2015/10/29
かなり前に文庫で読んだことがあったけど、ハードカバーのB5版を見つけたので再読してみる。(画像は文庫版だと思われます)
歌舞伎の回り舞台からはじまり、あらためて緻密な舞台図が多い。
数百万単位で作られる舞台は、手が出ないが、見ていると楽しい。
『雪国』の激しい雪が降っている舞台写真とか、『欲望という名の電車』の鉄の階段をつかった二階構造とか、『ヘンゼルとグレーテル』のパン焼き釜が破裂する仕組みとか。
オペラ『領事』の転換は出来そうな気もしなくないので、この仕掛けでどういう話が作れるか考えてみたい。やらないだろうけど。
専門の舞台美術以外の話もおもしろい。
ピーターパンのフライトシーンで、体を支えるワイヤーの太さが1.5ミリしかないという話や、1950年ごろ、照明さんが塩水入りの桶で手作り調光卓を作ってたという話。
初版は1987年なので、紹介された技術なんかは大分なくなったり変わったりしてそう。