『ディパーテッド』
THE DEPARTED(2006年アメリカ)
監督 マーティン・スコセッシ
脚本 ウィリアム・モナハン
出演 レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソン、マーク・ウォルバーグ、マーティン・シーン、アレック・ボールドウィン
■ストーリー■
ボストン、成績優秀で警察学校を卒業したビリー・コスティガンは、その生い立ちから組織に潜入するよう囮捜査を命令される。一方、同じく警察学校を卒業したコリン・サリバンは、組織のボス、コステロによって警察のスパイとなるべく送りこまれたのだった。そんなコリンは州警察のSIUに抜擢されるのだった。組織に潜入した囮捜査官ビリーと、警察に潜入した組織のスパイ、コリンは、それぞれの組織の中で大きくなっていくのだった。
■感想■
香港映画の大傑作『インファナル・アフェア』(02年)のハリウッド版リメイク。
監督はマーティン・スコセッシ。マーティン・スコセッシ監督の映画は『タクシードライバー』(76年)、『レイジング・ブル』(80年)くらいしか観たコト無かったです。別に観たくないってわけじゃ無いんですけど、どうも大作っぽいマジメな映画って印象が強くて観てないんですよね。
今作は、2006年のアカデミー賞で、作品賞、監督賞、脚色賞、編集賞を受賞しました。自分的には、アカデミー賞取っても、取らなくても、意味なんか全然無いですけど。
オリジナルの『インファナル・アフェア』が、ランニングタイム102分の作品なのに、リメイクの今作はなんと、軽く120分超えの152分!152分!152分!もうこれだけで、観るの止めちゃおうかな??って思ってたんですけど、観ないで「長い!長い!」って文句を言うのも悪いかな??って思って鑑賞しました。でも、やっぱり、観た感想は…。
「長すぎ!長すぎ!長すぎ!」
ディカプリオが、上司のマーティン・シーンとマーク・ウォルバーグとの面接が終わるまでに、およそ15分!もう、ここまでで、オリジナルから10分くらい長い気がッ!
マット・デイモンが、精神分析医マドリーンとデートするまでに30分!
レオナルド・ディカプリオが、ジャック・ニコルソンと出会うまでに32分!
ジャック・ニコルソンが、マイクロプロセッサーの取引をするまでに60分!
マット・デイモンが、映画館でジャック・ニコルソンから封筒を受け取るまで90分弱!
オリジナル版なら、もう、この90分のところで、ほとんどクライマックスなのにッ!
ハリウッドは、映画を見に来る観客をバカにしてるのか??100分はムリにしても、せいぜい120分には出来たでしょ!不必要な登場人物の見せ場や、キャラクターの説明シーンが多すぎ!
マット・デイモンがつき合う精神分析医マドリーンと、ディカプリオがストーリー上、絡むのも、出来すぎ!映画みたい!って感じです(映画だけど)。いかにも映画的なラブシーンも不必要!
『インファナル・アフェア』のトニー・レオンはつらそうだったのに、ディカプリオときたら、全然つらそうじゃないです!まるでTVシリーズ「潜行刑事ダン」くらいにしか“つらさ”が感じられない!「潜行刑事ダン」の映画版??ってな印象です!ディカプリオの演技は良いのに!これは脚本のせいでしょ。
あと、ジャック・ニコルソンが目立ちすぎ!「ジャック・ニコルソンが主人公だっけ??」って思うくらいの作品になっちゃってます。ジャック・ニコルソンが出てくるシーンでは、すべてニコルソンが持っていっちゃいます!明らかに映画のバランスを壊してます!
ディカプリオや、マット・デイモンの演技が抑え気味の演技なだけに、ジャク・ニコルソンが余計に目立っちゃいます。
バランスといえば、ディカプリオとマット・デイモンのバランスも明らかに、ディカプリオがメインで、マット・デイモンはオマケって印象です。『インファナル・アフェア』のトニー・レオンとアンディ・ラウの2人の描き方は、まさに対照的に描いていて、すごくサスペンスを盛り上げていたのにね。
リメイクは、オリジナルと違ってて、全然OKなんですけど、今作の場合は、ところどころ、オリジナルとまるっきり同じシーンを持ってきてるんで、オリジナル版を目指して作ったんですよね??
あと、ジャック・ニコルソンの組織が、そんなに大きい組織に見えないところも難点です。あれくらいの組織でも、長期の潜入捜査が必要なんですね!
152分と長い作品なのに、ディカプリオとニコルソンの部下たちの交流シーンも少なすぎ!なんで、ディカプリオに違う住所を言ったのに、仲間に言わなかったのか、まるっきり意味不明。あの市民の綴りを教えるシーンも唐突すぎって印象が拭えないです。今作の見所は“豪華なキャステング”なだけで、なんでこんなリメイクにしちゃったの??
よっぽど香港映画を観るのがイヤな人にしか価値を見出せない作品です。『インファナル・アフェア』を観ていて、今作をベタぼめはできないでしょ!
