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根城にしている「DAY BY DAY」ではステージの合い間にレコードをかけるのだが、リクエストがない限りタイトルを見ないでランダムに選ぶ。宝箱を開けるワクワク感があり、何年も聴いていないアルバムや久しぶりに見るジャケットが出てくると思わずオッ!の声も上がる。聴き手のこちらはレコードを聴く愉しみにすぎないが、ミュージシャンにとっては曲選びの参考やテクニックの勉強になる。
半世紀もジャズに浸っていると聴いたことがなくてもジャズ誌やエサ箱で一度はジャケットを見ているのだが、先日初めて見るレコードが出てきた。ジャズを聴きだした50年前でもジャズレコードは10万種とも20万種ともいわれていたので、知らないレコードがあるのは当然だが、これはリバーサイド盤だ。同レーベルのヴォーカルといえばまずアビー・リンカーン、そしてべヴ・ケリーにテリー・ソーントン。コールマン・ホーキンスをバックにしたアイダ・コックスもある。男性陣ではマーク・マーフィーにチェット・ベイカーと組んだジョニー・ペイスと記憶を辿れるのだが・・・
ビリー・プールは知らなかった。ジャズ人名辞典にも載っていなければ、ジャズ批評誌の女性シンガー大百科で担当者は「実をいうとビリー・プールの名前は、この原稿を書く前日まで知らなかった」というほど知名度は低い。ネットの情報もごく僅かである。デビュー作ながらクラーク・テリーにジュニア・マンス、ケニー・バレルとバックメンバーが凄い。更にタイトルはアダレイ兄弟のヒット曲だ。キープニュースの力の入れようがわかる。ブルース、ゴスペル系のシンガーだが、クールな声と洗練されたフレーズはブルース独特の灰汁の強さがない。それが長所であると同時に短所ともいえる。
これを機にリバーサイドのカタログをチェックした。聴いたことがあっても内容を忘れているもの、タイトルは覚えているもののジャケットに結びつかないもの、あるわあるわ。ついでにプレスティッジのリストも広げるとタイトルどころかミュージシャンさえ知らないものが沢山あった。ジャズの魅力を知ったときは三大レーベルは全部集めようと思ったものだが、一生かけても聴けそうにない。
半世紀もジャズに浸っていると聴いたことがなくてもジャズ誌やエサ箱で一度はジャケットを見ているのだが、先日初めて見るレコードが出てきた。ジャズを聴きだした50年前でもジャズレコードは10万種とも20万種ともいわれていたので、知らないレコードがあるのは当然だが、これはリバーサイド盤だ。同レーベルのヴォーカルといえばまずアビー・リンカーン、そしてべヴ・ケリーにテリー・ソーントン。コールマン・ホーキンスをバックにしたアイダ・コックスもある。男性陣ではマーク・マーフィーにチェット・ベイカーと組んだジョニー・ペイスと記憶を辿れるのだが・・・
ビリー・プールは知らなかった。ジャズ人名辞典にも載っていなければ、ジャズ批評誌の女性シンガー大百科で担当者は「実をいうとビリー・プールの名前は、この原稿を書く前日まで知らなかった」というほど知名度は低い。ネットの情報もごく僅かである。デビュー作ながらクラーク・テリーにジュニア・マンス、ケニー・バレルとバックメンバーが凄い。更にタイトルはアダレイ兄弟のヒット曲だ。キープニュースの力の入れようがわかる。ブルース、ゴスペル系のシンガーだが、クールな声と洗練されたフレーズはブルース独特の灰汁の強さがない。それが長所であると同時に短所ともいえる。
これを機にリバーサイドのカタログをチェックした。聴いたことがあっても内容を忘れているもの、タイトルは覚えているもののジャケットに結びつかないもの、あるわあるわ。ついでにプレスティッジのリストも広げるとタイトルどころかミュージシャンさえ知らないものが沢山あった。ジャズの魅力を知ったときは三大レーベルは全部集めようと思ったものだが、一生かけても聴けそうにない。
ビリー・プールの「Sermonette」のなかから今週は「レイジー・アフタヌーン」を選びました。1954年のミュージカル「The Golden Apple 」の挿入歌としてジェローム・モロスとジョン・ラトゥーシュが書いた曲です。タイトルの如く気怠さナンバーワンです。今週はヴォーカルでお気に入りをお寄せください。インストは機を改めて話題にします。
