『野良犬たちの掟』
ROMANZO CRIMINALE(2005年イタリア、フランス、イギリス)
監督 ミケーレ・プラチド
脚本 ジャンカルロ・デ・カタルド
サンドロ・ペトラグリア
ステファーノ・ルーリ
ミケーレ・プラチド
出演 ステファノ・アコッシ
キム・ロッシ・スチュアート
ピエフランチェスコ・ファビーノ
クラウディオ・サンタマリア
リカルド・スカマルシオ
■ストーリー■
1970年代、レバノン、フレッド、ダンディ、ネロ、バッファロー、チーロたち若者たちは、ある日、男爵を誘拐して100億リラの身代金を要求するのだった。身内との交渉で30億で手を打った彼らだったが、レバノンは人質の男爵を殺してしまうのだった。大金を手に入れた彼ら野良犬たちは25億の資金を元に、組織のカジノを襲ったり、麻薬の売買を始めグループの力を強大にしていくのだった。
□■□ネタバレあり!□■□
■感想■
2006年のベルリン映画祭で絶賛され、イタリアのアカデミー賞と言われる「ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞」で8部門を受賞した実録ギャング物。
でもマジメな賞を受賞する作品なんでアクション映画度はかなり低いです。
自分はギャング物ってあんまり観ないんですけど、イタリア映画だっていうんで鑑賞しました。
今作のランニングタイムはなんと、ハリウッドのメジャー作品のように147分もあります!!
オリジナル版は152分なんで、5分くらいカットされているんでしょうかね??あと、海外でリリースされている“エクステンドバージョン”では174分もあるようです!!
今作が174分!
長すぎ!長すぎ!
90分から110分くらいの長さの多いイタリアのエンターテイメント映画で、今作は軽く120分超えの作品なんですよね。エンターテイメントなアクション映画でなく、実録物のマジメな作品ってことですよね。
マジメな作品ですけど、そこはイタリア映画!それほど、退屈することもなく観れます。
途中までギャング団のリーダーだった「レバノン」が映画から退場しちゃうあたりあから俄然映画が面白くなっていきます。
フレッド、ダンディと、それぞれのキャラクターが中心に描かれていきます。「レバノン」が死ぬあたりから、今作のラストは全員皆殺しの展開になるんだろうな!!って思わなくちゃいけなかったんですけど、ストーリーに引き込まれていくうちにそんなことも考えずに観てました。
最後の方の展開はフレッドや、フレッドの恋人の退場の仕方なんて、まさにイタリア映画!!有無を言わさない展開で後味も悪いまま映画が終わっちゃいます。
それにしても、あの警察署長、最後まで生き残りましたね!!1970年代のイタリアだと警察も組織と癒着してるイメージがあるんで、あの署長も退場しちゃうのかな??って思ったんですけどね。事件の核心の近くまで行ったんでてっきり殺されちゃうと思ってました。
「ギャング物って、ギャングが主人公だけに感情移入出来ないんだろうなぁ」って思ってみてたら、最初の誘拐事件からして、さっさと人質を殺しちゃって、感情移入どころか少し引いちゃいました。
「ギャング映画」でギャングを主人公にした作品で好きな作品って、『殺しのギャンブル』(1973年)とか、アルベルト・デ・マルチーノ監督のアクション『続シンジケート』(1973年)くらいしか観た記憶が無いです!!『ザ・ボス暗黒街の標的』(1973年)も好きな作品ですけど主人公は殺し屋ですもんね。
そういえば『続シンジケート』も、日本語吹き替えつきでDVD発売して欲しいです。かなり前にTV東京で2時間枠で放映したことがあるんで、音源が残ってると良いですけどね。
また、話題がずれちゃいましたけど、今作『野良犬たちの掟』なんですけど、本当に「実録物」って感じですけど、ちゃんと面白く見れちゃうあたり、けっこう良く出来ているのかも。こういう「実録」チックな作品が好きならけっこう楽しめると思うんですけどね。
でも、自分は「ギャング映画」も「実録物」も苦手なんで点数は厳しくなっちゃいます。30点
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