オリジナル版を観てない人には、それなりに楽しく見れるはず!でも、今作を観るなら『インファナル・アフェア』を観ろ!って感じです!60点
ところで、『インファナル・アフェア』の3部作を、順番通り(年代順)にした特典ディスクつきのDVD-BOXって、日本では発売しないんですか??発売したら買おうと思って、2作目、3作目のDVD買ってないんですけど。
THE DEPARTED(2006年アメリカ)
監督 マーティン・スコセッシ
脚本 ウィリアム・モナハン
出演 レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソン、マーク・ウォルバーグ、マーティン・シーン、アレック・ボールドウィン
■ストーリー■
ボストン、成績優秀で警察学校を卒業したビリー・コスティガンは、その生い立ちから組織に潜入するよう囮捜査を命令される。一方、同じく警察学校を卒業したコリン・サリバンは、組織のボス、コステロによって警察のスパイとなるべく送りこまれたのだった。そんなコリンは州警察のSIUに抜擢されるのだった。組織に潜入した囮捜査官ビリーと、警察に潜入した組織のスパイ、コリンは、それぞれの組織の中で大きくなっていくのだった。
■感想■
香港映画の大傑作『インファナル・アフェア』(02年)のハリウッド版リメイク。
監督はマーティン・スコセッシ。マーティン・スコセッシ監督の映画は『タクシードライバー』(76年)、『レイジング・ブル』(80年)くらいしか観たコト無かったです。別に観たくないってわけじゃ無いんですけど、どうも大作っぽいマジメな映画って印象が強くて観てないんですよね。
今作は、2006年のアカデミー賞で、作品賞、監督賞、脚色賞、編集賞を受賞しました。自分的には、アカデミー賞取っても、取らなくても、意味なんか全然無いですけど。
オリジナルの『インファナル・アフェア』が、ランニングタイム102分の作品なのに、リメイクの今作はなんと、軽く120分超えの152分!152分!152分!もうこれだけで、観るの止めちゃおうかな??って思ってたんですけど、観ないで「長い!長い!」って文句を言うのも悪いかな??って思って鑑賞しました。でも、やっぱり、観た感想は…。
「長すぎ!長すぎ!長すぎ!」
ディカプリオが、上司のマーティン・シーンとマーク・ウォルバーグとの面接が終わるまでに、およそ15分!もう、ここまでで、オリジナルから10分くらい長い気がッ!
マット・デイモンが、精神分析医マドリーンとデートするまでに30分!
レオナルド・ディカプリオが、ジャック・ニコルソンと出会うまでに32分!
ジャック・ニコルソンが、マイクロプロセッサーの取引をするまでに60分!
マット・デイモンが、映画館でジャック・ニコルソンから封筒を受け取るまで90分弱!
オリジナル版なら、もう、この90分のところで、ほとんどクライマックスなのにッ!
ハリウッドは、映画を見に来る観客をバカにしてるのか??100分はムリにしても、せいぜい120分には出来たでしょ!不必要な登場人物の見せ場や、キャラクターの説明シーンが多すぎ!
マット・デイモンがつき合う精神分析医マドリーンと、ディカプリオがストーリー上、絡むのも、出来すぎ!映画みたい!って感じです(映画だけど)。いかにも映画的なラブシーンも不必要!
『インファナル・アフェア』のトニー・レオンはつらそうだったのに、ディカプリオときたら、全然つらそうじゃないです!まるでTVシリーズ「潜行刑事ダン」くらいにしか“つらさ”が感じられない!「潜行刑事ダン」の映画版??ってな印象です!ディカプリオの演技は良いのに!これは脚本のせいでしょ。
あと、ジャック・ニコルソンが目立ちすぎ!「ジャック・ニコルソンが主人公だっけ??」って思うくらいの作品になっちゃってます。ジャック・ニコルソンが出てくるシーンでは、すべてニコルソンが持っていっちゃいます!明らかに映画のバランスを壊してます!
ディカプリオや、マット・デイモンの演技が抑え気味の演技なだけに、ジャク・ニコルソンが余計に目立っちゃいます。
バランスといえば、ディカプリオとマット・デイモンのバランスも明らかに、ディカプリオがメインで、マット・デイモンはオマケって印象です。『インファナル・アフェア』のトニー・レオンとアンディ・ラウの2人の描き方は、まさに対照的に描いていて、すごくサスペンスを盛り上げていたのにね。
リメイクは、オリジナルと違ってて、全然OKなんですけど、今作の場合は、ところどころ、オリジナルとまるっきり同じシーンを持ってきてるんで、オリジナル版を目指して作ったんですよね??
あと、ジャック・ニコルソンの組織が、そんなに大きい組織に見えないところも難点です。あれくらいの組織でも、長期の潜入捜査が必要なんですね!
152分と長い作品なのに、ディカプリオとニコルソンの部下たちの交流シーンも少なすぎ!なんで、ディカプリオに違う住所を言ったのに、仲間に言わなかったのか、まるっきり意味不明。あの市民の綴りを教えるシーンも唐突すぎって印象が拭えないです。今作の見所は“豪華なキャステング”なだけで、なんでこんなリメイクにしちゃったの??
よっぽど香港映画を観るのがイヤな人にしか価値を見出せない作品です。『インファナル・アフェア』を観ていて、今作をベタぼめはできないでしょ!
オリジナル版を観てない人には、それなりに楽しく見れるはず!でも、今作を観るなら『インファナル・アフェア』を観ろ!って感じです!60点
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ところで、『インファナル・アフェア』の3部作を、順番通り(年代順)にした特典ディスクつきのDVD-BOXって、日本では発売しないんですか??発売したら買おうと思って、2作目、3作目のDVD買ってないんですけど。