管理人 Lazy Afternoon Vocal Best 3
Shirley Horn / A Lazy Afternoon (SteepleChase)
Jackie & Roy / On Storyville (Storyville)
Peggy King / Lazy Afternoon (Imperial)
他にもヘレン・メリルをはじめカーリン・クログ 、アン・リチャーズ、アーネスティン・アンダーソン、アン・ハンプトン・キャラウェイ等々、多くの名唱があります。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
ビリー・プールの「Sermonette」は、DAY BY DAY のバンドリーダーでありドラマーの佐々木慶一さんの所有レコードです。「持っていないのならコレクションにどうぞ」と嬉しいことを言われましたが、聴きたい方が現れたときのために店に置いてあります。是非リクエストしてください。
Pat Suzuki - LAZY AFTERNOON (1957)
https://www.youtube.com/watch?v=Q1cC9EfjE_Q
日系二世のパット・スズキです。何とシングルカット。
彼女のRiverside盤はどちらもジャケ、メンツ、演奏素晴らしいですね。RiversideのInez JonesやJazzlandのMetoronomesなんかも珍しがってないで日常的に聞かれるべき記録ですね。
A Lazy Afternoon / Shirley Horn (Steeplechase)
まずはこのCrazyなテンポ……並のリズム感の持ち主なら先に進めませんな。サラ、カーメンに可愛がられてきたバスター、私はムラツ同様ちょいちょい苦手なんですがこの曲は彼の必要性を感じました。
…Like Song , Like Weather / Norma Winston & John Taylor (Enodoc)
今回の選出にあたって歌詞を眺め、シャーリーをトップにしたということで、“けだるさ”を“なにもないのんびり”の方へシフトしまして、中近東バスラヌーン、もしくは南国ジルベルトフレーバーな
Tardeは無しの方向で。参考書的なものが無いので自信が無いのですが歌詞に登場する花や魚から察するに北海道育ちの私には梅が2月の花ではないようにこれは初夏の歌ではないかと、最初の昆虫をてんとうむしと訳すのが素直ではないかと。ゆえの欧州牧歌テイストが遠くに薫る英国夫妻のアルバムを(ジャズではないでしょうが、少し聞いている連中ならベタなジャズスタンダードがちりばめられています)。
The Singing Reed / Lucy Reed (Fantasy)
全く趣味では無いし、この曲はエヴァンスでも無いのですが流れで(この曲あまり手持ちが無いのです)。
次点に
Renee RosnesのArt & Soul (Blue Note)Feat.Dianne Reeves を。
この曲のジョーヘンつながりで。
キューンつながりのオバサンはちょいちょい苦手です。
ビリー・プールをお聴きでしたか。さすがですね。日本はブルース系が売れませんので国内盤は出ませんから聴く機会はないでしょう。たまたま趣味のいいジャズ喫茶で聴かなければ知らないままです。本国でもリバーサイド2枚とEP盤を合わせたCDは出ていますが、オリジナルの形でCD化されていないようですので、あちらの人気もそこそこなのでしょう。注目すべきはメンバーですね。
トップにシャリー・ホーンがきましたね。私もまず浮かんだのはこれです。マイルスも納得のシンガーだけあり曲の解釈が素晴らしい。90年代の「Main Ingredient」も好きなアルバムですが、70年代のこの声もいいですね。Lazyの解釈はこれがいいのではないでしょうか。ヘレン・メリルは聴いているこちらが赤面しますし、アン・リチャーズは仰々しいですし、フラン・ジェフリーズでは寝てしまいます。
ノーマ・ウィンストンは聴いていません。本国では人気があるようでしてジャズジャーナルでよく見た名前です。
