【楽しいリカーショップ】
金麦が切れたので、諸用を済ませなじみのリカーショップに立ち寄ると、手も
との所持金に余裕があり、白菜キムチ、ブルーチーズと生ハムといつもの「東
北支援地酒シリーズ」の「奥の松」の棚に行くと「生酛」(きもと)が並んで
いたので純米生酛を購入。早速帰宅し、除草剤散布作業を済ませ、禁を犯して
午後三時過ぎごろから試飲・試食する。辛口本醸造(精米歩合が70%以下、こう
じ米使用歩合、香味及び色沢が良好なもの)。なんということか。ひとくち、
飲み干しこの軽やかな飲み味。後は生ハム、キムチ、チーズを取り出し、続け
て4合ほど飲む。やみつきになりそうだ。
日経新聞の土曜版NIKKEIプラス1『何でもランキング』で“おせち料理によく
合ってお燗にすると美味しい日本酒”の第一位に、大七「純米生もと」が選ば
れている。二位以下に2倍以上の点差をつけて第一位に選ばれた「純米生もと」
は、審査員から「しっかりした味わいとコク」「サーモンのハラスなど脂のの
った食べ物に合う」などと評価されている生酛。福島県二本松市。名峰、安達
太良山麓の日本三井戸の一つ「日影の井戸」をはじめとする、豊かな名水があ
る。伝承によれば、清和源氏に連なる太田家は寛永年間(1624-1643)に伊勢国よ
り三人兄弟で二本松に来住したといわれ、それぞれに酒造業を営み、やがて領
内で最高格の商人となり、明和の三郎兵衛好重、村上源氏の来歴をもつ安永の
長左衛門豊春らが家勢を大いに盛り立て、好重の子、三良右衛門が分家し、宝
暦二年(1752年)に現在の大七酒造を創業したとある。
この大七酒造のこだわりは、ひとつは可能な限り不良を含まない、実りの粒の
揃った良質米の厳選。もうひとつは品種の数は最小限に抑えることとあるが、
なによりも原料米の潜在力を最大限に引き出すために超扁平精米技術にある。
超扁平精米技術とは、短時間で迅速に精米するために精米機のロール(砥石)
の回転速度を上げ、その際に米の割れや砕けを少なくするために精米室内の米
の密度を低くする精米法が一般に行われ、米は短軸を中心として乱回転する傾
向が強くなり、米の長さの部分がより多く削られて米は丸くなる。結果、米の
長さの部分が極度に削られる反面、一番短い軸である厚さの部分は意外に削ら
れない。従来の精米法では厚みの部分に不要成分を残し、長さの部分で有用な
デンプンを無駄に削ることになる。精米機のロール(砥石)の回転が低速なほ
ど、また精米 室内の米の密度が高いほど、米は長軸を中心として回転する傾
向があり、その結果、米は細長くなることを利用している。
なるほど、たかが日本酒、されど日本酒、侮り難しか・・・。というわけで、
冬の燗酒にも良さそうだから、東日本支援酒などおこがましい。幸せを支援し
てもうらうために、月に一本生酛と奥の松からあっさり宗旨替えする。ともあ
れ最上級の発癌性リスク(WHO)の酒ではあるが、呑ん兵衛にはリカーショッ
プは神聖な博物館だ。
【LEDで穀物栽培】
【課題】ガスや水分によるLEDチップまたはリードの劣化を防ぐことが可能
な液状硬化性樹脂組成物、発光装置、発光モジュール及び照明装置を提供する。
【解決手段】凹部61aを有する樹脂容器61と、凹部61aの内側に露出し
た状態で配置される導体部70と、導体部70の表面を被覆する硫化防止用の
バリア層90と、凹部61aの内側に設けられ、導体部70と電気的に接続さ
れる発光素子64と、発光素子64から出力される光に対する透光性を有し、
凹部61aにおいて発光素子64を封止する封止樹脂65とを含む発光装置60
を採用する。
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【新農本主義異論】
世界で最初の先物取引は堂島正米市場だったという。大阪のコメ市場は世界の
資本主義の先端を行っていた。しかし、1918年米騒動後の米価低落を契機に、
政府は市場への介入を始め、戦時経済下で食料が供給過剰から逼迫へ転換する
中で、1932年に「食糧管理法」が成立。農家が生産したものを政府が全量集荷
し、これを消費者に配給する制度によって、コメ市場は統制経済に移行する。
食糧管理法は、乏しい食料を国民に均等に分配するための消費者保護法だった
が、政府は高度成長期以降、農家から買い入れる米価を引き上げて農家の所得
を補償する手段として使うようになり池田内閣の所得倍増計画に便乗し、自民
党の政治家は「所得が倍増なら米価も倍増だ」と政策転換する。
日本の農政は、異常に高い関税率で国内市場を外国産農産物から守って
きた。コメの関税率778%がその代表だ。にもかかわらず、農業が衰退し
たということは、その原因が海外ではなく国内にあることを意味してい
る。しかも、農業の中で最も衰退しているのは、最も保護されてきたコ
メである。野菜、果樹、酪農などでは、主業農家の販売シェアが8割を
超えているのに、コメは4割にも満たない。農業衰退の原因は、農業を
振興するはずの農政そのものにある。
山下一仁『農業を衰退させたもの(1)』
2011年8月23日 日経ビジネス
そのような背景をもち、多数の兼業農家の維持し農協は政治力を維持し、兼業
農家維持で会社員としての収入や農地の切り売りで得た転用売却利益を農協に
預金し運用益を上げ、毎年の農地転用売却益はピークの1990年頃には7兆円に
達し現在でも2兆円程度もある。これを使い、農薬・肥料会社への融資や、協
同組合の中で農協にしか認められていない准組合員(地域の住民なら誰でもな
れる)への住宅ローン、自動車ローンの融資などを行い、農協は貯金残高83兆
円(2008年度)で、国内第2のメガバンクとなる。
政府は現在、農家に年間約2,000億円の補助金を支払ってきた(累計7兆円)。
他産業なら独禁法違反となるカルテルに農家を参加させるため、税金を使って
いるわけで、国民は高い米価という消費者負担と、減反補助金という納税者負
担の二重の負担が強いられ、減反とともに麦輸入や単収向上の努力が止まると
いう(カリフォルニアのコメ単収より3割も少ない)珍現象が横行する。誰か
がこのようなダメ政策を止めなければ「農本主義」の源泉を枯渇させてしまう
ということになるが、それでよろしいのかな?!
【Intermission】