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「ウォーレン・バフェット 巨富を生み出す7つの法則(桑原晃弥)」という本はオススメ!

2012年06月01日 01時00分00秒 | バフェット流投資判断
<金曜は本の紹介>

「ウォーレン・バフェット 巨富を生み出す7つの法則(桑原晃弥)」の購入はコチラ

ウォーレン・バフェットとは、世界長者番付トップ10に25年も君臨し続け、経営する投資会社の株価を45年で82万%も上昇させた投資家です。

「ウォーレン・バフェット 巨富を生み出す7つの法則(桑原晃弥)」という本は、そのウォーレン・バフェットの行動原理や投資の考え方について、以下の7つの法則についてまとめて書かれたたものです。

 (1)世間を眺めて判断しない-「逆」が富を生み出す
 (2)成功したらそれ以外やらない-「限定」が富を生み出す
 (3)ストライクのほとんどを見送る-「待ち」が富を生み出す
 (4)バカでも経営できる会社を選ぶ-「スタート」が富を生み出す
 (5)一攫千金を禁じる-「当たり前」が富を生み出す
 (6)敗者の少ない勝ち方をする-「分配」が富を生み出す
 (7)人にほれこむ基準を持つ-「相棒」が富を生み出す

 ウォーレン・バフェットは巨富を生み出しましたが、生活は質素で、そして考え方は真面目で好感を持てます。
 また、主な投資の基本的考え方は以下とのことです。

 ・株を長期保有(あわてて小さな利益を得ようとしない)
 ・分散投資ではなく集中投資
 ・株価がその企業の価値より安いかを見る
 ・経営者の資質を重視する
 ・買った時の株価に拘泥しない
 ・自分で考える
 ・自分で納得いくまで調べる
 ・企業は一番手でなければならない
 ・投資先のビジネスを十分に理解することができる
 ・投資先のビジネスは5年、10年、20年と確実に収益をあげられる
 ・株は適正かつ合理的な価格で購入する
 ・巨額の負債がある投資先は避ける
 ・ブランド力がある企業に投資
 ・他社との競争優位性がある企業に投資
 ・素晴らしい企業をまずまずの価格で買う
 ・1日10時間情報の収集や分析を行うが、株を買うときは即断
 ・経営者の過ちや環境の激変に耐える復活力の強い企業こそが理想
 ・高コスト体質の会社はダメ

また、人生を真面目により良くするためのヒントも書いてあり、とてもオススメな本です。

以下はこの本のポイントです。
 
・ウォーターゲート事件とは、リチャード・ニクソン大統領が辞任にまで追い込まれた一大政治スキャンダルである。この事件を報道したことにより、ワシントン・ポストは世界に名をはせ反面で、時の政権からは目の敵にされた。政権は、同社が所有するテレビ局の免許更新に異議を申し立てるなど、さまざまな攻撃を繰り返していた。だから株価が急落したのだし、リスクを恐れて買う人はほとんどいなかったのだ。しかし、バフェットは意に介さなかった。彼の判断基準に照らすと、全財産を注ぎ込んでもいいくらい安全だった。
①株価がその企業の価値より安いかどうか
 純資産は4億ドルぐらいだとバフェットは算出した。これに比べて株の時価総額はわずか800万ドル。不当すぎる安さだった。
②その企業にすぐれた経営者がいるかどうか
 バフェットは、ワシントン・ポストの経営陣を有能であり、かつ正直だと評価した。経営者自身がかなりの株式を持っていることも安全材料だった。
 あとは、どれほど株価が下がろうが、ウォール街が危機説を流そうが、状況を逆手にとって割安に買い増しをするだけだった。読み通り、ワシントン・ポストの評価はやがて上がる。1974年、バフェットは正式にワシントン・ポストの取締役に就任した。こうして、当時、オマハのちょっと有名な投資家に過ぎなかったバフェットは、世界有数の名門メディア企業の筆頭株主にして取締役という社会的名声をも得たのだった。そして社会的名声は、富では買えない価値であると同時に、富の獲得と決して無縁ではないのである。

・バフェットは、二番手には利益がないばかりか、居場所もないという確信を深めた。誰かの後塵を拝するような分野で勝負をしても未来はない。戦うなら自分が最も得意とし、トップに立てる分野だ。一番手なら自分で自分の進む道を決めることができる。二番手で楽をしてしまう代償は、自分に決定権がなくなるという高すぎるものになる。

・フランクリンは、政治・外交・著述・物理学・気象学など多彩な分野で成功を収め、その高潔な人柄からも「米国人の父」と讃えられる人物だ。彼は、自分の習慣や性癖などがもたらす過ちを注意深く克服し、常に正しく生きたいと願った。その実現のために、自分にとって必要な徳目を13あげ、一つひとつを習慣化したいと考えた。13の徳目とは、節制・沈黙・規律・決断・節約・勤勉・誠実・正義・中庸・清潔・平静・純潔・謙譲である。これらを同時にすべて習慣化するのは難しい。フランクリンは一定の期間、どれか一つに集中し、身に付いたと実感できて、初めてほかの徳目へ移るやり方をした。

・バフェットは、投資の信条に「正しい価値観」に基づく3つを追加した。
 ①十分に理解することができる
 ②5年、10年、20年と確実に収益をあげられるビジネスである
 ③それを適正かつ合理的な価格で購入する

・バフェットは本当に自分が理解し、自信を持てる企業以外には決して投資しない。たとえ理解の範囲にめぼしい企業がなかったとしても、無理に範囲を押し広げない。その結果、ハイテク企業を避けて「過去の人」扱いされても、自分自身で「D」の評価をつけざるを得なくなっても、意に介さない。そんな一時的な評価に右往左往してリスクを負うほうこそ大バカ者なのだ。大切なのは投資分野が理解でき、投資先の経営者や競争力に万全の自信を持てるかどうかである。そこに、
 ①集中的に投資する
 ②長期間保有する
というのが、バフェットの投資とリスク回避が一体化されたスタイルである。こうしたバフェットのやり方は、短期売買を繰り返すウォール街的な風潮とは大きくかけ離れている。だが、バフェットは、花から花へ舞う蝶は投資家ではなく、「これは」と見込んで取得した企業と10年、20年と付き合うのが心の投資家だと指摘している。

・バフェットは、投資先を見つける時、紙と鉛筆を使った、こんなやり方をする。
①自分が理解できる企業の名前を紙に書く
②それを取り囲むように輪を描く
③輪の中にある企業のうち、3種類の企業を輪の外に出す
 ・本来の価値に比べて株価が割高
 ・経営陣がダメだ
 ・事業環境がよくない
④輪の中に残ったある企業に目をつけ、自分が相続したらと仮定して長所や短所をつかむ
 ・経営者である自分は何をするのか
 ・経営者である自分は何をしたいのか
 ・会社の問題は何か
 ・会社の競争相手はどこか
 こうした知識がベースにあれば、その企業を買うかどうかはごく短時間で判断できる。5つか6つくらいの業種について深い知識を持てばいいし、一気に持とうとせず、一業種ずつこつこつと勉強すればいい。目標は「経営陣よりも深い知識を持つ」というのがバフェット流のやり方だ。

・バフェットは企業経営においても、巨額の負債を好まない。自分自身、1万ドルの資金がある時に100万ドルあれば成功間違いなしというアイデアが浮かぶこともあるが、その時はアイデアのほうをあきらめるか、変更する。借金は断じてしない。「莫大な借金も、経営者が経営にうまく使えば、決して悪いだけではない」という考え方もあるだろう。だが、バフェットは、それにも「ノー」を突きつける。ビジネスは一寸先は闇である。いつどんな事態が起きるかわからない。それなのに「返済できる」と思いこむのはリスクが大きすぎる。なんとか手持ち資金の25%以内の借金にとどめるべきなのだ。莫大な借金をして事業を拡大し、一時期は高収益を謳歌したものの、やがて消え去った企業は数知れない。借金を嫌い、テクノロジー企業に決して手を出そうとしないバフェットは時代遅れと見られたこともあるが、彼が正しかったことは彼の実績が証明している。

