『デイ・オブ・クライシス ヨーロッパが震撼した日』
OMERTA 6/12
(2021年フィンランド)
監督:アク・ロウヒミエス
脚本:ヤリ・オラヴィ・ランタラ
原作脚本:アンティ・J・ヨーキネン
ミカ・カルツネン
原作:イルッカ・レメス(”6/12”)
出演:ヤスペル・ペーコネン
ナンナ・ブロンデル
スヴェリル・グドナソン
■ストーリー■
サイバー犯罪者レオニド・ティトフの留守の家に、EU合同警察部隊の捜査官ターナーとシルヴィアが侵入する。家にはティトフの子どもがおり、パソコンのデータを奪おうとしていたシルヴィアに気づき襲ってくるが、シルヴィアは返り討ちに、、。事前に得ていた情報と違っていたためだが、子どもを返り討ちにしたことでショックを受けカウンセリングを受け、コンビを解消することに、、。
一方、刑務所に囚われているヤンコヴィッチ大佐の子ヴァーサにアーニャという女性が近づいてくるのだった。ヴァーサに父親の解放を条件にしてテロを起こさせようとしていた。
その後、シルヴィアは、フランスのモレル将軍の護衛として任務に復帰。12月6日、フィンランド独立記念日、独立記念レセプションが行われておる大統領宮殿に、ヴァーサたちが占拠、各国の要人が人質に。要人の中にはモレル将軍とシルヴィアが、、。
■感想■
『アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場』(2017年)のアク・ロウヒミエスの描くアクション映画。
今作は、制作費814万ユーロの大作です!!
これってすごい製作費ですよね。ハリウッドのメジャー作品じゃないんだから、この製作費はフィンランド映画では大作ですよねー。
普段、自分が観ている低予算(中規模の作品も)のZ級の作品、10本くらい作れちゃいますよねー。
気になったので他のフィンランド映画の制作費を調べてみました。
サミュエル・L・ジャクソン出演の傑作アクション映画『ビッグゲーム 大統領と少年ハンター』(2014年フィンランド、イギリス、ドイツ、アメリカ)の製作費は850万ユーロでした。
特殊能力のない、金持ちでもないスーパーヒーロー物『RENDEL レンデル』(2017年)製作費は145万ユーロでした。いかにも手予算のアクション映画でしたけど、やっぱりという金額です。
それにしても、今作の製作費は、814万ユーロ!!
大作です!!
フィンランドのNATO加盟をめぐっての陰謀という当時(日本公開2022年)としてはかなりタイムリーな題材のアクション映画です。
でも、ヨーロッパ映画ということもあって、いい意味でとにかく盛りあがらない、、。
ランニングタイム119分も真面目に作っているので文句も言いづらい感じ。自分的にはあと20分くらい短くてエンターテイメントでも良かった気もするんですが、、。
原作もあるんで、そうは出来なかったんでしょうねー。
肝心なネタ割れも最後、主人公ターナーの上司が、サラッというだけで、、、せめてここの部分だけでも盛り上げれば良いのに、、、。
「ふーん、そーなの、、、」
みたいな軽ーい感じ。
フィンランドの大統領があんなことになってるのに、、。
ロバート・アルドリッチ監督の『合衆国最後の日』が懐かしい、、。昔は大統領が狙われたらそれだけで映画のネタになったのに、今は普通の会話で、、。
普通の会話で、すんじゃダメー!!なんて思うのは自分だけ??
フィンランド映画と言えば、自分が最も好きなフィンランド映画は、さっきも触れた大統領と少年の交流を描く感動作『ビッグゲーム 大統領と少年ハンター』がありますが、その他のフィンランド映画で好きな作品では
サンタクロースを描くクリスマス映画『レア・エクスポーツ 囚われのサンタクロース』(2010年)。
変わった祭りを描く『フィンランド式残酷ショッピング・ツアー』(2012年)。などなど。
観る前に少しだけ期待しちゃったので、期待があった分だけガッカリ度も高くなっちゃいました。
まぁ、全然盛り上がらない『サマー・ヴェンデッタ』(2016年)みたいな作品もあるから期待した自分が悪いんですが、、。本当はホラー映画だと思って観たら、フィンランドで有名なボドム湖殺人事件を映画化した実録風フィクション映画だっただけなんですが、、。
普通のアクション映画度 ★★★★
マジメで地味度 ★★★★
緊張感で疲れちゃう度 ★★
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