『ブギーマン2 憑依』
BOOGEYMAN 2(2007年アメリカ)
監督 ジェフ・ベタンコート
脚本 ブライアン・シーブ
出演 ダニエル・サヴレ
マット・コーエン
トビン・ベル
■ストーリー■
ヘンリーとローラの兄妹は幼いころ両親をブギーマンに殺され、それ以来ブギーマン恐怖症になっていた。兄のヘンリーは病院で治療を受け、ローラの元に帰ってくるのだった。ヘンリーは就職のために遠くに出かけることになり、暗闇を恐れたローラはヘンリーが入院していた病院に治療のために入ることにするのだった。
暗闇を恐れる者、狭い場所を恐れる者、細菌恐怖症の者、色んな患者がいるが、ローラが来た日から、次々と患者が殺されていくのだった。院長は事故だというが、ローラは今回の事件がブギーマンが行っているのではないかと疑うのだった。
□■□ネタバレあり!□■□
■感想■
2005年にサム・ライミ製作でヒットしたホラー映画『ブギーマン』の続編。
劇場映画でなく、本国アメリカでもオリジナルビデオとして作られた作品のようです。
オリジナルビデオの作品でも、それなりに観れる作品にしてしまうハリウッドの力ってすごいなぁ!!と思う反面、前作とまるっきり関係ない作品に「パート2」のタイトルをつけちゃうのは、かなり反則かな??って印象です。
前作『ブギーマン』が、暗闇に潜むブギーマンの恐怖を描くモンスターの登場する正統派ホラー作品だったのに、続編の今作は単純な殺人劇を描くスリラー映画でした。
それも、余りにも単純なオチのスラッシャームービーでした!!
モンスターの出てくるホラー映画の続編なんで、今作もテッキリ、ホラー映画かと思ったら、ミステリー系の殺人映画でした。
しかも「犯人が誰か??」は重要なポイントではない軽いミステリーです!!
今作、最大のトリックは、観客にホラー映画と思わせておいて、殺人劇を描くスラッシャームービーなところです!!
オカルト映画でなく、殺人ミステリー!!
これって、「エクソシスト4」とか「オーメン5」とかいうタイトルの映画がオカルト映画でなくてミステリー映画とかスラッシャー映画になるようなことですもんね。
はっきり言って「だまされました!!」単純なオチなのに、ずっとオカルトチックな作品だと思っていたんで犯人が分かりませんでした!!
「やられたーッ!!」
脚本家と監督のアイデア勝ちですね!!
ところで、ヘンリーとローラの兄妹が子どものころ、彼らの両親を襲った犯人って誰だったんでしょう??犯人はブギーマンじゃなくて、単なる殺人鬼だったんですよね。ブギーマンに殺されたと思ったんで警察の捜査が不十分でも何とも思わなかったですけど、単なる殺人事件だったら、
「警察は何をやっていたの??」
って思っちゃいます!!
警察の捜査している描写がまるっきり無いのも不親切ですよね。
前作『ブギーマン』では、オカルト映画なのに主人公の家族を殺した犯人が主人公だと思われてたりして、それなりに説明的なシーンがあったのに、単純なサスペンス映画の今作には説明が無いなんて!!なんか不思議な感じです!!
決して面白い作品では無いですけどミステリー映画としては、タイトルの『ブギーマン2』を含めてかなりウマクできてるかも??
だって、誰もスラッシャー映画だなんて思ってもいないですからね!!
でも、ミステリー映画としては、こういうタイトルのトリックは1度しか使えないトリックですよね!!
それなりに面白ければ、こういうサスペンス作品でも良いですけどね!
特別面白いってわけでも無かった前作『ブギーマン』の続編ですけど、前作以上に、面白くない作品になってます。
ランニングタイム93分も、長すぎです。この内容ならあと10分くらい短くても良かったのに。
1980年代に量産されたスラッシャー映画の方が全然面白いです!!
ありえない展開で突っ込みどころ満載な『血のバレンタイン』(1981年)や、良く分からないオチ(意味不明って意味では無いです)の『誕生日はもう来ない』(1981年)の方がミステリーとしても断然面白いです!
前作の熱狂的なファンにもオススメできないですし、スラッシャー映画ファンにもオススメできないですけど、ホラー映画ファンなら観てもいいかも!!でも、ほとんど反則技のこの続編なのにジャンルが違うと言うタイトルトリックはもう使わないでね!!40点
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誰が犯人でもOKな展開に、ちょっとだけ驚きの『誕生日はもう来ない』
日本語吹替え音声がついていたら購入するんですけどね。
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