今のところ、3日の早ければ朝にも四国から紀伊半島に上陸する恐れと報道されてる台風12号。
台風の国際名タラスってどこかで聞いたことがあると思い、
タラスで検索したら、製紙技術が西へ伝播したタラスの戦いでした。
タラスは、、カザフスタンの国境に近くキルギス共和国北西部にある都市。
751年にこの地の近くでタラス河畔の戦いが起こり、アッバース朝に唐の節度使である高仙芝が敗れた。
総勢10万人にも及ぶ戦いは、わずか5日間で唐軍の敗退、
唐の西方における勢力は後退し、以降イスラムの勢力が東に及んだ。
その時連行された捕虜の中に紙漉職人がいたため、製紙法がイスラーム世界にもたらされたとされる。
話は台風に戻りますが、この台風12号の進路の先にあるのは室戸岬。
となると室戸台風が思い出されます。
西日本を中心に大きな被害を及ぼした室戸台風は二つあります。
枕崎台風、伊勢湾台風と並んで「昭和の三大台風」のひとつに数えられる、
1934年(昭和9年)9月21日の室戸第1は、室戸岬上陸時の中心気圧は911.6hPa/ヘクトパスカル
日本本土に上陸した台風のなかで観測史上最も上陸時の中心気圧が低い台風です。
子供たちが卒業した守口市三郷小学校も、この台風で南側8教室、北側10教室倒壊し
児童25名、教師1名殉難したとPTAの会議室だったかに記されてました。
先週の日曜、門真市の三ツ島神社で大楠を見てきました。
そこの看板にも昭和9年の台風で枝が折れて被害を受けたとかかれてありました。
大阪の四天王寺では1812年(文化9)に建てられた五重塔が木っ端微塵になりました。
20人ほどが塔の下敷きになり、3名が死亡。
大阪と神戸の間に午前8時頃、再上陸時には満潮を過ぎていたがまだ潮位は高かったことと最大瞬間風速60m/sという強風により、4メートルを超える高潮が発生。
大阪城付近まで湛水し、あまりの急な水位の上昇に避難が間に合わず、大阪湾一帯で溺死した者は1,900名以上と推定されている。
津波高潮ステーションでそのときの被害の写真などじっくり見学しました。
この1934年の第1室戸台風から今年2011年で77年。
このときはまだ生まれてなくて体験してませんが、
次の第2室戸台風は小学校1年生だったのでよ~く覚えてます。
1961年(昭和36年)なので早50年。
台風18号で国際名はナンシー〔Nancy〕
9月16日は日曜日でした。
9時過ぎ室戸岬上陸時、中心気圧925hPa、最大風速66.7m/s
室戸岬での最大瞬間風速84.5m/s以上、風速計の振り切れにより測定不能だったという。
13時過ぎ大阪湾の兵庫県尼崎市と西宮市の間に再上陸。
台風の東側が風がきついといわれます。
大阪南部にあった実家では、南の中庭に面した2間の雨戸が風で押されるのではなくて持っていかれそうになりました。
外側には雨戸に桟をさしてありましたが、内側から家族皆でで引っ張ってました。
床下から入った風が畳を持ち上げてバンバンなってました。
今でもあのときの恐怖をまざまざと思い出します。
その後、日本海沿岸を北北東進し、台風一過後外に出たら、隣の家のガレージは倒れてました。
翌朝学校への登校途上、屋根が飛ばされた民家も見ました。
死者194人、行方不明者8人、負傷者4972人、被害家屋98万戸を数えたほか、農作物の損害も甚大。
近畿地方を中心に大きな被害をもたらしました。
今回の台風12号、今は嵐の前の静けさです。
以前の室戸台風二つに比べれば、大型で強い台風といえども
中心気圧 965hPa 最大風速 35m/s(65kt)
少しは安心ですが、十分準備しとかないと、ね。