『ディスタービア』
DISTURBIA(2007年アメリカ)
監督 D・J・カルーソ
脚本 クリストファー・ランドン
カール・エルスワース
原案 クリストファー・ランドン
出演 シャイア・ラブーフ
キャリー=アン・モス
デビッド・モース
サラ・ローマー
■ストーリー■
ケールはスペイン語教師にバカにされ、襲い掛かり暴行を働いたバツとして3ヶ月の自宅謹慎を言い渡されるのだった。そんなとき、隣の家にアシュリーというコが引っ越してくるのだった。町では赤毛の女性を狙った連続殺人事件が起きていた。ヒマを持て余したケールは双眼鏡で隣のアシュリーの生活を覗いていたが、ふと向かいの家のターナーが、連続殺人鬼の容疑者が乗っていたムスタングに乗っていることに気づくのだった。
■感想■
『THE SALTON SEAソルトン・シー』(2002年)、『テイキング・ライブス』(2004年)のD・J・カルーソ監督の、ティーンエイジャーを主人公にした「裏窓」系サスペンス映画。
「裏窓」系というより、もろに「裏窓」です!!
今作は、全米のBOX OFFICEで確かけっこう成績良かったんですよね。良かったのは、初登場した週とその翌週くらいだったかもしれないですけど、けっこう気になってた作品でした。
アメリカの映画ファンってこういう軽いティーンエイジャー向きな作品が好きなんですね。若い映画ファンが、気軽にサスペンス系のエンターテイメント映画を観にいくことが多いんでしょうね。
一時、低迷していたホラー映画に再ブームを呼び起こした「スクリーム」シリーズだって、良く考えると(良く考えなくても)ティーンエイジャーを主人公にしたシリーズでしたもんね。
軽い気持ちで観れる作品ですけど、いかんせんランニングタイムが104分と少し長すぎなんで、少しダレちゃいます。あと20分くらい短くて良いのに!85分くらいだったら同じ内容でも、引きしまってかなり面白く見れたのに。
内容的には、隣に引っ越してきた美人と仲良くなる主人公が、アルフレッド・ヒッチコック監督の『裏窓』(1954年)系のサスペンスに巻き込まれるだけの作品です!中身があんまり無いんで、この内容で104分は長すぎでしょ!
ポップコーンを食べながら何にも考えずに観るには最適な内容なんですけどね。
いくらでも、刈り込んでもっともっと短く出来るのに、なんであえて104分も使っちゃって普通のありがちなサスペンス映画っぽく作っちゃうんでしょうね??
作品のノリが軽くて良い感じなのに・・・。
『テイキング・ライブス』も少しだけ間延びした感じで、重たい雰囲気の作品だったし、D・J・カルーソ監督って、間延びした感じが好きなんでしょうね。
今作のようなティーンエイジャーを主人公にしたサスペンス映画やスリラー映画って、特にそのジャンルが得意な監督って特に思い浮かばないですね。
ブライアン・デ・パルマ監督が今作を監督したら、絶対に「R指定」の血みどろ、エロチックな作品になっちゃいますからね!
『窓・ベッドルームの女』(1986年)、『LAコンフィデンシャル』(1997年)のカーティス・ハンソン監督が撮っても、すごく重厚なスリラー映画になりそうですもんね。
『ロードキラー』(2001年)のジョン・ダール監督とかが監督しても面白い作品になりそうな気はするんですけどね。それでも、けっこう残酷な作品になっちゃいそうな気もしちゃいますけど。
なんだかんだ言って、「誰が監督したら面白くなるだろう??」そんなことを考えながら観ても、それはそれで楽しいですね。考え事しながら観ても、そんなにストーリーは進まないですしね!!
とにかく、ポップコーンでも食べながら観るのには最適な1本です。主な登場人物たちも、そんなに被害に遭わないですし、もともと今回の騒動も主人公たちの行動が呼び起こす騒動ですもんね。まぁ、でも、近所に「赤毛連続殺人鬼」が住んでたらイヤですけどね。 50点
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