
ファッツ・ウォーラー、アール・ハインズ、アート・テイタム、テディ・ウィルソン、生年順に並んだのはスウィング期を代表するピアニストである。さらにセロニアス・モンクとバド・パウエルという二大バップ・ピアニストが続く。ジャズ史に残るミュージシャンばかりで、それぞれ個性的なスタイルを持っている。そのスタイルは後のピアニストに少なからず影響を及ぼしているし、現在のジャズ・ピアノの原典といっていい。
上記のピアニスト全員が弾いているいわばピアニストの登竜門ともいえる曲がある。ヴィンセント・ユーマンスの代表作の一つである「二人でお茶を」だ。映画で歌ったドリス・デイに似合う甘いラヴソングで、トミー・ドーシー楽団のチャチャチャ・バージョンが大ヒットした典型的なポヒュラーソングだが、ジャズでこの曲を取り上げると甘さは飛び、アドリブの素材としての曲の面白さが際立つ。その妙はヴォーカルならバックのプレイヤーもタジタジするニューポート・ジャズ・フェスのアニタ・オデイや、サッチモのバンドでテーマからアドリブまで一人で延々と吹いたクラリネットのバーニー・ビガードのソロで味わえる。
その一流のピアニストの証しともいえる曲に挑戦しているのはイギリス出身の盲目のピアニスト、エディ・トンプソンである。名門ロニー・スコット・クラブのハウス・ピアニストも務めた人で、英国のオスカー・ピーターソンと呼ばれるほどテクニックとジャズ・センスは抜群だ。注目すべきはオーディオ・マニアも唸らせるMPSレーベルの録音技術で、同レーベルの社長であり技術者でもあるブルーナーシュワーがいかに優れた耳を持っていたのかわかる音である。低音がよく響くこともありエディ・コスタを思わせるが、縦横無尽の音空間はトンプソンならではのものだ。ヴォリュームを一段上げるだけでスピーカーがピアノに変わる。
パウエル以降も多くの個性的なピアニストが現れ、「二人でお茶を」も録音数は減ったとはいえ今でも演奏されるが、先のピアニストを越えるものを聴いたことがない。1925年に作られた曲は今では前時代のメロディという印象を免れないが、数あるスタンダードでもアドリブ展開の面白さでは一二を争う。甘いタイトルとメロディからジャズのエッセンスを引き出した先のピアニストの偉大さを改めて知る。
上記のピアニスト全員が弾いているいわばピアニストの登竜門ともいえる曲がある。ヴィンセント・ユーマンスの代表作の一つである「二人でお茶を」だ。映画で歌ったドリス・デイに似合う甘いラヴソングで、トミー・ドーシー楽団のチャチャチャ・バージョンが大ヒットした典型的なポヒュラーソングだが、ジャズでこの曲を取り上げると甘さは飛び、アドリブの素材としての曲の面白さが際立つ。その妙はヴォーカルならバックのプレイヤーもタジタジするニューポート・ジャズ・フェスのアニタ・オデイや、サッチモのバンドでテーマからアドリブまで一人で延々と吹いたクラリネットのバーニー・ビガードのソロで味わえる。
その一流のピアニストの証しともいえる曲に挑戦しているのはイギリス出身の盲目のピアニスト、エディ・トンプソンである。名門ロニー・スコット・クラブのハウス・ピアニストも務めた人で、英国のオスカー・ピーターソンと呼ばれるほどテクニックとジャズ・センスは抜群だ。注目すべきはオーディオ・マニアも唸らせるMPSレーベルの録音技術で、同レーベルの社長であり技術者でもあるブルーナーシュワーがいかに優れた耳を持っていたのかわかる音である。低音がよく響くこともありエディ・コスタを思わせるが、縦横無尽の音空間はトンプソンならではのものだ。ヴォリュームを一段上げるだけでスピーカーがピアノに変わる。
パウエル以降も多くの個性的なピアニストが現れ、「二人でお茶を」も録音数は減ったとはいえ今でも演奏されるが、先のピアニストを越えるものを聴いたことがない。1925年に作られた曲は今では前時代のメロディという印象を免れないが、数あるスタンダードでもアドリブ展開の面白さでは一二を争う。甘いタイトルとメロディからジャズのエッセンスを引き出した先のピアニストの偉大さを改めて知る。
