<土曜は株のおはなし>
「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」の購入はコチラ
「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。
私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。
今回は、ワタミについて具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。
データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)、ロイター(ホームページ)、MSN(ホームページ)を参考にしました。
1消費者独占力を持っているか?
ワタミhttp://www.watami.co.jp/は、ROEも低下傾向なことから、競争激化なことから、主力92%の外食については、あまり消費者独占力は持っていないのかもしれません。ただ、7%の介護事業については、入居率が9割を超え、十分消費者独占力があると思われます。
2事業内容を理解しているか?
居酒屋チェーン大手、「和民」など香港等含め直営で出店し、介護事業にも進出しています。外食92%、介護7%、他1%(2007.3)
3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
外食、介護は20年後も陳腐化しないと思われます。
4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
外食と、その外食を活かした介護だけでコングロマリットではないと思われます。
5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
EPS BPS ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
1997,3 63.21 427.69 14.8% 10 15.8% 3390 53.63
1998,3 67.17 344.4 19.5% 10 14.9% 2,830 42.13
1999,3 79.23 470.95 16.8% 10 12.6% 3,900 49.22
2000,3 87.00 633.79 13.7% 15 17.2% 7,000 80.46
2001,3 87.64 604.6 14.5% 15 17.1% 4,450 50.78
2002,3 63.16 577.7 10.9% 15 23.7% 2,240 35.47
2003,3 33.13 406.79 8.1% 15 45.3% 692 20.89
2004,3 26.56 413.31 6.4% 10 37.7% 672 25.30
2005,3 38.70 441.66 8.8% 10 25.8% 876 22.64
2006,3 25.90 458.77 5.6% 10 38.6% 1,892 73.05
2007,3 38.63 488.28 7.9% 10 25.9% 1,522 39.40
平均 11.6% 25.0% 44.81
-4.8% (EPS成長率)
EPSは10年前と比べて下落傾向にあります。
6安定的に高いROE(平均)をあげているか?
2003,3 8.40% ←ロイター
2004,3 6.48% ←四季報、ロイター
2005,3 9.05% ←四季報、YAHOO、ロイター
2006,3 5.75% ←四季報、YAHOO、ロイター
2007,3 8.15% ←YAHOO、ロイター
平均ROE 7.6%
ROEについては、約8%で安定しています。
7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
16.45
この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。この負債を返済するのに16.45年かかる財務となります。負債は多いようです。
8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり
1998,3 37.4 (百万)
1999,3 39.9 (百万)
2000,3 41.4 (百万)
2001,3 41.4 (百万)
2002,3 41.4 (百万)
2003,3 41.4 (百万)
2004,3 41.4 (百万)
2005,3 41.4 (百万)
2006,3 41.4 (百万)
2007,3 41.5 (百万)
自社株買いには積極的ではないようです。
9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
メニュー改定が奏功し、客単価が上昇していることから、サービス価格の上昇はインフレ率を上回っていると思われます。
10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
株価は2006年1月からほぼ横ばい状況です。短期的にはコムスン承継関連で承継しないこととなったことからか2006年6月から8月に下落傾向にありましたが、現在は落ち着いているようです。
11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
現在の株価 \1,818
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
2.1%
B:予想EPS成長率
-4.8%
A+B -2.7% :長期投資の期待収益率
国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%
長期投資の期待収益率はEPS成長率が悪いことからマイナスとなっていてよくありません。
12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
5.7%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
848
10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去10年間の平均PER
\2,876
今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
4.7%
擬似債券と考えた期待収益率は5%程度となっています。
13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
-4.8%
予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
24
10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
\1,058
期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
-5.3%
EPS成長率をもとにした期待収益率は-5.3%と良くない値となっています。
<まとめ>
ワタミは、主力の外食についてはあまり消費者独占力はないようですが、介護事業については消費者独占力があるようです。
事業内容は外食と介護と分かりやすく、これらのサービスは20年後も陳腐化しないと考えられ、またコングロマリットではありません。
また、ROEは8%前後と安定しています。
それからサービス価格は、値上げを行っていることからインフレ率を上回っていると考えられます。
擬似債券と考えた期待収益率は5%程度です。
懸念する点としては、EPSが下落傾向で、EPS成長率をもとにした期待収益率は-5.3%とよくありません。
また、有利子負債/税引き利益は16.45と負債が多く、また自社株買いに積極的ではありません。
以上を考えると、現在はあまり買い推奨はできないかもしれません。
また国内の外食は今後少子化の影響等で期待がもてません。
しかしながら、今後の外食の海外展開、人気の介護事業の展開によっては買い推奨となるかもしれません。
株のお話しまとめ(2006年)
<今日の独り言>
台所の蛍光灯が切れたので、買いに行きましたが、その長さは20Wしか売っていません。ちょっとまぶしいので10Wか15Wがいいなと思っていたのですが、蛍光灯の長さによってW数は決まっているのですね・・・。知りませんでした^_^;)
![](http://images-jp.amazon.com/images/P/4532149770.09.TZZZZZZZ.jpg)
「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。
私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。
今回は、ワタミについて具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。
データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)、ロイター(ホームページ)、MSN(ホームページ)を参考にしました。
1消費者独占力を持っているか?