・困難なビジネスでは、一つの問題が片づく前に次の問題が起き、それが続いて消耗戦に陥るだけだという教訓を、バフェットは得た。よいビジネスならリスクがゼロというわけではないだろう。ただ、すぐれたビジネスをすぐれた経営者が経営していれば、リスクはとても小さいのに対し、問題の多いビジネスの場合、成長どころか、生き残っていくだけのために人員の削減や工場の売却といったつらく難しい決断を迫られ続ける。バフェットは「素晴らしい企業をまずまずの価格で買う」ことが結局はリスクを最も低くすることだと深く悟っていく。

・バフェットは、ベン・クレアムの次に、著名な投資家フィリップ・フィッシャーを師と仰いでいる。電子・通信の巨大メーカーだったモトローラ社(2011年に分割)がまだ小さなラジオ製造会社だった1955年に株を買い、2004年に死去するまで持ち続けたことでも知られる人物だ。そのフィッシャーは、「いつ売るべきか」という問いに対し、正しく選び抜いて買った株なら「売るな」と答えている。売るのは、次の3つのケースに限られる。
 ①正しく選び抜いたつもりが、判断に誤りがあった。
  間違いに気づいたらすぐに改めるのが鉄則なのは、投資の世界でも変わりない。
 ②時代の変化とともに、当初の条件を企業が満たせなくなった
  ただし、あわてふためいて売るほどのことはない
 ③投資先を乗り換える
  しかし、魅力的な投資機会はそれほど多くない。目先の急成長株に目をうばわれて、せっかくの長期的利益を失わないように注意が必要だ。
 さらにフィッシャーは、絶対にやってはならない2つのケースもあげている。
 ①悲観的になって売り急ぐこと
  株式市場が著しく低迷するなどといった状況では動揺しがちだ。しかし、長い目で見れば、あわてる理由などない。
 ②他人のアドバイスに乗って売ること
  「このへんで利益を確保しては」といった他人の意見に乗せられて売ることもすすめられない。株の専門家は「売って利益を手にし、その利益でもっとよい株を買えばいいですよ」としきりにすすめるものだ。しかし、どうしてもお金が必要なケースを除けば、そんな意見など真面目に聞く必要はない。よい株は売らないことなのだ。よい企業は長く成長し続ける。株は人間よりも長生きする。本当に有望な成長株と確信したら、できるだけ長く持ち続けることだ。それは、株が値上がりした時に売って手にできる利益よりも、もっと多くの利益をもたらしてくれる。

・バフェットは自分が買った企業との関係が一生続くことを希望している。企業は利益をあげ、その一部が毎年確実にリターンされてくるからだ。株式は企業の一部であり、株式投資は事業を買うことである。株価の変動を見ながら売買して利ザヤを稼ぐのは、投機に過ぎない。事業を買い、長期間保有することで利益を得るのが投資なのだ。だから、1~2年好成績をあげた企業ではなく、5年、10年と業績をあげ、将来にわたって安定成長するのが確実な企業を買うべきだ。それは、短期売買を繰り返して得る利益以上に多くの富をもたらしてくれる。だからバフェットは、みずからが経営するバークシャー・ハザウェイの株主にも、「いつ、いくらで売ろうか」などと考えず、永久に株を保持してもらいたいと希望している。

・投資の世界はチャンスが多いように見えるが、自分のストライクゾーン持って好球を待つ人間にとっては、ひっきりなしにチャンスがあるわけではない。にもかかわらず、バフェットが成功し続けることができるのは、めぐってきたチャンスを確実につかみとる決断の早さを持っているからだ。バフェットは1日10時間というほど長く情報の収集や分析を行う。だが、株を買うべき時は、分析などしない。速断を重んじる。

・バフェットやマンガーが信奉するベンジャミン・フランクリンも、人生を大切に思うのなら時間を無駄に使うなと忠告する。時間こそ人生の材料だからである。「時間の浪費こそ一番の浪費」「時間は十分あると思うと、いつも決まって時間不足に終わる」「時間の失せ物は、間違っても見つかることがない」と言っている。ところが、私たちは、時間は限られた貴重な資源であることを頭では理解しているが、往々にして無駄に使ってしまう。他人の時間を気にするあまり、自分の時間を犠牲にしたりすることもある。バフェットは、自分の時間を無駄にしなければ、他人の時間を無駄にすることも好まなかった。顕著な例が、投資話を持ってくる人たちに対する結論の早さだ。そういう人にバフェットはいつくつかの条件を提示する。「一貫した収益力がありますか」「負債は少ないですか」「経営陣が定着していますか」「私が理解できる単純な企業ですか」-そして、必ずこう付け加える。「価格が提示されていますか」バフェットは仮定の話を好まない。価格が提示されていれば結論が出しやすいが、そうでなければ仮定の話になって時間の浪費に堕すからだ。

・バフェットの公式自伝は、本書の見出しにたびたび引用している「スノーボール」だ。このタイトルは、バフェットが子供の頃から「小さな雪の玉」を固め始めたことに由来する。もし固め始めるのが10年遅れたら、山の斜面をここまで上には登ってこれなかっただろうと述懐している。先を行くためには、早くスタートすることだ。時間を浪費してはならない。人生はいつでもやり直しができる柔軟さを持っているが、失った時間を取り戻すのは不可能なことも、常に銘じておくべきだ。

・場ふぇっとは強力なブランド力を持つ企業に強く曳かれるようになっていった。たとえばバレンタインデーや結婚記念日に、いくら安いからといって無名のチョコレートを買う人はいない。値段は高くても名のしれた品を選ぶものだ。そんな「少し余分に払っても買う価値のあるもの」こそがブランドの価値であり、それが、ライバルが絶対に勝てない競争力を生むのだ。ガソリンスタンドで惨めなビジネスを経験したバフェットは、そうした惨めさとは無縁の存在である企業としてコカ・コーラの株式を取得するようになる。
①世界最強のブランド力
②値頃で商品を提供している
③消費者の評判がいい
④一人当たりの消費量が、ほぼすべての国でほぼ毎年増加している
このような点から、コカ・コーラのようなすごい商品は、ほかにないと感じた。たとえ1000億ドル使っても、世界のソフトドリンク業界第一位の座を奪うことは不可能だと判断したのだ。それ以前はペプシコーラの愛飲者だったが、コカ・コーラのチェリー・コークを飲むようになった。強い企業とはどんな企業かという問いに対する答えはいくつkあるのだろうが、バフェットは、コカ・コーラのような強いブランド力を持った企業を強い企業と考えるようになっていく。

・ここで、バフェットの思考の変遷を見てみよう。
①有形資産ばかりを見ていた
②経営力やブランド力、競争力などの無形資産にも目を向ける
③すぐれた経営者がいるすぐれた企業で安価に買えるという条件を好むようになる
④経営者の過ちや環境の激変に耐える、復活力の強い企業こそが理想と考え始めた
新しいアイデアを生むよりも古い考えを捨てるほうが難しいというが、バフェットはさまざまな経験を通して古い考えを捨て、新たな思考のステージに進んでいることがわかる。チャーリー・マンガーがバフェットを「学習マシン」と呼んだ通りだ。バフェットの学習は本や資料を読むだけではなく、失敗体験を決して忘れることなく、そこから教訓を引き出すことでも行われていた大きく成功する秘訣でもあるだろう。

・バフェットは幼い頃から大変な読書家であり、図書館で手に入るものは片っ端から、それも3度、4度と繰り返し読んでいる。師ベン・グレアムの本についても、すべて暗記するほどに頭にたたき込んでいる。それだけに、投資で成功するためには、本を読むこと、手に入る資料をしっかりと読むことが必要だと説いているが、一方で、それだけでは解決できない問題があることもよく知っている。