「二人でお茶を」はミュージカル「ノー・ノー・ナネット」の挿入歌として作られた曲です。ドリス・デイの大ヒットでポピュラー・ファンに愛され、トミー・ドーシー楽団のチャチャチャのアレンジでダンス・ファンに好まれ、パウエルの高速演奏でジャズ・ファンを唸らせた曲です。今週は、「二人でお茶を」のお気に入りをインストでお寄せください。記事はピアノ中心ですが、ピアノに限りません。ヴォーカルは機を改めて話題にします。勿論、真夏に。
管理人 Tea for Two Best 3
Bud Powell / The Genius of (Verve)
Coleman Hawkins & Roy Eldridge / at the Opera House (Verve)
Gerry Mulligan & Paul Desmond Quartet (Verve)
パウエルのオリジナルは「Clef」ですが、奇しくもヴァーヴ盤が並びました。記事で挙げたピアニストを中心に多くのプレイヤーが取り上げております。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
TOMMY DORSEY Orch.- Tea For Two - Cha Cha, arr.& cond. by
http://www.youtube.com/watch?v=4WcASyXqZfA
踊りたくなりますね
dukeさん、こんばんは。
スージーさんのライブで久しぶりに盛り上がりました。
翌日は・・でした(笑)
今回はお題に参加出来そうです。
The Unique/Monk(Riverside)
パウエルは素晴らしいのですが、今回はモンクのユニークさを選びました。 モンクのイントロからペティフォードのアルコが絡むところから、モンクの世界に引き込まれます。
The Tal Farlow Album/ Tal(Norgran)
タルのギターはのりのりで軽快です、支えるレッド・ミッチェルのベースもぶっとくって良いです。
At The Opera House/Hawk&Eldridge(Verve)
これも、マリガン&ベイカーと迷ったのですが・・
MJQのリズム隊でこちらにしました。
これ、ホークのソロのときに叫んでるのはロイですかね? ライヴならではですね。
クライマックスシリーズ・・・少し気になってますがぁ~!
土曜日はスージーさんのライブで盛り上がったようですね。こちらもそれなりに賑やかでした。(笑)
トップにモンクがきましたか。これぞモンクという演奏ですね。ぺティフォードもさることながら、ブレイキーが凄い。モンクの複雑怪奇なリズムを理解したうえでのドラミングは知的です。
そしてギターではタルが挙がりましたね。線が太くてメリハリのあるタルに相応しい曲です。
ホークとエルドリッジは私も挙げましたが、この組み合わせならではのノリです。叫んでいるのは多分ロイです。いいライブは自然と声が出るものですね。
クライマックスシリーズはセパとも予想外でした。西武の渡辺監督は潔いですね。ファイナルステージが面白くなってきました。
毎晩、食後にはアールグレイかフォートナムメイソンのダージリン・ラージリーフを淹れる。
紅茶は茶道と同様、淹れる儀式から味わうと良い。
休日の遅い朝には目覚めに、ミルクティーが良い、たまにはシナモンを加えても香りが豊かになっていい。
因みにミルクティーを淹れる時に、ミルクを温める方がいるがあれは邪道である。
イギリスの由緒ある方にお聞きした、冷たいままの牛乳で淹れるのが本式であると。
爾来、その教えを守っている。
今の時期、ロンドンのグリーンパーク駅のすぐ傍にあるフォートナムメイソンでよくアフターヌーンティーを頂いた。
帰りには銀紙の分厚いパックに入った、ダージリン・スペシャル・ラージリーフと、木箱入のダージリン・ファーストフラッシュをしこたま仕入れてくるのが年中行事であった。
今年はかみさんがイタリアに行っているので帰りにロンドンに寄ってもらいこれを入手することにした。
楽しみであるが・・・だいたいコレを味わう時はいつも一人である。そんな時にはモンクのティーフォーツーを聞きながら味わうか、はたまたテディ ウイルソンがいい。
と言うわけで・・。