ルーシー・リードも雰囲気がありますね。ダルさがないしベースもいい感じです。このレコードはエヴァンスが入っていなければ売れなかったでしょう。
リニー・ロスネスのこれはダイアン・リーヴスが入っていましたか。聴いてみましょう。
ビリー・プールのアルバムがかなり気になったので書き込みします。
私も知らなかったので、本棚に眠っていた『女性ジャズ・ヴォーカル入門』(ジャズ批評編集部・編)を見たら、今回紹介されたアルバムが載っていました。
選曲がいいですね。
特徴として、“ダイナ・ワシントンとの共通点を自認するだけあって…” との記述があり、ますます聴いてみたい気持ちが高まります。
“ヨーロッパでも精力的にツアーした” との事ですが、アルバムという形ではあまり残っていないのでしょうかね…
ビリー・プールはこの「Sermonette」がファーストで、リバーサイドにもう1枚「Confessin’The Blues」があります。こちらもメンバーはほぼ同じです。他にはEP盤が1枚あるだけです。これらの音源をまとめたCDが「FRESH SOUND」から出ています。ヨーロッパとアメリカの活動はわかりませんが、音源が少ないところをみると伸び悩んだのか、或いは金持ちと結婚して引退したとか。プール付きのお家に住んでいるかも知れませんよ。
ダイナ・ワシントン云々は知りませんが、私が聴いた限りではダイナより声に温かみがあります。尤もダイナの伴奏をしていたジョー・ザビヌエルが「冷たい」と表現した声ですので、たいていのシンガーはダイナより温かいのでしょうが。但し、テクニックや表現力はワシントンDCとワシントン州の田舎町ぐらいの差があります。
このレコードは「DAY BY DAY」にありますので、機会があればお聴きください。ギターの志藤君に言えばわかります。
この曲はなかなかいいですね。ヴァージョンはたくさんありましたが、編曲がどうも今一つだったりで、手持ちには決定盤はありませんでした。参考程度ですが挙げます。
Irene Kral / The Band I (United Artists)
June Christy / Gone For The Day (Capitol)
Helen Merrill / Dream of You (Emarcy)
あっさりめで、メロディがくっきりと浮かび上がるので、クラールがいいと思うのですが、バックの伴奏が今一つ気に入らない。クリスティやアン・リチャーズもそんな感じです。そういう意味では、Joan Steele / Round Midnight (Audiophile)
やルーシー・リードのものがバックの音が少なくていいかもしれません。
もしかして録音があるのかもしれませんが、是非ここはロバータ・ガンバリーニあたりに録音をしてほしいものです。
バラードは個性が出ますが、この曲は特に「Lazy さ」により濃く出ます。
アイリーン・クラールがきましたね。くどさはありませんのでメロディーと歌詞を味わうならこれが良いかも知れません。アレンジはベニー・ゴルソンですがジャジーさは薄いですね。
次にジューン・クリスティ、清楚な彼女に似合わない曲です。ピート・ルゴロのアレンジは上品すぎます。
そして、ヘレン・メリル。はまり曲ですが、しつこい感じがします。こういうのを生で聴いたらダウンですね。
ジョアン・スティールもありましたね。ドラマティックな展開は曲を面白くしております。ルロイ・ヴィネガーの参加がこのアルバムの価値を押し上げています。
ロバータ・ガンバリーニはないようです。ブロッサム・ディアリーは似合いそうですが、鼻血が止まらないでしょう(笑)
Lazy Afternoon Vocal Best 3
Shirley Horn / A Lazy Afternoon (SteepleChase)
Irene Kral / The Band I (United Artists)
Lucy Reed / The Singing Reed (Fantasy)
多くの投票はいただけませんでしたが、シャーリー・ホーンが人気でした。他にもジャッキー&ロイ、ペギー・キング、ノーマ・ウィンストン、ジューン・クリスティ、ヘレン・メリルが挙がりました。それぞれ個性際立つ歌唱を楽しめます。今日の午後はお気に入りのレイジー・アフタヌーンをお聴きください。