・バフェットは高コスト体質を嫌う。バッファロー・イブニング・ニューズ社を買収した時、あまりに立派なオフィスや印刷工場を見て、チャーリー・マンガーと、新聞社に宮殿は必要ないと皮肉っている。また、経費削減も、常に息をしているように、常にやるべきことだと考えていた。そんなバフェットは、USエアーに関しては過去の高収益に心を奪われて、確実に起こるであろう変化を見落としたのだ。過去の業績を見るだけでは企業の価値を知ることはできない。未来に何が起きるのかを予測し、成長力や競争力を検討しない限り、真の価値はわからない。バフェットは、そんな教訓を得た。そして、経営者に必要な資質は、前例のない重大なリスクをも見抜き、回避できることだと考えるようになった。

・「投機家」は、株価の変動を予測して利益を得ようと、日々の株価の変動に目を凝らす。だが、「投資家」はそんなことはしない。最大の関心事は、適切な企業の証券を適切な価格で取得して長期間保有することにある。株価を利用するのは構わない。しかし、株価に踊らされてはならないのだ。日々の株価の動きに関心を示さないバフェットは、友人であるビル・ゲイツから、コンピューターを1台手に入れるといいとすすめられても、やんわりと断っている。それは、保有株の動きを5分単位で知る必要はないからである。経済・金融情報のすぐれた配信システムであるブルームバーグ端末についても同様だ。1990年代には多くの企業が採用し、バークシャー・ハザウェイにも3年間にわたって売り込みが行われた。だが、バフェットは市場を分単位で追うのは投資の手法ではないとして、頑として採用しなかった。

・有利だったのは、オマハは、ものをじっくりと考えられる環境にあったことだ。
①住み慣れた生まれ故郷であること
 変化をリスクと考えるバフェットには、故郷はこのうえなく落ち着ける場所だった。
②ウォール街から離れていること
 ウォール街にはたくさんの情報が集まってくる。熱狂の近くにいたいと願う人にはいいが、熱狂は往々にして人から冷静に思考する力を奪う。
③適度に都会であること
 オマハはネブラスカ州最大の都市であり、インフラは過不足なく整っている。

・バフェットは大変な読書家ではあるが、単に本を読むことだけが目的の人間ではない。
バフェットは投資家として成功するには何が必要かと聞かれると、「本を読むことです」と答え、それに、もう一つの答えを付け加えることを忘れない。それは、少額でもいいから投資をするということだ。本を読むことは必要だが、本を読むだけでは成功はできない。読書家バフェットは、
 ①自分から始める
 ②すぐに始める
 ③徹底してやり続ける
この3点を守ることで、大投資家への道を歩むこととなった。

・「あなたの最高の財産は何か」と聞かれ、「自分です」と答えられる人は少ない。「あなたにとって一番大事な顧客は」と聞かれ、「自分です」と答えるにはかなりの勇気が必要だ。しかし、バフェットとマンガーはこうした問いに「自分です」と堂々と答えたからこそ、必死に自分を磨くことができた。よい習慣を身につけるために努力し、手に入るあらゆるものを読み、自分の頭で考える訓練をした。それは豪邸に住むためでも、フェラーリに乗るためでもなく、自立した自分をつくり上げるためだった。大切なのはバフェットが言うように、どれだけの時間を自分のために使うことができるか、どれだけの努力を自分に傾けることができかだ。世の中に大切なものはいくつもあるが、最も大切にしなければならないのは間違いなく自分という存在だ。自分を大切にし、自分を磨き、日々自分を向上させる努力が欠かせない。

・バフェットは、自分が幸運だったと考えている。家では面白い話が交わされていた。両親は知的で、いい学校に行かせてくれた。お金で財産はもらってはいないが、生まれた場所と時期がすばらしかったと述懐している。特に、「使う金は入る金よりも少なく」という質素倹約の教えが身についたのは、計り知れない徳だった。今は失われた、古きよきアメリカ伝統の考え方である。たとえば、古きよきアメリカ人を代表するベンジャミン・フランクリンは、成功を確実なものにしたいのなら、勤勉プラス節倹の徳が必要だと説いている。勤勉に稼いでも、節倹して残すことを知らなければ、一文の金も残せないからだ。

・バークシャーの本社には10人足らずの社員しかいない。事務所も質素で、社員も少ないし、バフェットとマンガーも年間10万ドルの給与しか受け取っていない。マンガーによると、他の同様な会社の平均からすると、経費はわずか250分の1というから驚かされる。その質素倹約ぶりは徹底している。かつて通常価格の4分の1程度で売り出されているビルの購入を考えたこともあるというが、あまり豪華な事務所に移るのは従業員に悪い影響があると考えて踏みとどまったほどだ。本社が率先してこれほどの質素倹約を徹底すれば、バークシャー・ハザウェイ傘下の企業もそれにならうことになる。バフェットは贅沢が当然のウォール街文化とはまるで違うところに身を置くことで世界一の投資家となり、世界有数の優良企業をつくり上げた。

・ビジネスを行っている以上、損失を出すことはしかたがない。その金額が莫大なものであっても、悪意からのものでなければ、許すことができる。失ったお金は仕事をすることで取り返すことができる。しかし、名誉はおうはいかない。会社の信用とブランド力が傷つき、地に落ちてしまったら、それを取り戻すのはほとんど不可能だ。できたとしても長い年月と大変なコスト、労力が必要になる。こうした倫理観をバフェットは父から教わった。

・ビジネスで大切なのは、自分が好ましく思い、信頼し、尊敬できる人物と仕事をすることであり、それ以外の人間と組んでもあまり成功しない。それはビジネスの成功以上に、人生に影響する。人は誰と付き合うか、誰と組むかで人生が大きく変わってくるからだ。

・経験を通してバフェットは、自分よりもひどい人間と交われば、そのうちに人生を滑り落ちてゆくのだと学んだ。バフェットは、自分より小さい者を雇えば、会社も小さくなり、自分より大きい者を雇えば会社も大きくなると考えている。まして邪悪な人間、尊敬に値しない人間に会社を任せてうまくいくことなど絶対にあり得ない。バフェットがかかわりたいのは、自分が好ましいと思う人間、自分と同じ熱意を持つ人間、尊敬に値するすぐれた人間だけだ。そんな人とビジネスを行えば、絶対にうまくいく。これは、仕事を誰に任せるか、仕事で誰と組むかにおける大きな選択基準になった。

・バフェットは、いつ誰から何を学んだのだろうかバフェットは学んだ相手を「英雄」と呼んでいる。二大英雄は師ベン・グレアムと父ハワード・バフェットだ。父ハワードからは生き方を学んだ。外のスコアカードではなく、内なるスコアカードを持つこと。外部の声に惑わされることなく、みずからの生き方を貫く。こうした考え方はウォール街と一線を画す投資法にもはっきり表れている。また、「嘘をつかない」「正直に生きる」「恥ずべき行為をしない」といった人間として大切な生き方も学んだ。父ハワードは決して器用ではなかったが、その生き方は多くの人の尊敬を集めたのだ。

・バフェットはすぐれた企業を長く持ち続けるだけでなく、すぐれた経営者にそのまま経営を続けてもらうことでこそすぐれた成果があがると信じ、実際、その通りの結果を出している。バークシャー傘下の経営者に与えている任務は、4つだけだ。
 ①会社を100%所有しているつもりで
 ②過去・未来を問わず
 ③自分と家族にとって会社が唯一の資産であるかのように
 ④少なくとも100年間は売却も合併もできないという覚悟で
企業経営に当たってもらうことである。望むのはただの雇われ経営者ではなく、オーナーであるかのように全責任と強い熱意を持って経営に当たる経営者だ。そして、バフェットにはそんなオーナー経営者を引きつけてやまない魅力がある。


