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日本人のDNA -その7-

2006年03月07日 09時04分44秒 | 日本人のDNA

美的感受性や日本的情緒を育むものとともに、人間には一定の精神の形が必要です。 この行動基準、判断基準となる精神の形、即ち道徳です。

このような精神の形として、情緒を生む精神の形として、日本には「武士道」というのがあります。

  新渡戸稲造

新渡戸稲造著の「武士道」は、最近、書店でよく見かけるようになりました。
また、それに付随する書物も沢山刊行されています。

「武士道」は鎌倉時代以降、多くの日本人の行動基準、道徳基準として機能してきました。 この中には、慈愛、誠実、忍耐、正義、勇気、惻隠などが盛り込まれています。
惻隠とは、他人の不幸への敏感さです。

「武士道」はもともと、鎌倉武士の「戦いの掟」でした。
いわば、戦闘の現場におけるフェアプレィ精神です。

しかし、260年余の平和な江戸時代に、「武士道」は、武士道精神として洗練され、物語、浄瑠璃、歌舞伎、講談などを通して町人や農民にまで行き渡ります。

このようにして、武士階級の行動規範だった「武士道」は、日本人全体の行動規範となっていきました。

最近、日本人は勿論、欧米人の学者の間で江戸時代を見直す動きが高まっています。 なぜ、江戸時代なのか、どうして明治の混乱期に新渡戸稲造が「武士道」を書いたのか、それも海外むけの英語で発刊されたのでしょうか?