徒然なるまま”僕の趣味と遊ぶ”

タイガース、水彩画、鉄道などの、僕の気ままな”独り言”

日本人のDNA-その9-

2006年03月15日 09時01分08秒 | 日本人のDNA

再び、新渡戸稲造です。
彼は、武士道の最高の美徳として、「敗者への共感」「劣者への同情」「弱者への愛情」と書いています。

そして、彼は日本人の美意識にも触れています。
「武士道の象徴は、桜の花だ」とも言っています。
桜の花と、西洋人の好きなバラの花を対比して、こう言っています。

桜はその実の高雅優麗が我が国民の美的感覚に訴うること、他のいかなる花も及ぶところではない。 バラに対するヨーロッパ人の賛美を我々は分かつことを得ない」と・・・・。

  

バラは花の色も香りも濃厚で、美しいけれどトゲを隠しています。なかなか散らず、死を嫌い恐れるかのように、茎にしがみついたまま色あせて枯れていきます。

それに比べ桜の花は、香りは淡く人を飽きさせることなく、自然の召すまま風が吹けば潔く散ります。

太陽東より昇ってまず絶東の島嶼を照らし、桜の芳香、朝の空気を匂わす時、いわばこの美しき日の気息そのものを吸い入るるに勝る清澄爽快の感覚はない」
この清澄爽快の感覚が大和心の本質であると、新渡戸は説いています。