ドラマのとびら

即興の劇や身体表現で学ぶ、教える、浮き沈みの日々とその後

アクティブ・ラーニングをめぐってーふたつの研究会

2015-12-09 09:24:57 | 研究会報告
この土・日、二つの研究会にどちらも主催者として参加。

土曜日は、第一回立命館大学理科教育研究会。

立命館大学ゆかりの理科教育関係者があつまりました。
立命館大学で理科の教職教育に携わる教員5名
卒業生の現職教員7名
附属校の現職教員6名
学生・院生9名

画期的!
これまで附属校の先生方とあまり交流が持てていなかったのですが、卒業生が附属校の教員として採用されたことをきっかけにこの研究会と結びつきました。

最初にひとり1分の自己紹介。
続いて、アクティブ・ラーニングについてのパネルディスカッション。

パネラーの一人は、4回生。教育実習での体験をもとに、「生徒の脳が揺れ動くこと、思考の連鎖がおこること」と自分の言葉で自分の考えるアクティブ・ラーニングを語ってくれました。
理論編は、同志社女子大学の大黒先生。アクティブ・ラーニングの今日の流れと協同学習の理論を紹介し、「自分にとっては協同学習こそがアクティブ・ラーニング」という話をしてくださいました。
実践編は、立命館守山高校の倉本先生。とても多彩な実践をちょっとしたアクティビティを取り入れながらコンパクトに報告してくださいました。私の「先生にとってアクティブ・ラーニングが成功したかどうかは、何が基準ですか?」という問いに「いつも失敗ばかり。それでも、生徒を受け身にさせないためにあらゆることを試みてみる」とご自身のアクティブ・ラーニング観を語ってくださいました。

この三人三様の面白さ。
これが十分に伝わらなかったとしたら、コーディネーターの私の責任です。

次に、グループディスカッション。
ここでは、「文科省のいうアクティブ・ラーニングはうさんくさい」という話。
本気でやるなら、教師の裁量権を増やす必要があるし、1クラスの人数を減らすべき、云々。
ほんまや~。

また、「アクティブ・ラーニングって横文字が嫌。日本にだって、すぐれた教育はある。外国から持ってきて、それでうまくいくはずがない」。
なるほど~。
目の前の子どもに合わせて変わるのが教育。

などなど。

メンバーを変えながら、3回のグループディスカッション。疲れた~!
疲れたけれど、私にとってはとても充実した研究会でした。

アクティブ・ラーニングのこの多様性が面白い。

ただ、メンバー全員が満足とはいかなかったようです。
アクティブになれた人となれなかった人で、満足度は分かれたようでした。
次回への課題です。


日曜日は、「できそうにないことをやってみる会」
これまた、第一回。

発端は、私とゆりさんでひこさんの大学へ授業を見に行ったこと。
そのあと、授業をふりかえりながらおしゃべりをしていたら、ひこさんがふと「学生と即興で物語をつくることはできるんだけれど、即興で音楽はむずかしいんだよね」と。

「じゃあ、実験しようよ」ということで、研究会が立ち上がりました。

集まったメンバーは、約20人。職種も年齢も様々。学生がこれまた三分の一ぐらい。
ひこさんの進行で、好きな楽器を手に取って鳴らすことから始まり、間にゲームを挟みながら、音や音楽を楽しみ、最後には4グループに分かれて即興音楽を披露。

来てみて最初は「なんじゃ!こりゃ~!」と思った学生も、最後は楽しんでいました。

とにかく楽しく、元気になれるワークショップでした。
ワークショップのあとのお茶会も、話がはずみました。
すでに、「次は私ができそうにないことにチャレンジしたい」という人も現れています。

それぞれが自由だけれど、場が壊れない。
何か取りこぼしても、誰かが受けとめてくれる。
表現する自由と楽しさ。ワクワク。

アクティブ・ラーニングの基礎はこれではないかと思いました。
コメント
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