コタツ評論

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あたしのあしたの目線

2011-11-07 01:08:00 | TPP
いまのところ、あたしはTPP全面反対。というか、具体的で説得力ある推進論が見当たらない。考えてみれば、推進派というのはアメリカに賛成しているわけだから、反対にしか、日本のアンデンティティの持ちようがない。とはいえ、日本の賛成反対とも、受け身、後手、どこまで譲歩するか。すなわち初手から、交渉は負けに決まっている。武道なら、「後の先」があるが、とても民主党政権では無理。自公政権なら、とっくに黙って締結してるだろう。

ただし、負けに決まっているのは、国民も同じ。中野剛志がいっているように、内閣だけでTPPは締結できる上に、必ず密約があるはず。沖縄返還と同じように。こちらの密約の方が怖ろしい。もう反対しても遅い。遅いけど、有益な知見もあった。日本国民は、けっこう自らを「消費者」と規定しているんだね。TVも、「消費者としては安い方がいいですよねっ」と効かせてくる。消費者以前に国民だろうといいたいのではないが、そんなのは世界中で日本人だけだろうなとやっぱり驚く。グローバリズムとは、人々を消費者として組織化するのを目的にしているから、日本はすでにとっくに、グローバリズムを達成しているのかもしれない。

なるほど、だから、アメリカにも中国にも、韓国にも、北朝鮮にも、経団連にも、中央官庁にも、日教組にも、直接には文句は言わず、言えず、窓口の役所や政治家に文句言うのだな。国民や市民という意識が薄いかわりに、消費者という意識は強いから、すべては「窓口の対応が悪い」となるわけか。それで、政治家のほうも、「みな様の目線で」とか「おうったえ申し上げます」とか、会社の苦情処理窓口みたいな口振りになるわけか。

国民国家ならぬ、世界で唯一の消費者国家なら、マスメディアが「政府は一日も早く復興を」とか、「不況と円高から脱するように早めに手を」とか、「財政再建も重要だが、成長戦略なくしては」とか、わけのわからぬ戯言(たわごと)を日がなこだましている理由もわかろうというもの。「明日の未来を拓く銭ゲバ物産」とか、「笑顔があふれる街の地上げ不動産」とか、「健康なからだと心に奉仕する薬害薬品」と同じ伝だな。

あたしの望む日本は、国民のほとんどに仕事があってね、安い給料でも将来設計ができるくらい安定した身分でね、望まなければ日本語だけで暮らせてね、スーパーに行けば、中国産やアメリカ産だけでなく、日本産の食品が買えればね、もうそれでじゅうぶん。ときどき輪番停電あってもがまんする。それじゃ、ダメかな。やっぱり、経済成長しなくちゃ、ダメなのかな。経済成長って、無限にするものかしら。

カテゴリTPP中野剛志が批判する「米韓FTA」とTPPの共通点がムゴすぎる! 日本はもう99%手遅れ!(文字起こしあり)
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65772646.html

TPPの危険性を説く、「ジェーン・ケルシー教授 仙台講演会 議事録」その1
http://change-wecan.iza.ne.jp/blog/entry/2492034/


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