ワタミhttp://www.watami.co.jp/は、ROEも低下傾向なことから、競争激化なことから、主力92%の外食については、あまり消費者独占力は持っていないのかもしれません。ただ、7%の介護事業については、入居率が9割を超え、十分消費者独占力があると思われます。
2事業内容を理解しているか?
居酒屋チェーン大手、「和民」など香港等含め直営で出店し、介護事業にも進出しています。外食92%、介護7%、他1%(2007.3)
3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
外食、介護は20年後も陳腐化しないと思われます。
4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
外食と、その外食を活かした介護だけでコングロマリットではないと思われます。
5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
EPS BPS ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
1997,3 63.21 427.69 14.8% 10 15.8% 3390 53.63
1998,3 67.17 344.4 19.5% 10 14.9% 2,830 42.13
1999,3 79.23 470.95 16.8% 10 12.6% 3,900 49.22
2000,3 87.00 633.79 13.7% 15 17.2% 7,000 80.46
2001,3 87.64 604.6 14.5% 15 17.1% 4,450 50.78
2002,3 63.16 577.7 10.9% 15 23.7% 2,240 35.47
2003,3 33.13 406.79 8.1% 15 45.3% 692 20.89
2004,3 26.56 413.31 6.4% 10 37.7% 672 25.30
2005,3 38.70 441.66 8.8% 10 25.8% 876 22.64
2006,3 25.90 458.77 5.6% 10 38.6% 1,892 73.05
2007,3 38.63 488.28 7.9% 10 25.9% 1,522 39.40
平均 11.6% 25.0% 44.81
-4.8% (EPS成長率)
EPSは10年前と比べて下落傾向にあります。
6安定的に高いROE(平均)をあげているか?
2003,3 8.40% ←ロイター
2004,3 6.48% ←四季報、ロイター
2005,3 9.05% ←四季報、YAHOO、ロイター
2006,3 5.75% ←四季報、YAHOO、ロイター
2007,3 8.15% ←YAHOO、ロイター
平均ROE 7.6%
ROEについては、約8%で安定しています。
7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
16.45
この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。この負債を返済するのに16.45年かかる財務となります。負債は多いようです。
8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり
1998,3 37.4 (百万)
1999,3 39.9 (百万)
2000,3 41.4 (百万)
2001,3 41.4 (百万)
2002,3 41.4 (百万)
2003,3 41.4 (百万)
2004,3 41.4 (百万)
2005,3 41.4 (百万)
2006,3 41.4 (百万)
2007,3 41.5 (百万)
自社株買いには積極的ではないようです。
9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
メニュー改定が奏功し、客単価が上昇していることから、サービス価格の上昇はインフレ率を上回っていると思われます。
10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
株価は2006年1月からほぼ横ばい状況です。短期的にはコムスン承継関連で承継しないこととなったことからか2006年6月から8月に下落傾向にありましたが、現在は落ち着いているようです。
11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
現在の株価 \1,818
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
2.1%
B:予想EPS成長率
-4.8%
A+B -2.7% :長期投資の期待収益率
国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%
長期投資の期待収益率はEPS成長率が悪いことからマイナスとなっていてよくありません。
12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
5.7%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
848
10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去10年間の平均PER
\2,876
今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
4.7%
擬似債券と考えた期待収益率は5%程度となっています。
13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
-4.8%
予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
24
10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
\1,058
期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
-5.3%
EPS成長率をもとにした期待収益率は-5.3%と良くない値となっています。
<まとめ>
ワタミは、主力の外食についてはあまり消費者独占力はないようですが、介護事業については消費者独占力があるようです。
事業内容は外食と介護と分かりやすく、これらのサービスは20年後も陳腐化しないと考えられ、またコングロマリットではありません。
また、ROEは8%前後と安定しています。
それからサービス価格は、値上げを行っていることからインフレ率を上回っていると考えられます。
擬似債券と考えた期待収益率は5%程度です。
懸念する点としては、EPSが下落傾向で、EPS成長率をもとにした期待収益率は-5.3%とよくありません。
また、有利子負債/税引き利益は16.45と負債が多く、また自社株買いに積極的ではありません。
以上を考えると、現在はあまり買い推奨はできないかもしれません。
また国内の外食は今後少子化の影響等で期待がもてません。
しかしながら、今後の外食の海外展開、人気の介護事業の展開によっては買い推奨となるかもしれません。
株のお話しまとめ(2006年)
<今日の独り言>
台所の蛍光灯が切れたので、買いに行きましたが、その長さは20Wしか売っていません。ちょっとまぶしいので10Wか15Wがいいなと思っていたのですが、蛍光灯の長さによってW数は決まっているのですね・・・。知りませんでした^_^;)