干ばつ、飢餓、貧困にさらされたアフリカの小国マラウイで
少年が廃材から風力発電機を作ることによって村を救った実話を基にした映画。
マラウイという国がそもそも何処にあるのかも知りませんでした。
アフリカの南東部、モザンビークやタンザニアの近くです。
世帯電気普及率2%、主な産業は農業だけという、世界最貧国のひとつ。
そこを2001年、大規模な干ばつが襲い、14歳のウィリアムの村は絶望的な状態になる。
学費を払えなくなったウィリアムは、中学を退学となる。
それでも向学心旺盛な彼は図書館に潜り込み、本で独学して
風車を作り、電気を起こして、干上がった畑に水を引くことを思いつく。
材料、労力などが必要なので必死に父親に訴えるが
未だに祈りで雨を降らそうとする無学な父親は耳を貸さず、息子を殴りつける。
学費未納だが勉強したいと訴える少年を、校長は虫けらのように教室から追い払う。
教育者にあるまじき行為ですが、義務教育でないということはこういうことなのだと
思い知らされます。
みすぼらしい家のなかにあった僅かな穀物を強盗に奪われ、
いよいよ食べ物がなくなって、ウィリアムの愛犬カンバは餓死してしまう。
あのシーンでは泣けました。
しかしウィリアムはあきらめなかった。
水も電気も引かれていない貧しい村の因習、腐敗した「民主政治」、
親を乗り越えようとする息子と、それを認めようとしない親との葛藤などが盛り込まれ、
直球過ぎる嫌いはあるが、後味の良い作品だと思います。
アフリカの荒涼とした大地や、奇妙なお面をつけて舞い踊る儀式の画面、地の底に響く様な民族音楽が
シンプルなストーリーを盛り上げていました。
ウィリアム・カムクワンバはその後、アメリカのダートマス大学に進み、
2013年にはタイム誌の「世界を変える30人」に選出されたといいます。
イギリス・マラウイ合作、原題「The Boy Who Harnessed the Wind 」。
親を乗り越えようとする息子と、それを認めようとしない親との葛藤などが盛り込まれ、
直球過ぎる嫌いはあるが、後味の良い作品だと思います。
アフリカの荒涼とした大地や、奇妙なお面をつけて舞い踊る儀式の画面、地の底に響く様な民族音楽が
シンプルなストーリーを盛り上げていました。
ウィリアム・カムクワンバはその後、アメリカのダートマス大学に進み、
2013年にはタイム誌の「世界を変える30人」に選出されたといいます。
イギリス・マラウイ合作、原題「The Boy Who Harnessed the Wind 」。
(ウィリアム本人)