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「ロバのシルベスターとまほうの小石」というアメリカの絵本があります。
元気なロバの子シルベスターは、どんな願いも叶えてくれる魔法の小石を拾いますが
そこに腹ペコのライオンが現れて、咄嗟に「石になりたい」と願って、
丘の上の大きな石になってしまったのでした。
願い事が叶えられるためには、その小石を持って願わなければならず、
シルベスターの石のすぐ近くに、魔法の小石は落ちていたのでした。
石になったシルベスターは、動くことも泣くこともしゃべることもできない。
絶望することしかできないでいる中、季節は巡ります。
ある日、息子を探して泣き暮らしていたシルベスターの両親がそこに来ます。
ロバの母親が、その石に座る。
シルベスターはどんなに叫びたかったことか。
そして、奇跡は起きるのです。
子供心に、なんて残酷な話なんだろうと思ったことを覚えています。
元気な男の子が、いきなり石になっちゃうなんて。
動くことも、話すこともできないなんて。
それに誰も気がついてくれないなんて。
そんなことあり得ない!と。
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ところが「そんなこと」が実際に起きたのですね。
1988年ヨハネスブルクで、12歳のマーティン・ビストリウスは病気になり、
昏睡状態に陥ってしまった。
そこから彼は寝たきりの植物人間になるのですが、実は3年目に意識は戻っていたというのです。
しかし誰もそのことに気が付かず、10年間そのままだったと。
25歳になった時、ある介護士の女性が気が付き、検査を受けさせ、
彼に意識があることが分かり、そこからのリハビリは目覚ましかった。
彼はPCを扱うようになり、大学を卒業し、車椅子生活ではあるが結婚もしたのだそうです。
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しかし10年間、誰も気がついてくれなかったって。
記事によれば、母親から「死んでほしい」と言われたこともあったと。
そりゃ12年間、植物人間(と思われていた)の息子の世話をする家族も
本当に大変だと思う。
精神的にも肉体的にも追い詰められた母親がそんなことを口にしたのも
仕方がないのかもしれない。
預けられた施設では性的虐待も受けたりしたと。
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この生々しい南アフリカの記事を読みながら、昔読んだ絵本を思い出したのでした。
母「死んでくれたらいいのに」12年前に昏睡状態になってしまった息子
http://akogare.me/trend/23794
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