『エンド・ゲーム大統領最期の日』
END GAME(2007年アメリカ)
監督 アンディ・チェン
脚本 J・C・ポロック
アンディ・チェン
原案 J・C・ポロック
出演 キューバ・グッディン・JR
アンジー・ハーモン
ジェームズ・ウッズ
アン・アーチャー
バート・レイノルズ
ジャック・スカリア
■ストーリー■
シークレットサービス、アレックス・トーマスはハワード合衆国大統領の警護中に大統領が狙撃され暗殺されてしまう。直接の犯人はその場で警護班に射殺されるが、新聞記者のケイトはこの事件の取材中に犯人が単独犯でないことを突きとめるのだった。そして、ケイトの取材の行く先々で関係者が次々と殺されていくのだった。ケイトはアレックに取材の協力を頼むが、それを観た謎のグループがケイトとトーマスを暗殺しようとするのだった。
■感想■
アクション小説家、J・C・ポロックが原案、脚本のアクション映画。
あの「樹海戦線」「復讐戦」「終極の標的」(すべてハヤカワ文庫)等、アクション小説や、スリラー小説の傑作「かくも冷たき心」を書いたJ・C・ポロックが原案、脚本を担当している作品で、テーマが大統領暗殺を描いた作品だっていうんで、すごく期待しちゃいました!!
「プロVSプロ」の対決を描いたアクション小説のベテラン、J・C・ポロックが脚本を書いたのにも関わらず、映画のデキはごくごく普通のB級アクション映画でした。それも本当に、ごくごく普通のデキのアクション映画でした。小説ではあんなにエンターテイメント作品を書くJ・C・ポロックなのに、映画の脚本を書いたら普通の作品になっちゃいました。
見せ場よりも、リアリズムなのか主人公を襲撃してくる敵との対決シーンは、本当にアッサリしてます。
「え、これで終り??」
みたいな感じであんまり盛り上がらないシーンの連続です。
あんまりどころか全然盛り上がらない!!本当の銃撃戦とかって、あんな感じなんですかね??
盛り上がらない!!とは言ってもけっこうB級アクション映画としては十分なハデなカーチェイスとかは用意されてるんですけどね。
とにかくストーリーが、以前どこかのB級アクション映画で観たコトあるようなデジャヴュ感たっぷりのシーンの連続の中でしか進みません!!
大統領暗殺犯の取材を進める女性記者ケイトの行く先々で次々とド派手な暗殺が!!暗殺犯と思われている家族なんて住んでいる家(あれ、トレーラーハウスだったけかな??)ごと大爆発させる始末!!
“映画的”には大正解なプラスチック爆弾を使った大爆発ですけど、ストーリー的には、あんな爆発起こしたら逆に目立っちゃっいます!!
「何、そんなにハデなコトしてるの??」
もう観てる観客から突っ込みが入りそうです!!
大統領暗殺犯の家族が爆発で死んだら、警察だってちゃんと捜査するでしょう!!大体、ヒロインのケイトが取材してるんだから、彼女を1人を殺しちゃえば、こんな大騒ぎにならないはずなのに、なぜか目撃者や家族を殺していきます!!
もう、こういうところが、いかにもB級アクション映画で最高です!!
ストーリーはB級ですけど、主人公キューバ・グッディン・JRの上司にジェームズ・ウッズ、軍部に影響力を持つ将軍にバート・レイノルズ、大統領夫人にアン・アーチャーと出演者はやたらと超豪華です!!
ジェームズ・ウッズ、バート・レイノルズ、アン・アーチャーが豪華なんていうとメジャー作品のファンには“??”かもしれないですけど、B級アクション映画ファンだったら大喜びのキャスティングです!!
中盤あたりで、暗殺犯の黒幕や動機がネタバレになっちゃいますけど、この事件の発端になる原因がいかにもB級アクション映画的で良いでしょ。
「でも、まさか、そんな土曜ワイド劇場みたいな動機で映画を作らないですよね」
とか思って観てたら、ホントに想像通りの黒幕と動機でした!!
でも、あんな動機で殺されたら大統領もたまったもんじゃないですよね!でも、黒幕の指示に従っているのが、ジェームズ・ウッズなのか、バート・レイノルズなのかは分からなかったですけどね!どうせだったら、2人とも事件に関係なかった方が良かったのに!!2人とも怪しすぎですから事件に関係無かった方が、驚けたのに。
確か、マイケル・ダグラス、キーファー・サザーランド主演の『ザ・センチネル 陰謀の星条旗』(2006年)で、誰かが言ってましたけど、「シークレットサービスで、大統領暗殺に関わった人間は今まで誰もいません」って。
それなのに、今作は余りにも安易な犯人!!
安易というより、この展開は強引すぎ!!
いくら黒幕からの指示とはいえ、ちょっとヤリスギでしょ。
TV朝日系の「日曜洋画劇場」やTV東京の「木曜洋画劇場」で放映されたら、ノホホンと観るには最適な1本です!実は、今作のコトけっこう好きです!!
観てる間にドンドンとストーリーが進んでいって、いつの間にか事件が解決しちゃうところもTVで観るには最適な作品です。 65点
実は、J・C・ポロックのアクション小説と同じくらい好きな作品です。