<目次>
法則1 世間を眺めて判断しない-「逆」が富を生み出す
 賢者は考える時に意見を求め、凡人は決める時に意見を求める
 事前の自制は事後の反省にまさる
 世間が「すべきだ」で動く時、成功者は「好きだ」で動いている
 雨上がりに泥を見るか虹を見るかが君を決める
 市場に問うな。自分に問え。
 強欲は百の手を持つが、一つの信頼もつかめない。
 ビジネスは二者択一。「一番手」か「その他」かだ。
 規律の下僕になれる人が、人生の主人になれる人。
法則2 成功したらそれ以外やらない-「限定」が富を生み出す
 富豪は「損もしながら儲ける」と考えない。損しない方法だけを考える。
 理解せよ。利益になる。
 すぐ手を出すと、すぐ手を引くことになる。
 意気込みは大いに。見込みは少な目に。
 綱渡りで落ちるのが怖いかい?綱渡りをしなければいいんだよ。
 バラも花が枯れれば、イバラと同じだと思わないか。
法則3 ストライクのほとんどを見送る-「待ち」が富を生み出す
 夢を見るには、悪夢を見ない力が必要だ。
 勝たないと「勝てば官軍」になれないが、どんな人も「待てば官軍」になれる。
 急いで決めるな。決めたら急げ。
 早く走り始める人は、早く走れる人に勝つ。
 欲望が倍になると、危険も倍になる。
法則4 バカでも経営できる会社を選ぶ-「スタート」が富を生み出す
 最初の選択は、成功の過半をなす。
 弱みで戦わないことが、強みで戦う一番の条件。
 配偶者は健康で選ぶ。会社は堅牢さで選ぶ。
 過去を見落とすと未来を読み誤る。
 運は君をゆっくり追ってくる。急ぐと運は君に追いつけない。
 リスクを負えないなら、利益も追わないことだ。
法則5 一攫千金を禁じる-「当たり前」が富を生み出す
 チャンスと絵は少し離れて見たほうがよく見える。
 成功は折り畳まれた努力である。
 一銭の金も実践なしでは得られない
 人生を切り開きたいなら、ナイフではなく斧を持つべきだ。
 あれこれやりたい人は、何もやれない人である。
 お金は投資に使え。時間は自分に使え。
法則6 敗者の少ない勝ち方をする-「分配」が富を生み出す
 お金を使い果たす人は、運をも使い果たす。
 分かち合うのは、勝ち方の一つなんだよ。
 凡人は自分の取り分を大きくする。賢者はパンそのものを大きくする。
 衝突を避けるには正直に言うことだ。
 富みたいなら倹約に留意し、富んだなら贅沢に注意する。
 評判は最大の紹介状。
 お金の儲け方で知恵がわかり、お金の使い方で人格がわかる。
 単に残すのではなく、残すべき人に残せ。
法則7 人にほれこむ基準を持つ-「相棒」が富を生み出す
 他人に信用されたいなら、言葉を善用することさ。
 一人の賢者を知ることは、新たな自分を知ることだ。
 人生を変えたいなら、友人を変えれば簡単。
 馬車を馬につなぐのもいいが、星につなぐのはもっといい。
 会うことは、決断を正しくする。
 疑うならば任せない。任せたならば疑わない。
 やったことよりも、やらなかったことで人生は決まる。
参考文献
ウォーレン・バフェット略年譜

面白かった本まとめ(2011年下半期)


<今日の独り言> 
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バフェット流投資判断銘柄一覧

2008年05月31日 01時00分00秒 | バフェット流投資判断
<土曜は株のおはなし>

  「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いということが書かれています。

 その内容に従って、具体的に今までに21の銘柄でバフェット流投資判断をしてきましたが、ここで改めて、それらの一覧を以下に紹介します。

 バフェット流銘柄選択術の13番目の項目の「過去のEPS成長率をもとに計算する手法での期待収益率」の高い値のもの順に並べた銘柄が以下の通りとなります。クリックすると、以前紹介したその詳しい内容を見ることができます。

 現在では、株価等も変わってしまい、厳密にはその期待収益率は違う値となってしまいますが、今後の株式投資の参考になればと思います。

 なお、参考に、この13の質問をまとめたエクセルファイルをダウンロードできるようにしますので、自分の好きな銘柄で計算してみてはいかがでしょうか? 株式投資の参考になれば幸いです。

バフェット流投資判断エクセルファイルはコチラ




<今まで紹介したバフェット流投資判断銘柄一覧>
 1 ガリバーインターナショナル
 2 コマツ
 3 住友商事
 4 スターバックス コーヒー ジャパン
 5 セイコーホールディングス
 6 三菱商事
 7 ブックオフコーポレーション
 8 クボタ
 9 エコートレーディング
10 トヨタ自動車
11 ユニ・チャーム
12 ホクト
13 ヤマハ
14 日本電信電話(NTT)
15 ワタミ
16 NTTドコモ
17 東和フードサービス
18 スタジオアリス
19 日本マクドナルドホールディングス
20 ケンコーコム
21 日本トイザラス


株のお話しまとめ(2007年)
株のお話しまとめ(2006年)


<今日の独り言>
 白金台を汗をかきながら歩いていると、うぉぉぉクワガタが歩いている!!こんな都会にクワガタが歩いているとは驚きました。飼っていたクワガタが逃げたのかな??

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ユニ・チャームのバフェット流投資判断

2008年04月05日 01時00分00秒 | バフェット流投資判断
<土曜は株のおはなし>

「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」の購入はコチラ  

 「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。

 私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。

 今回は、以前紹介した日本、北米、欧州以外の新興国への利益依存度が2006年9月中間~2007年9月中間の間に上昇している主な企業の中からユニ・チャームについて具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。

 データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)ロイター(ホームページ)MSN(ホームページ)を参考にしました。


1消費者独占力を持っているか?
 不織布・吸収体の加工・成型技術を駆使した製品群を手掛け、顧客ニーズを的確に掴むマーケティング力と先進的な商品の開発により消費者独占力を持っていると思います。

2事業内容を理解しているか?
 生理用品・ベビー用・大人用紙おむつでトップで、ペットケア用品も首位級です。アジア・中東に展開し、海外比率は32%あります。

3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
 生理用品・ベビー用・大人用紙おむつなどは20年後も陳腐化しないと思われます。

4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
不織布・吸収体の加工・成形分野に注力し、コングロマリットではないと思います。

5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
 EPS BPS ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
1998,3 126.92 1,263.64 10.0% 15 11.8% 4,620 36.40
1999,3 150.55 1,301.95 11.6% 17 11.3% 5,300 35.20
2000,3 177.29 1,510.58 11.7% 19 10.7% 5,890 33.22
2001,3 139.85 1,489.10 9.4% 24 17.2% 5,800 41.47
2002,3 126.78 1,584.57 8.0% 20 15.8% 2,740 21.61
2003,3 185.29 1,674.47 11.1% 24 13.0% 4,710 25.42
2004,3 240.26 1,858.63 12.9% 28 11.7% 5,270 21.93
2005,3 244.25 2,069.30 11.8% 30 12.3% 4,910 20.10
2006,3 229.34 2,309.59 9.9% 32 14.0% 5,300 23.11
2007,3 232.31 2,501.60 9.3% 44 18.9% 7,070 30.43
平均 10.6% 13.7% 28.89
6.2% (EPS成長率)
 EPSはこの10年間で安定的に成長していると思います。


6安定的に高いROE(平均)をあげているか?
2003,3 11.60% ←ロイター
2004,3 13.70% ←ロイター
2005,3 12.53% ←YAHOO
2006,3 10.58% ←YAHOO
2007,3 9.64% ←YAHOO
平均ROE 11.6%
 ROEも安定的に高い値だと思います。


