ドラマのとびら

即興の劇や身体表現で学ぶ、教える、浮き沈みの日々とその後

演技が下手でも授業は進化

2015-11-01 21:22:20 | 授業・教育
教職実践演習で、事例研究。

中学3年生のA子さんが不登校になってしまったというN先生の事例。
ある新聞記事をもとに私の創作した事例です。

受講生はその中学校の教師ということで話し合ってもらいました。
最初のクラスでは、私がN先生と研究会の司会である教頭先生を兼任したものの、
演じ分けが下手なものだから、N先生と教頭先生と素の私がゴッチャになって、
授業後、「自分たちが学校の先生として話しているというのが分からなかった」と言われてしまいました。

なので、N先生が目の前にいるのにN先生を責めるような発言が度々。

次のクラスではこの反省のもとに、メガネをかけたらN先生、はずしたら教頭と約束。
素の自分で話すときは「今は素で話してるんだけど」とことわることに。
グループでいろいろ気づいたことを話してもらった後に、「どこがポイントだったか(今後同じようなことが起こった場合の対策として)」「今、N先生は何をしたらよいか(この問題の解決のために)」を考えてもらいました。

今度は、N先生を責めるのではなく、自分たちも遭遇するかもしれない問題としてとらえてくれました。

また、「学校としては何を改善したらよいか」という問いに対して、前のクラスでは「教師間の連携、コミュニケーション」「保護者との日ごろのコミュニケーション」など連携・コミュニケーションが主に出たのですが、あとのクラスでは「子どものことを日常的に話題にする」「多忙を軽減するために仕事の見直し」「受験重視の価値観の見直し」なども出されました。

N先生が生徒や保護者に「受験」という言葉をたびたび口にするその事例から、3年の担任として生徒の進学実績を上げることにプレッシャーを感じているのではと察したうえでの発言でした。
深い話し合いになりました。

ティーチャー・インロール、あいかわらず苦手です。
でも、工夫次第で変わるものだと実感した2回の授業でした。
コメント
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