極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

デジカー進化論

2011年08月18日 | WE商品開発




【些細なことが大事】

   母親がその日二度目の電話をかけてきて
   彼にこう言った。
   「力というものがまったわいてこないんだ。ずっと
   横
になったままでいたよ」

   「鉄剤は飲んだのかい?」と彼は尋ねてみた。
   彼は心から知りたくて、尋ねたのだ。その鉄剤が
   何かの効果を現わしてくれないものかと、
   毎日空しくお祈りしていたのたから。
   「飲んだよ。でもいくら飲んでも、ただお腹がすいてくるだけさ。おまけに
   食べるものがなにひとつないときてる」

   彼は母親に思い出させる。その日の朝にふたりで
   何時間もかけて買い物にいったことを。八十ドルぶんの
   食料品を買い込んできて、それを彼女の家の食品棚と
   冷蔵庫にどっさりと入れてきたことを。
   「この家にはね、食べるものなんてなにもない。ボローニャ・ソーセージと
   チーズのほかにはなにもない」と彼女は言った。
   母親の声は怒りで震えていた。「なにもない!」
   「猫はどう? キティーはどうしている?」
   彼の声も震えていた。食料品のことを
   話すのはやめなくちゃ。それについて話し出すと、
   ふたりとも哀しい気持ちになるだけだ。

   「キティーや」と母親は呼ぶ。「キティーや、おいで。
   おいで、ちびちゃん。ねえ、返事がないよ。
   ひょっとしたらだけど、あの子、洗濯機の中に
   飛び込んじゃったんじゃないかね。
   洗履物を中に入れようとしてるときにさ。だってね、
   洗濯機が
   どすんどすんて音を立てているんだよ。あれは
   何かまずいことだよ。キティーや! やっぱり返事が
   ないよ。どうしたらいいんだろう?
   どうしていいか、私にはわからない。助けておくれ、お願いだ。
   いまお前、何をしているのか知らないが、それはちょっと
   あとまわしにしておくれよ。どんな立派なことしているのか
   知らないけどさ、私だって
   そりゃ苦労して、お前をこの世に
   送り出してやったんだからね」


                                                レイモンド・カーヴァー
                        『食料品はどこに行ったのか』
                               村上春樹 訳
                                      “ Where the groceries went

 


些細なことが大事と思いたい。レイモンド・カーヴァーの詩を読んでいてハットさ
せられることが屡々(しばしば)だ。大きなことを考えていても、体調が思わしく
なければ、急に心が萎縮してしまう。「年寄りは死を恐れています」と吉本隆明が
どこかで書いていたっけ? そんな風についつい傾いてしまう。寝たきり状態の母
親が体調悪く二度目の検査入院になり、昨日退院し元の特保ホームに戻るが、彼女
が「寝間着1日千円の請求って高過ぎじゃないの」と18日間の支払い領収書と、リ
ハビリ計画書を持ってきて言う。「その病院は儲け主義に走っているのじゃないの
か」と返事する。‘儲け主義・・・’そういえばジムのサウナで、震災復興で建材
調達がままならなくて、粗悪な韓国産や中国産で間に合わせていると聞いたが、一
事が万事、一度、制度が走り出すと悪用する連中がいるのもので、細かいが掛け算
すると巨額になる。やはりここは、ウォーレン・バフェットが言うように富裕階層
の累進課税は必要だ。と、いうと税制を細かく弄る‘財政規律派’の官僚が喜びそ
うだが、ノコギリ型税制は停滞の温床となるから「日本型課税曲線」の実現は喫緊
課題だよねと、東日本大震災と超高齢社会制度のダークサイドに思いを馳せてみた。



【自動脱水機】

体力強化で今週からまめにジム通っているが、水泳などの濡れたものを遠心分離型
乾燥機で一次乾燥しているが、加速センサをつけ音響変化で自動停止できないもの
かと思いつく。勿論、ソフト→ハードの乾燥仕上がりのオプションスイッチを入れ
ての話だが、放り込めば自動的に乾燥時間(運転時間)が決定できる回路を追加す
るのだが、このモジュールはこれに止まらず故障診断等の応用に展開できる。小さ
な事かもしれないが実現可能なことだと思った。




【デジカー進化論】




デジタルハウジングの流れはもはや本流。ここでの高品位化の勝敗は世界制覇の鍵
となるが、ここでも、ハウジング部門をもつトヨタがトップランナーの予感だが、
電気自動車のワイヤレス充電技術の先導者として、Evatran社は、新世代のワイヤレ
ス充電装置を発表した。コンパクトなサイズで、車外に出しても充電できる。充電
効率を80%から97%まであげて、送電損失を考慮しても、依然として90%-91%を達成す
ることができる。現時点ではこの最新技術はまだ試験段階だが、量産を2012年に開
始する計画を明らかにした。一方、Evatran社は家庭用ワイヤレス充電設備も開発し
ている。初期費用は約2000?3000ドルで、2000ドルの電気自動車改造費用が必要とか
(下写真参照)。電気自動車の駐車場は写真のようなイメージなるかもしれない。
つまり、そこに止めるだけで「充電費と駐車料金」が自動的に引き落とされるシス
テムがビジネス
となるいう風に。

  



勿論、その電気はソーラ発電を本流としたソフトエネルギーで賄われているのだが。




コメント
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