7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
0.58
 この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。この負債を返済するのに0.58年かかる財務となります。負債はかなり少ないと思います。


8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり
1998,3 72.6 (百万)
1999,3 70.9 (百万)
2000,3 70.9 (百万)
2001,3 69.9 (百万)
2002,3 69 (百万)
2003,3 67.5 (百万)
2004,3 66.5 (百万)
2005,3 66.5 (百万)
2006,3 65.4 (百万)
2007,3 64.4 (百万)
 自己株式はここ5年で順調に6.61%まで増やしています。自社株買戻しに積極的だと思います。

9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
 ROEが安定的に高いことから、製品価格はインフレ率を上回っていると思います。

10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
 株価は長期的には2002年1月から上昇傾向にあり、買い場の下落傾向にはありません。

11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
2008.3.28の株価 \7,380
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
3.1%
B:予想EPS成長率
6.2%
A+B 9.4% :長期投資の期待収益率
国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%
 株式の益利回りは9.4%とかなり高い値となっています。


12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
10.0%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
6,503

10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去10年間の平均PER
\21,813

今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
11.4%
 擬似債券と考えた期待収益率は11.4%とかなり高い値となっています。

13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
6.2%

予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
425

10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
\12,285

期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
5.2%
 EPS成長率をもとにした期待収益率は、5.2%となっています。


<まとめ>
 ユニ・チャームは、消費者独占力があり、生理用品・ベビー・大人用紙おむつなどで事業内容は分かりやすく、コングロマリットではなく、製品は20年後も陳腐化しないと思います。

 また、EPSやROEは安定的に高く、強固な財務基盤を融資、自社株買戻しに積極的で、製品価格の上昇はインフレ率を上回っていると思います。

 また、株式の益利回り、擬似債券と考えた期待収益率、EPS成長率をもとにした期待収益率も高い値となっていて、バフェット的にはかなり買い推奨の銘柄だと思います。

 ただ、株価が上昇傾向にあり、買い場ではないことが唯一残念です。


株のお話しまとめ(2007年)
株のお話しまとめ(2006年)

<今日の独り言>
ホームセンターの「ケーヨーデイツー」と広告代理店の「アサツーディ・ケイ」って何か読み方が似てませんか?よく間違えてしまいます^_^;)

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ヤマハのバフェット流投資判断

2008年03月22日 01時00分00秒 | バフェット流投資判断
<土曜は株のおはなし>

「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」の購入はコチラ  


 「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。

 私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。

 今回は、以前紹介した日本、北米、欧州以外の新興国への利益依存度が2006年9月中間~2007年9月中間の間に上昇している主な企業の中からヤマハについて具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。

 データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)ロイター(ホームページ)MSN(ホームページ)を参考にしました。


1消費者独占力を持っているか?
 ヤマハは楽器事業で世界最大で、ピアノ等消費者独占力は持っていると思います。

2事業内容を理解しているか?
 楽器事業で世界最大で、携帯電話用音源LSIでトップです。中国市場深耕も本腰を入れているようです。楽器59%、AV・IT13%、電子機器・電子金属10%、リビング8%、レクリェーション3%、他6%で、海外比率は47%もあります。

3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
 楽器事業は20年後も陳腐化しないと思います。


4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
リビング事業(キッチン バス等住宅設備機器)、レクリェーション事業(リゾート施設の運営)が気になりますが、その割合は低いのでコングロマリットではないと思います。リゾート施設は売却し、特に音楽事業に回帰しているようです。

5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
     EPS BPS ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
1998,3  65.25 1,123.09  5.8%      10   5.3%   1,480     22.68
1999,3  -76.89 1,040.56 -7.4%      6   -7.8%   1,170     -15.22
2000,3 -197.45 1,073.75 -18.4%      3   -1.5%   664     -3.36
2001,3  64.50  952.62  6.8%      7   10.9%   1,120     17.36
2002,3  -49.75  978.15 -5.1%      8   -16.1%   970     -19.50
2003,3  86.65  1,040.06 8.3%      10   11.5%   1,097     12.66
2004,3  210.63 1,259.28 16.7%      15   7.1%   2,105     9.99
2005,3  95.06 1,334.51 7.1%      20   21.0%   1,564     16.45
2006,3  136.04 1,532.62 8.9%      20   14.7%   1,961     14.41
2007,3  135.19 1,680.91 8.0%      20   14.8%   2,520     18.64
平均   3.1% 7.0% 7.41
8.4% (EPS成長率)
 EPSは1999~2002にかけてマイナスとなったりして、安定成長とはいえないようですが、ここ5年はプラスとなっているようです。

6安定的に高いROE(平均)をあげているか?
2003,3 8.60% ←ロイター
2004,3 18.40% ←ロイター
2005,3 7.36% ←YAHOO
2006,3 9.51% ←YAHOO
2007,3 8.41% ←YAHOO
平均ROE 10.5%
ROEは平均10.5%あり、まあ高いと思います。


7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
0.92
 この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。この負債を返済するのに0.92年かかる財務となります。負債はかなり少ないと思います。


8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり
1998,3 206.5 (百万)
1999,3 206.5 (百万)
2000,3 206.5 (百万)
2001,3 206.5 (百万)
2002,3 206.5 (百万)
2003,3 206.1 (百万)
2004,3 206.2 (百万)
2005,3 206.1 (百万)
2006,3 206.1 (百万)
2007,3 206.1 (百万)
 自社株買戻しには積極的ではないようです。


9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
 製品価格の上昇はブランド力があるため、インフレ率を上回っていると思います。

10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
 2005年1月から2008年1月まで上昇傾向でしたが、それ以降は相場全体の下落のせいか、下落傾向にあります。

11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
2008/3/14の株価 \1,946
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
6.9%
B:予想EPS成長率
8.4%
A+B 15.4% :長期投資の期待収益率
国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%
長期投資の期待収益率は15.4%と高い値となっています。

12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
9.7%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
4,252

10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去10年間の平均PER
\3,296

今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
5.4%
 株式を擬似債券と考えた期待収益率は5.4%程度です。

13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
8.4%

予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
304

10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
\2,251

期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
1.5%
 EPS成長率をもとにした期待収益率は1.5%とそんなに高くはありません。

<まとめ>
 ヤマハは、楽器事業で世界最大で消費者独占力はあり、事業内容は分かりやすく、その製品は20年後も陳腐化しないと思われ、コングロマリットではないと思います。

 EPSはまずまずの成長率で、ROEもここ5年平均は10.5%もあり、負債はかなり少ないです。また、株式の益利回りは15.4%とかなり高く、相場は下落傾向にあるので、今が買いかもしれません。

 ただ、自社株買戻しには積極的ではなく、EPS成長率をもとにした期待収益率は1.5%とそんなに高くはありません。

国内減少を特に新興国など海外で、今後どのぐらい増やすことが出来るかが鍵だと思います。

バフェット的にはギリギリ買いだと思います。"



株のお話しまとめ(2007年)
株のお話しまとめ(2006年)

<今日の独り言>
 3歳11ヶ月の息子が短期間で自転車に乗れるようになったと思っていたら、激しく転んでしまい、それ以来怖がって乗らなくなってしまいました・・・。残念。まだ地面に足が着かないというのは問題ですね。またチャレンジです!

