ったロードムービーだ。サンダーバードはアメリカ先住民族のスー族に伝わる神話に登場する空想上の鳥で、単語の響きが力強いせいか多くの商品名やアルバムタイトルに使われている。60年代後半にテレビ放送されていた人形劇が懐かしいし、鉄道ファンは特急列車、時計マニアならロレックス、バイクで風を切って走る方はトライアンフを、エレキベースを弾く人はギブソンを思い浮かべるだろう。
さてジャズファンはどれを選ぶ。ビルボードのジャズ・アルバム・チャートで2位を記録したカサンドラ・ウィルソンか。コテコテがお好きな方は迷わずウィリス・ジャクソンのプレスティッジ盤。ここはオーソドックスにルイ・ベルソンのインパルス盤を取り出した。2つのバスドラムと片手に2本ずつスティックを持って叩くエンターテイメント性が高いドラマーだ。ハリー・エディソンやカール・フォンタナの名手をさりげなく盛り立て、ソロではここぞとばかりに本領を発揮する。正確なリズムと稲妻のような怒濤のドラミングを存分に楽しめるアルバムだ。
3月11日に2024年アカデミー賞の授賞式が開催された。作品賞を受賞した「オッペンハイマー」に、ノミネートされた「アメリカン・フィクション」、「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」、「関心領域」。脚本賞を受賞した「落下の解剖学」と面白そうな作品が並ぶ。なかには30年後再公開され、「テルマ&ルイーズ」同様、アメリカ国立フィルム登録簿に追加される作品があるかもしれない。
「サンダーバードを一番カッコよく乗る女たち」という映画評もあったが、1966年型フォード・サンダーバード・コンバーチブルを駆ったロードムービーだ。サンダーバードはアメリカ先住民族のスー族に伝わる神話に登場する空想上の鳥で、単語の響きが力強いせいか多くの商品名やアルバムタイトルに使われている。60年代後半にテレビ放送されていた人形劇が懐かしいし、鉄道ファンは特急列車、時計マニアならロレックス、バイクで風を切って走る方はトライアンフを、エレキベースを弾く人はギブソンを思い浮かべるだろう。
さてジャズファンはどれを選ぶ。ビルボードのジャズ・アルバム・チャートで2位を記録したカサンドラ・ウィルソンか。コテコテがお好きな方は迷わずウィリス・ジャクソンのプレスティッジ盤。ここはオーソドックスにルイ・ベルソンのインパルス盤を取り出した。2つのバスドラムと片手に2本ずつスティックを持って叩くエンターテイメント性が高いドラマーだ。ハリー・エディソンやカール・フォンタナの名手をさりげなく盛り立て、ソロではここぞとばかりに本領を発揮する。正確なリズムと稲妻のような怒濤のドラミングを存分に楽しめるアルバムだ。
3月11日に2024年アカデミー賞の授賞式が開催された。作品賞を受賞した「オッペンハイマー」に、ノミネートされた「アメリカン・フィクション」、「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」、「関心領域」。脚本賞を受賞した「落下の解剖学」と面白そうな作品が並ぶ。なかには30年後再公開され、「テルマ&ルイーズ」同様、アメリカ国立フィルム登録簿に追加される作品があるかもしれない。
「テルマ&ルイーズ」をご覧になった方はご感想をお寄せください。
映画「テルマ&ルイーズ」4Kレストア版予告
https://www.youtube.com/watch?v=ngY_us7og70
僕の住むスコットランドは連合王国の一部ですので、車は全て右ハンドルです。英国人がアメリカ車を買わない理由はいくつかあります。まず、アメリカをやや下に見る傾向があることと、アメリカ車がでかいこと。それに最大の理由は右ハンドル車がないことです。
監督のリドリー・スコットはロンドンに住み、長らくポルシェを愛用していました。
映画の壮絶なラストは「バニシングポイント」のラストを彷彿とさせますね。
余談ですが世界の70ヶ国は右ハンドルの国ですが、その中で左ハンドル車をステイタスだと、わざわざ選ぶ人間がいるのは日本だけです。
英国ではフェラーリもランボルギーニも右ハンドル車しか売ってません。あれっ? 本題から反れちゃった。反省自省…
VHSでご覧になりましたか。私もVHSで観る機会はあったのですが、どうにもテレビサイズですと迫力に欠けますのでパスしていました。今回このような形で再公開されなければ一生知らないで終わったかもしれません。最近いい脚本がないのでしょうか、4Kリマスターの過去の名作がやたらと増えております。綺麗な画像で楽しめるのはいいとしてやはり時代感が損なわれているような気がします。「真夏の夜のジャズ」でそうでした。あのザラツキがニューポートの音と感じていましたので、リマスターで観たときはがっかりしたものです。とはいえ。今回「テルマ&ルイーズ」を鑑賞できたのは、4Kリマスターのおかげですのであまり批判できませんが、映画は撮影された当時のフィルム、ジャズは録音された時代のレコードで楽しむのが一番です。私もハンドルを放したせいか、本題から外れました(笑)