極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

集光型太陽光発電の実力

2011年08月08日 | 環境工学システム論



2011年8月4日 毎日新聞
楽天:太陽光発電販売に参入へ 三木谷社長が意向表明

三木谷社長は「伝送効率百%の家庭用は大型発電所より効率がいい。(各家
庭が)設置費用を2~3年で回収できるよう価格を引き下げ、普及を促進し
たい」と述べた。資金貸し付けなどの金融サービスや設置工事を組み合わせ
て提供し、
現在1軒あたり2百万~3百万円かかる設置費用を約3分の1の
百万円を切る水準に引き下げることを目指す
 

 
2011年8月4日 レスポンス
JFEエンジニアリングのタワー集光太陽発電、2013年にも実用化

 ~世界最高レベルの発電効率を実現~

同社は昨年6月 環境省の「集光型太陽光発電に関する技術開発」に関する委
託事業を、三鷹光器、エネルギー総合工学研究所と協力して受託。鶴見製作
所構内でタワーCPVの開発を行ってきた。このタワーCPVは、ヘリオスタット
(太陽追尾式ミラー)を用いて、太陽光を高さ20mのタワー上部に設置したレ
シーバーに集光、直接発電する。30基のヘリオスタットで行った実証試験で
は、集光倍率700倍、太陽電池モジュール1基で、最大26%の発電端効率を実
現。従来型の太陽光発電システムと比較して、発電端効率は2倍以上となり、
セルの単位面積当りでは、約1400倍の発電量を得ることができる。同社は今
年度、ヘリオスタットや太陽電池モジュールを増強し、1000倍の集光、およ
び発電量拡大に向けた実証試験を継続。さらに、2012年度には、数MW規模ま
でスケールアップした実証試験を行い、2013年度中の商用化を目指す。

 

  
JFEエンジニアリングではこれまで、太陽熱発電において、タワー型の開発
リニアフレネル型の商用化 同社は2010年6月に、環境省「平成22年度地球温
暖化対策技術開発等事業」の「集光型太陽光発電に関する技術開発」に関す
る委託事業タワー集光型太陽光発電の開発に取り組んできた。発電方式 太
陽光をヘリオスタット(太陽追尾式ミラー)により、タワー(高さ20m)の
上部に設置したレシーバー(二次集光機能付きのモジュールで、多接合型太
陽電池セルを採用)に集光して発電する。



【特徴】このシステムは(1)高倍率集光技術:ヘリオスタット(一次集光
)リニアフレネルレンズのレシーバー(二次集光)を最適配置し、高い集光
倍率を実現。(2)レシーバーの水冷式冷却技術→レシーバーの集光方式は
太陽電池セルが高温になり、セルの耐熱温度以下に抑える必要があり、JFE
社が製鉄の高炉炉体冷却技術を応用し、冷却技術を確立。(3)使用した冷
却水を、温水として熱回収できる。冷却水は循環使用でき、水の少ない地域
でも設備を設置できるという。



尚、発電能力は、実証実験ではヘリオスタット30基を用い、集光倍率:700倍
太陽電池モジュール:1基で、セル単体発電効率:35%(従来型の結晶シリ
コンでは13~19%)発電端効率:最大26%(同10~13%)を実現。セル単位
面積あたり発電量は約1,400倍。今後はへリオスタットや太陽電池モジュール
を増強して、集光倍率:1,000倍・発電量の拡大に向けた実証試験を継続し、
2012年度には、発電能力を数MW規模まで拡大して実証試験。2013年度中の商
用化を目指すという。
 

 変換効率43.5%

 

 【集光型多接合型の魅力】

太陽光を高倍率に集光することにより,元来高価ではあるが高変換効率を有
し宇宙用として使用されているパネル太陽電池を小面積で使用すること,集
光照射することでさらに高い変換効率化させることで汎用商用電源で最も安
価である原子力発電コスト5~7円/KWh(この数字はリスク評価がなされ
ていないので要再計算)に匹敵する低価格を実現
できる見通しが得られたと
いわれている。

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【符号の説明】

10 太陽電池 11太陽電池素子 20レシーバ基板 31封止枠 31s
開口部 32透光性被覆板 33樹脂封部 40集光太陽光発電モジュー
ル 42集光レンズ DTsr 画定表面封止厚さ Hf 高さ Ls、Ls
f、
Lsv 太陽光 Tsr 表面封止厚さ

【公開番号】  特開2010-108979
発明の名称】太陽電池、集光太陽光発電モジュール、および、太陽電池
              の製造方法
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太陽光発電装置は(1)
太陽電池素子を隙間無く敷き詰めて構成した太陽光
発電
モジュールを屋根の上などに設置した非集光固定型の平板式構造が一般
的だが、多くの加工工程と高い加工精度が必要で高価となる太陽電池素子を
大量に必要とする。(2)太陽光を集光して小面積で構成した太陽電池素子
へ太陽光を照射する集光陽光発電モジュールが試作されている。高価な
太陽電池素子を小面積で構成、より安価な太陽光発電装置を実現できる。

しかし、集光太陽光発電装置は、受光面へ集光されたエネルギーが熱とな
り透明樹脂内に蓄積し、透明樹脂内に気泡が発生することが懸念。一旦気泡
が発生すると、太陽電池セルの受光面に集光された太陽光の一部が気泡によ
り散乱もしくは反射し、変換効率を低下させる恐れがある。集光レンズによ
集光された太陽光を光電変換する太陽電池素子と受光板と、太陽電池素子
を樹脂封止部と、集光レンズ側の面を被覆する透光性被覆板とを備える太陽
電池で、表面封止厚さを薄くし、太陽光による影響を低減して樹脂封止部で

の気泡の発生を抑制する。

【独立系太陽光エネルギー利用システム】

尚、封止樹脂はシリコーン樹脂で表面封止厚さが0.8mmとする。また、集光
型は大型太陽光発電用や個別産業用にヘリオスタットに向いているかもしれ
ない。つまり、孤島や山岳部の過疎地などの自給自足型電源システムとして
蓄電システムとセットで普及できる。さて、いまは時間的に余裕がないが、
最適な、家庭用ソーラパネルシステムとその製造・施工法について、後日、
集中考察してみることに。

コメント
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