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コマツのバフェット流投資判断

2008年03月15日 01時00分00秒 | バフェット流投資判断
<土曜は株のおはなし>

「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」の購入はコチラ  

 「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。

 私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。

 今回は、以前紹介した日本、北米、欧州以外の新興国への利益依存度が2006年9月中間~2007年9月中間の間に上昇している主な企業の中からコマツについて具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。

 データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)ロイター(ホームページ)MSN(ホームページ)を参考にしました。


1消費者独占力を持っているか?
建設・鉱山機械の情報化技術(最新計測技術、機械の位置情報・稼働情報のリモート管理技術など)、制御技術、知能化技術などに優位性があり、中古市場でも人気が高いことから、消費者独占力があると思います。また、次世代の排出ガス規制に対応し、最先端のエンジンテクノロジー[ecot3]を搭載しているようです。


2事業内容を理解しているか?
 コマツグループでは主に、建設・鉱山機械、産業用機械・車両などの事業を中心に、住宅関連、運輸・物流などの事業を展開しています。建設機械で世界2位、アジア地域でシェアトップで、生産は多国籍です。

3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
 建設・鉱山機械、産業用機械・車両などは20年後も陳腐化しないと思います。

4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
 建設・鉱山機械、産業用機械・車両などの事業を中心にしているので、コングロマリットではないと思います。

5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
EPS BPS ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
1998,3 19.60 540.50 3.6% 8 40.8% 655 33.42
1999,3 -12.77 511.54 -2.5% 7 -54.8% 593 -46.44
2000,3 13.85 507.26 2.7% 6 43.3% 470 33.94
2001,3 7.24 497.12 1.5% 6 82.9% 505 69.75
2002,3 -84.46 414.02 -20.4% 6 -7.1% 469 -5.55
2003,3 3.09 398.34 0.8% 6 194.2% 387 125.24
2004,3 27.17 428.73 6.3% 7 25.8% 680 25.03
2005,3 59.51 481.27 12.4% 11 18.5% 717 12.05
2006,3 115.13 626.98 18.4% 18 15.6% 1,951 16.95
2007,3 165.70 781.57 21.2% 31 18.7% 2,415 14.57
平均 4.4% 37.8% 27.90
26.8% (EPS成長率)
 EPSは1998~2003までは不安定でしたが、2004以降は安定成長しています。

6安定的に高いROE(平均)をあげているか?
2003,3 0.80% ←ロイター
2004,3 6.60% ←ロイター
2005,3 13.07% ←YAHOO
2006,3 20.78% ←YAHOO
2007,3 23.52% ←YAHOO
平均ROE 13.0%
 2006~2007は高いROEをあげています。


7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
2.12
 この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。この負債を返済するのに2.12年かかる財務となります。少し負債が多いかもしれません。


8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり
1998,3 969.8 (百万)
1999,3 967.9 (百万)
2000,3 966.7 (百万)
2001,3 955.5 (百万)
2002,3 954.4 (百万)
2003,3 992.5 (百万)
2004,3 992.5 (百万)
2005,3 991.4 (百万)
2006,3 993.6 (百万)
2007,3 993.8 (百万)
自社株買戻しにはあまり積極的ではありません。


9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
 2008年3月1日より日本国内において建設機械の全機種を対象に販売価格改定(値上げ)を行うなど、製品価格の上昇はインフレ率を上回っていると思います。


10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
 株価は相場全体の下落等により2007年10月から下落傾向だと思います。

11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
2008.3.7の株価 \2,575
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
6.4%
B:予想EPS成長率
26.8%
A+B 33.2% :長期投資の期待収益率
国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%
 長期投資の期待収益率は33.2%とかなり高い値となっています。

12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
8.1%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
1,697

10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去10年間の平均PER
\6,131

今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
9.1%
 株式を擬似債権と考えた期待収益率は9.1%と高い値となっています。


13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
26.8%

予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
1,776

10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
\49,537

期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
34.4%
 過去のEPS成長率をもとに計算する期待収益率は34.4%とかなり高い値となっています。

<まとめ>
 コマツは、建設・鉱山機械等に消費者独占力があり、事業内容は分かりやすく、製品は20年後も陳腐化しないと考えられ、コングロマリットではなく、製品価格の上昇はそのブランドからインフレ率を上回っていると思います。

 また、EPS成長率は26.8%とかなり高く、ROEは近年高い値となっていて、負債も少なく強固な財務基盤を有していて、株価は相場全体の下落等により下落傾向です。

 また、長期投資の期待収益率は33.2%とかなり高く、また擬似債権と考えた期待収益率は9.1%あり、またEPS成長率をもとにした期待収益率も34.4%とかなり高い値となっています。

ただ、自社株買戻しには積極的ではない点が唯一のマイナス材料かと思います。

バフェット的には、コマツ株を買うのはオススメだと思います。EPS成長率をもとに計算する10年後の予想株価は49,537円になります!



株のお話しまとめ(2007年)
株のお話しまとめ(2006年)


<今日の独り言>
3歳11ヶ月の息子は、特に最近よくピタゴラスイッチみたいに球を転がす装置をたくさん作るようになりました。どうも建築みたいなものが好きなようです

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トヨタ自動車のバフェット流投資判断

2008年03月08日 01時00分00秒 | バフェット流投資判断
<土曜は株のおはなし>

「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」の購入はコチラ  

 「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。

 私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。

 今回は、以前紹介した日本、北米、欧州以外の新興国への利益依存度が2006年9月中間~2007年9月中間の間に上昇している主な企業の中からトヨタ自動車について具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。

 データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)ロイター(ホームページ)MSN(ホームページ)を参考にしました。


1消費者独占力を持っているか?
自動車メーカーで利益世界首位、国内登録車シェア45%前後あり、余資豊富で好財務で、世界展開加速で2007.3期には海外比率が74%あり、特にハイブリッドカーは有名で、消費者独占力はあると思います。 

2事業内容を理解しているか?
 事業内容は自動車メーカーです。自動車92%金融5%他3%です。


3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
 自動車は20年後も陳腐化せず発展していると思います。


4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
 自動車に特化していて、コングロマリットではないと思います。


5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
      EPS BPS ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
2004,3 342.90 2,456.08 14.0%    45    13.1%    3,620    10.56
2005,3 355.35 2,767.67 12.8%    65    18.3%    4,170    11.73
2006,3 421.76 3,157.63 13.4%    90    21.3%    6,120    14.51
2007,3 512.09 3,701.17 13.8%    120    23.4%    7,960    15.54
平均      13.5%   19.0%            13.09
14.3% (EPS成長率)


6安定的に高いROE(平均)をあげているか?
2003,3 12.80% ←ロイター
2004,3 14.90% ←ロイター
2005,3 13.60% ←YAHOO
2006,3 14.00% ←YAHOO
2007,3 14.68% ←YAHOO
平均ROE 14.0%


7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
7.38
 この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。この負債を返済するのに7.38年かかる財務となります。意外と有利子負債があり驚きました。


8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり
1998,3 3.8 (百万)
1999,3 3.8 (百万)
2000,3 3.7 (百万)
2001,3 3.7 (百万)
2002,3 3.6 (百万)
2003,3 3.5 (百万)
2004,3 3.3 (百万)
2005,3 3.3 (百万)
2006,3 3.2 (百万)
2007,3 3.2 (百万)
2008.2にも自社株買戻しをしていて、積極的だと思います。


9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
 品質がよくブランド力があるため、製品の上昇はインフレ率を上回ることは可能だとは思いますが、今はコスト削減で製品価格はインフレ率を下回っているかもしれません。


10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
株価は、相場全体の下落によって、2007年3月から下落傾向にあるようです。

11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
2008.2.29の株価 \5,750
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
8.9%
B:予想EPS成長率
14.3%
A+B 23.2% :長期投資の期待収益率
国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%
 長期投資の期待収益率は23.2%とかなり高い値となっています。

12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
11.3%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
10,826

10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去10年間の平均PER
\19,829

今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
13.2%
 擬似債券と考えた今後10年間の期待収益率も13.2%と高い値となっています。

13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
14.3%

予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
1,950

10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
\25,514

期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
16.1%
 EPS成長率をもとに計算した期待収益率も16.1%とかなり高い値となっています。

