【ひぐらしの季節】
ひぐらしは 時と鳴けども 恋しくに たわやめ我は 定まらず泣く
作者未詳/万葉集
移り行く 時見るごとに 心痛く 昔の人し 思ほゆるかも
大伴家持/20-4483
夏の過労か左目の異変を押してキーをたたく。季節はヒグラシだとしみじみ思う。
【エネルギーのソフト化 及び腰の政府】
全国の発電量の1.1%にあたる新エネルギーのうち、太陽光、風力などの内訳を政
府が集計せず、公表もしていないことが分かった。政府は新エネルギー促進を目指し
てはいるが、データを十分把握していないことで、その本気度が問われることになり
そうだという(2011.8.22「東京新聞」)。経済産業省によると2009年度、電力10社
が供給した発電量約九千五百億キロワット時のうち新エネルギーは全体の1.1%で百
六億キロワット時。同省は電力会社から太陽光、風力などの項目別の報告も受けて
いるが、集計にあたっては「新エネルギー等」と一括。内訳がどうなっているのか、
同省は関知していないというのだ。
NPO法人「環境エネルギー政策研究所」が太陽電池パネルの売上数や稼働率などか
ら、企業の自家発電も含めた総発電量を独自に計算。それによると新エネルギーは全
体の1.9%(中小規模の水力を除く)。エネルギー別の内訳では、木廃材を燃やす
ことなどによるバイオマスが一番多く新エネルギー内の55%を占め、風力が18%、太
陽光が14%、地熱が13%となっているという。
2011年8月23日 東京新聞
千葉県 住宅用太陽光発電 10年度52%の伸び
住宅用の太陽光発電の補 助金申請が県内で、2010年度は前年度比52.3%と高い伸び
を見せていることが分かった。社団法人太陽光発電協会などが国への申請状況をまと
めた。それによると、10年度の県内の申請件数は七千九百十二件で、伸び率は全国の
35.1%を15ポイント以上上回った。県内の経済団体関係者によると、県内では東日本
大震災後の今年四月以降、住宅用の太陽光発電設備に関する相談や契約件数も急増し
ているという。住宅用の太陽光発電に対する補助は、経済産業省が行っているほか、
独自に補助制度を設ける自治体もある。
2011年8月24日 朝日新聞
太陽発電で年380万円
町立のすべての小中学校5校に太陽光発電設備を設け、昨年8月から稼働させている
玉城町は23日、約1年間の導入効果を発表した。中部電力からの購入電力量は約20
%減り、使用せずに販売した電力量も含めると、約380万円の金額的な効果があったと
いう。1時間あたりの最大出力の5校の総計は200キロワットで、学校での太陽光発電
として県内最大規模。辻村修一町長は「予想以上の実績」とし、町立保育所について
も今年度中に2園、来年度中に2園で導入する考えを明らかにした。町教育委員会に
よると、5校の消費電力は、2009年8月~昨年7月の65万8千キロワット時に対し、昨年
8月~今年7月は71万7千キロワット時。昨年度以降、新たに3校で空調設備を設けたこ
とにより9%増となったが、太陽光により計25万キロワット時を発電できたという。
このうち5万7千キロワット時は使用せず中部電力に販売。各校には太陽光による発電
量や二酸化炭素削減量などの数値が一目でわかる画面も設けられている。町教委は「
環境教育や節電意識を高める効果も出ている」と話しているという。
2011年8月24日 物流ウイークリー
信栄運輸南営業所 太陽光システム導入へ
太陽光発電パネルの敷設工事が完了した信栄運輸(福永吉秀社長、兵庫県姫路市)の
南営業所(同市)で現在、雨水を活用したトラック洗車システムとの連結作業が進め
られている。同営業所は、姫路市の委託事業である家電リサイクルセンター(指定引
取場所)として機能している側面もあり、環境配慮型の施設運営をめざす。地デジ化
や夏場に向けたエアコンの買い替えにともない、収集業者などから持ち込まれる廃家
電が集中したことで工事がズレ込む格好になっていたが、今秋をめどに全面稼働の運
びとなっているという。
2011年8月25日 東京新聞
千葉県 放射性セシウム 現状は 一時保管、間もなく限界
福島第一原発の事故を受けた放射性セシウムの検出問題が、県内でも続いている。農
畜産物だけでなく、ごみの焼却灰や上下水道の汚泥処理へも問題が波及し、一般ごみ
の収集にも影響が出始めた。
2011年8月25日 JFS
ソーラーフロンティア 宮崎に世界最大級の太陽電池工場を完成
昭和シェル子会社のソーラーフロンティアは、次世代型太陽電池CIS太陽電池の第3
工場を完成させ、2011年2月から一部稼働を開始、2011年7月にはフル稼働に移行し
た。従前の工場に比較して、生産装置の大型化や生産工程の自動化を推進し、生産効
率を高めた。
昭和シェル
石油大手の昭和シェル石油は2009年9月7日、子会社の昭和シェルソーラーが、2011年
の稼働開始を目指してCIS太陽電池の第3工場を宮崎県に建設すると発表した。新工
場の生産規模は90万キロワットで国内最大規模。同社の年間生産能力は、現在稼働し
ている第1、第2工場と合わせるとおよそ100万キロワットとなり、シャープを抜いて
国内最大となる。
同社は供給不足が起きているシリコンを原料にしないCIS太陽電池に取り組んでいる。
2007年、宮崎県に第1工場を建設して、2万キロワットの商業生産を始めた。2009年
4月には同じく宮崎に第2工場を竣工。6月から年産6万キロワットの生産を始めて
いる。今回の新工場は、日立プラズマディスプレイの宮崎工場を買収して太陽電池生
産装置を建設するもので、早期の立ち上げを期待している。
地球温暖化対策で太陽光発電が注目されるなか、日本でも政府の住宅向け太陽光発電
システム導入補助金制度が拡充され、2009年11月からは太陽光発電の新たな買取制度
がスタートする。石油事業の市場縮小が懸念されるなか、太陽電池市場の拡大をにら
み、同社は、住宅用、産業用、大規模発電用などあらゆる用途向けに日本市場への積
極的な参入をはかりつつ、グローバルな展開をもねらうという。