1,パウエル
2、モンク
3、マリガン
という順になってしまった。
紅茶道の正しい作法をご伝授いただきありがとうございます。私は朝はどちらかとうとコーヒーですが、午後は紅茶を飲みます。「午後の紅茶」というヒット商品がありますが、午後のまったりとした眠気を覚ますには刺激のあるコーヒーよりも、より柔らかい紅茶が適しているように思います。これが「朝の紅茶」では売れなかったでしょうね。
紅茶には詳しくありませんが、イギリスならスコッチウィスキーはスコし嗜みがあります。(笑)
テディ・ウイルソンといえばレスター・ヤングとの共演盤が話題になりますが、初期のブロンズウィック盤も聴いてほしいですね。SP枠の短い演奏ですが、詰まっているものはLP一枚分の重みがあります。
,パウエル、モンク、マリガン、どの演奏も個性の塊ですが、それが何とも心地良い。
年齢のせいか、このごろ日本茶がよくなっています。一人で飲むだけですが(笑)。ロシアの人も気になった曲で、ショスタコーヴィチがオーケストラ用に編曲(タヒチ・トロット)しています。素直な編曲で好感が持てます。たくさんのヴァージョンがありましたが、やはりパウエルです。
①Bud Powell / The Genius of (Verve)
②Thelonious Monk / The Unique (Riverside)
③Stephane Grappelli / Tea for Two (BYG)
モンクはそう聴きませんが、The Uniqueは、曲目がスタンダードぞろいなのと、ぺティフォードがベースなので、比較的聴いた方です。③は、ジョー・べヌーティーとの共演で、楽しそうに演奏をしています。ヴァイオリンのジャズをきいてみるかと、学生時代に、ミュージシャンのことは全く知らずに買ったのですが、内容は悪くありませんでした。
私も歳のせいか日本茶がほしくなるときがあります。飲んだあとです。(笑)
ショスタコーヴィチがオーケストラ用に編曲したほど、この曲は面白くできているのでしょう。ヴィンセント・ユーマンスの曲は大衆的でありながら壮大な一面も持っておりますね。
パウエル、モンクと順当に並んだところで、グラッペリとべヌーティーとの共演盤が挙がりましたか。あまり聴きませんが、ほのぼのとしますね。べヌーティーはズート・シムズとの共演盤で初めて聴きましたが、オーネット・コールマンとジャン・リュック・ポンティのヴァイオリンしか知らない耳には新鮮でした。(笑)
○1944 JATP ファースト・コンサート
ノーマン・グランツはJATPの旗揚げコンサートからしてこの曲を採り上げてますね。
○ケッセル&グラッペリ「ライムハウス・ブルース」
まさに午後の紅茶という感じ。
○デューク・ジョーダン「ソー・ナイス・デューク」
冒頭のソロ・ピアノがいつの間にか「スターダスト」に変わってゆく。
渋いところばかり挙がりましたね。3枚とも収録されているのさえ忘れていました。
JATPのファースト・コンサートは、1944年だったのですね。ジャズが一番賑やかな時代だったかもしれません。
そしてグラッペリでは、先にジョー・べヌーティーとの共演盤が挙がりましたが、ケッセルともこの曲を演奏しているのですね。グラッペリの愛奏曲のようです。レーベルはブラックライオンですが、通好みのアルバムが揃っております。
デューク・ジョーダンは、TBMのライブ盤ですね。ジョーダンは一度聴いておりますが、途中でメロディを変えてました。ライブならではの遊び心なのでしょう。
Tea for Two Best 3
Bud Powell / The Genius of (Verve)
Thelonious Monk / The Unique (Riverside)
Coleman Hawkins & Roy Eldridge / at the Opera House (Verve)
バップ・ピアニスト強しでした。ホーンでは中間派ながらモダンな味のホーキンスとエルドリッジが人気でした。他にも多くの名演が挙がりましたが、それぞれチャーミングな演奏ばかりです。今宵はパートナーとお気に入りの「二人でお茶を」をお楽しみください。