<まとめ>
 トヨタ自動車は、消費者独占力はあり、事業内容は分かりやすく、製品は20年後も陳腐化しないと考えられ、またコングロマリットではなく、自社株買いに積極的で、ブランド力があるため良い会社だと思います。また、EPSは成長率が14.3%と安定成長していて、ROEも平均14.0%もあり、長期投資の期待収益率や擬似債券と考えた期待収益率、EPS成長率をもとにした期待収益率も高い値となっています。すばらしい会社ですね。株価は下落傾向にあるので、今が買いかもしれません。


株のお話しまとめ(2007年)
株のお話しまとめ(2006年)

<今日の独り言>
砧公園の近くの畑で、「でこぽん」が2個100円で売っていて安いと思いました。しかし、もの凄く酸っぱかったです^_^;)そういうことですか・・・。

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NTTのバフェット流投資判断

2008年02月16日 01時00分00秒 | バフェット流投資判断
<土曜は株のおはなし>

「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」の購入はコチラ  

 「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。

 私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。

 今回は、日本電信電話(NTT)について具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。

 データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)ロイター(ホームページ)MSN(ホームページ)を参考にしました。


1消費者独占力を持っているか?
 NTTは、地域電話を独占し、携帯電話・長距離電話でシェア大で消費者独占力はあると思いますが、KDDIやソフトバンク等の競合と競争が激化していて、あまり消費者独占力はないのかもしれません。

2事業内容を理解しているか?
国内通信のガリバーで、地域電話独占、携帯電話・長距離電話でシェア大です。光ファイバー強化地域通信事業34%、長距離・国際通信事業11%、移動通信事業44%、データ通信事業8%、他3%(2007.3)

3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
 通信事業は20年後も陳腐化しないと思われます。


4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
 通信事業に特化し、コングロマリットではないと思われます。


5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
     EPS     BPS ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
2003,3 14,549.03 353,843.88 4.1% 5,000 34.4% 431,000  29.62
2004,3 40,607.65 406,447.52 10.0% 5,000 12.3% 517,000  12.73
2005,3 45,891.26 453,059.74 10.1% 6,000 13.1% 460,000  10.02
2006,3 34,836.42 490,493.28 7.1% 6,000 17.2% 536,000  15.39
2007,3 34,506.55 519,014.60 6.6% 8,000 23.2% 586,000  16.98
平均           7.6% 20.0% 16.95
-5.3% (EPS成長率)(2004.3~2007.3)
EPSは2004.3以降EPSは下落傾向にあります。


6安定的に高いROE(平均)をあげているか?
2003,3 4.00% ←ロイター
2004,3 10.70% ←四季報、ロイター
2005,3 10.79% ←四季報、YAHOO、ロイター
2006,3 7.36% ←四季報、YAHOO、ロイター
2007,3 6.84% ←YAHOO、ロイター
平均ROE 7.9%
ROEは平均7.9%ですが、下落傾向にあります。


7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
10.19
 この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。この負債を返済するのに10.19年かかる財務となります。少し負債が多いかもしれません。


8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり
1998,3 15.9 (百万)
1999,3 15.9 (百万)
2000,3 15.8 (百万)
2001,3 16.1 (百万)
2002,3 16.1 (百万)
2003,3 15.9 (百万)
2004,3 15.7 (百万)
2005,3 14.9 (百万)
2006,3 13.8 (百万)
2007,3 13.8 (百万)
平成17年9月に自己株式の取得(1,116,743株)をするなど、平成11年以降主に政府売却株式の自社株買戻しに積極的です。

9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
現在までは、民営化に伴う競争化のもと、サービス価格は下がり、インフレ率を大幅に下回っていると思います。

10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
株価は、2002年1月ごろからずっと横ばい状況です。


11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
現在の株価 \499,000
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
6.9%
B:予想EPS成長率
-5.3%
A+B 1.6% :長期投資の期待収益率
国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%
 長期投資の期待収益率は1.6%と低い値となっています。


12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
6.3%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
960,431

10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去10年間の平均PER
\1,292,217

今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
10.0%
 擬似債券と考えた期待収益率は10.0%とやや高い値となっています。


13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
-5.3%

予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
20,055

10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
\339,916

期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
-3.8%
EPS成長率に基づいた期待収益率はー4.8%とかなり低い値となっています。

<まとめ>
 NTTは、地域電話を独占等消費者独占力を持っていて、事業内容は分かりやすく、サービスは20年後も陳腐化しないと思われ、コングロマリットではありません。

 また、自社株買いには積極的です。擬似債券と考えた期待収益率は10.0%あります。

 懸念する点としては、EPSやROEが下落傾向で、有利子負債/税引き利益は10.19と負債が多いようです。

またサービス価格の上昇はインフレ率を下回っていると思います。

EPS成長率をもとにした期待収益率はマイナスと悪い値となっています。また株価は下落傾向にあります。

 以上をまとめるとバフェット的にはあまり買いは推奨できないかと思います。



株のお話しまとめ(2007年)
株のお話しまとめ(2006年)

<今日の独り言>
 めずらしくハサミで自分の指を切ってしまいました(>_<) うぉぉものすごい流血!というかこのハサミはそんなに切れ味よくなかったはずなのに・・・慌てるとダメですね^_^;)

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ケンコーコムのバフェット流投資判断

2008年02月09日 01時00分00秒 | バフェット流投資判断
<土曜は株のおはなし>

「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」の購入はコチラ  

 「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。

 私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。

 今回は、ケンコーコムについて具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。

 データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)ロイター(ホームページ)MSN(ホームページ)を参考にしました。


1消費者独占力を持っているか?
ケンコーコムは、メーカーではないのでバフェットの言う消費者独占力はありませんが、取扱が8万点を超えて欲しい物がほとんどあり、しかも安く、また3000円以上は送料無料なので、地方の方や子育て等で買い物がなかなかできない方には重宝され、そういう意味では消費者独占力はあると思います。

2事業内容を理解しているか?
インターネットで健康食品中心に、日用雑貨、医薬品、化粧品など販売しています。中小、地方の商品も取り扱っていて、2007年9月には取扱が8万点を超えたようです。Eリテイル94%、他リテイル1%、他6%です。

3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
 インターネットを使った通信販売は20年後も陳腐化しないと思われます。

4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
 インターネットを用いた健康食品中心の販売に特化しているため、コングロマリットではありません。

5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
     EPS    BPS  ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
1999,3 5,137.98 54,541.88 9.4%        0   0.0%               0.00
2000,3 -47,515.13 6,936.76 -685.0%      0   0.0%               0.00
2001,3 -155,336.41 7,729.96 -2009.5%     0   0.0%               0.00
2002,3 -8,849.45 4,739.19 -186.7%      0   0.0%               0.00
2003,3 107.86   4,996.69 2.2%        0   0.0%              0.00
2004,3 8,307.18 14,162.22 58.7%        0   0.0%              0.00
2005,3 -2,857.91 52,868.01 -5.4%        0   0.0%   330,000      -115.47
2006,3 2,194.29 65,250.52 3.4%        0   0.0%    345,000      157.23
2007,3 433.60 65,790.76 0.7%        0   0.0%    129,000      297.51
平均                  -312.5%         0.0%              113.09
-26.6% (EPS成長率)

 EPS成長率は、創業や上場から間もないこともあって、EPSは乱降下していて安定していません。
EPS成長率の計算は1999.3~2007.3で計算して-26.6%となりよくありません。

6安定的に高いROE(平均)をあげているか?
2003,3 1.20% ←ロイター
2004,3 70.10% ←四季報、ロイター
2005,3 -8.38% ←四季報、YAHOO、ロイター
2006,3 3.59% ←四季報、YAHOO、ロイター
2007,3 1.92% ←YAHOO、ロイター
平均ROE -1.0%
 安定的に高いROEをあげているとはいえません。2004.3以外は低ROEです。平均ROEは2005.3~2007.3で計算しました。


7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
55.08
 この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。この負債を返済するのに55.08年かかる財務となります。有利子負債は、661百万円とそんなに額は大きくないのですが、税引利益が少ないため、財務的には悪くなっていません。


8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり
2002,3 0 (百万)
2003,3 0 (百万)
2004,3 0 (百万)
2005,3 0 (百万)
2006,3 0 (百万)
2007,3 0 (百万)
 自社株買いには積極的ではないと思います。逆に第三者割当を2007年3月に行っています。

9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
 製品価格の上昇はインフレ率と同等と考えられます。


10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
 株価は2004年の上場以来、下落し続けています。


11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
現在の株価 \82,100
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
0.5%
B:予想EPS成長率
-26.6%
A+B -26.1% :長期投資の期待収益率
国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%
長期投資の期待収益率は、株式の益利回りもあまりよくなく、大幅なマイナスです。

12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
-1.0%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
59,761

10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去10年間の平均PER
\-64,654

今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
#NUM!

擬似債券と考えた期待収益率は予想株価がマイナスとなってしまい、計算不能です。

13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
-26.6%

予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
20

10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
\2,230

期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
-30.3%
EPS成長率をもとにした期待収益率はマイナスとなっていてよくありません。

<まとめ>
 ケンコーコムは、消費者独占力はあると思われ、事業内容は理解しやすく、サービスは20年後も陳腐化しないと思われ、コングロマリットではありませんが、EPS成長率はマイナスで、ROEは低く、財務基盤は強固ではなく、自社株買いに積極的ではなく、製品の上昇はインフレ率と同等と考えられ、株価は下落し続け、期待収益率はどれも悪く、残念ながら、バフェット的にはオススメできない銘柄です。



株のお話しまとめ(2007年)
株のお話しまとめ(2006年)


<今日の独り言>
2002年チャイコフスキーコンクールで優勝したピアニストの上原彩子のドキュメンタリーを見て、以下のCDを聴きたくなりました。かなりの集中力の賜物のようです。集中して体を右に傾けながら弾いていました^_^;)


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スタジオアリスのバフェット流投資判断

2008年02月02日 01時00分00秒 | バフェット流投資判断
<土曜は株のおはなし>

「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」の購入はコチラ  

 「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。
 私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。
 今回は、スタジオアリスについて具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。
 データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)ロイター(ホームページ)MSN(ホームページ)を参考にしました。


1消費者独占力を持っているか?
 スタジオアリスは子供写真館ですが、衣装を無料で借りられるのが特長。ベッキーデザイン衣装等もあり、消費者独占力を持っていると思います。

2事業内容を理解しているか?
子供写真館最大手です。七五三が主力のため下期が黒字で上期は赤字体質です。ペット写真館、韓国での子供写真館も展開中。直営スタジオ95%、スタジオFCロイヤリティー等5%です。

3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
写真館としては20年後も陳腐化していないと思います。アジアで拡張できると思います。

4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
写真館に特化していてコングロマリットではないと思います。

5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
  EPS BPS ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
2000,12  280.54 1,866.21 15.0% 0 0.0% - 0.00
2001,12 1,773.32 2,962.14 59.9% 0 0.0% - 0.00
2002,12  128.38  547.71 23.4% 15 11.7% 3,300 25.70
2003,12  133.55  541.41 24.7% 20 15.0% 2,150 16.10
2004,12  72.25  404.98 17.8% 20 27.7% 2,200 30.45
2005,12  67.16  452.11 14.9% 25 37.2% 1,956 29.12
2006,12  65.42  492.50 13.3% 25 38.2% 1,389 21.23
平均    24.1%   26.0%     24.52
-21.5% (EPS成長率)
EPSは下落傾向にあります。


6安定的に高いROE(平均)をあげているか?
2002,12 33.60% ←ロイター
2003,12 28.10% ←四季報、ロイター
2004,12 21.46% ←四季報、YAHOO、ロイター
2005,12 16.40% ←四季報、YAHOO、ロイター
2006,12 19.50% ←YAHOO、ロイター
平均ROE 23.8%
安定的に高いROEをあげていると思います。


7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
0.59
 この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。この負債を返済するのに0.59年かかる財務となります。負債は非常に少ないと思います。


8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり
1998,2 16.2 (百万)
1999,2 16.2 (百万)
1999.12 16.2 (百万)
2000,12 16.2 (百万)
2001,12 16.2 (百万)
2002,12 16.2 (百万)
2003,12 16.2 (百万)
2004,12 17.2 (百万)
2005,12 17.2 (百万)
2006,12 17.2 (百万)
自社株買いには積極的ではないようです。


9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているかは不明です。


10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
株価は、競合があるためか下落傾向です。


11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
H20.1.25の株価 \1,103
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
5.9%
B:予想EPS成長率
-21.5%
A+B -15.6% :長期投資の期待収益率
国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%
予想EPS成長率が低い為、株式の利回りはマイナスとなっています。

12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
17.6%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
2,498

10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去10年間の平均PER
\14,588

今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
29.5%
擬似債券と考えた期待収益率は29.5%とかなり高い値となっています。

13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
-21.5%

予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
6

10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
\142

期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
-18.6%
EPS成長率をもとにした期待収益率はマイナスとなっています。

<まとめ>
 スタジオアリスは、消費者独占力を持った子供写真館で、事業内は分かりやすく、そのサービスは今後も陳腐化しないと考えられ、コングロマリットではないと思います。また、安定的に高いROEをあげていて、負債が少ないことから強固な財務基盤を有していると思います。擬似債券と考えた期待収益率は高く、その10年後の予想株価は10倍以上を見込まれます。
 しかしながら、EPSは下落傾向で、株式の益利回りやEPS成長率をもとにした期待収益率はマイナスとなっています。また、自社株買いには積極的ではないようです。
 ROE及び擬似債券と考えた期待収益率が高く魅力的ですが、EPS成長率がマイナスとなっていることから、バフェット的にはあまりオススメできないかもしれません。
 また国内は少子化であまり将来性はないかと思いますが、ファミリー向けやペット向けの写真館を展開し、またアジアにも展開し始めているようですので、そういう点では将来性があるかもしれません。

株のお話しまとめ(2007年)
株のお話しまとめ(2006年)

<今日の独り言>
 灯油が切れてしまいました・・・さ・さ・寒い!!エアコンではあんまり温かくならないですね・・・。速攻で灯油を買わなくては・・・^_^;)

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NTTドコモのバフェット流投資判断

2008年01月26日 01時00分00秒 | バフェット流投資判断
<土曜は株のおはなし>

「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」の購入はコチラ  

 「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。

 私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。

 今回は、NTTドコモについて具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。

 データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)ロイター(ホームページ)MSN(ホームページ)を参考にしました。


1消費者独占力を持っているか?
NTTドコモは、携帯電話シェア6割弱でブランド力が強いため、消費者独占力があると思います。

2事業内容を理解しているか?
NTTグループで携帯電話事業が99%を占めます。


3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
携帯電話事業は、機器の進化はあっても、20年後も陳腐化しないと思われます。

4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
携帯電話事業に専業のため、コングロマリットではないと思います。


5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
 EPS BPS ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
2004,3 13,099.01 76,234.00 17.2% 1,500 11.5% 243,000 18.55
2005,3 15,771.01 84,455.27 18.7% 2,000 12.7% 189,000 11.98
2006,3 13,491.28 91,109.33 14.8% 4,000 29.6% 180,000 13.34
2007,3 10,396.21 95,456.65 10.9% 4,000 38.5% 188,000 18.08
平均               15.4%      23.1%      15.49
-7.4% (EPS成長率)
EPSはここ3年は下落傾向です。


6安定的に高いROE(平均)をあげているか?
2003,3 6.30% ←ロイター
2004,3 18.10% ←ロイター
2005,3 19.64% ←四季報、YAHOO、ロイター
2006,3 15.34% ←四季報、YAHOO、ロイター
2007,3 11.14% ←四季報、YAHOO、ロイター
平均ROE 14.1%
ROEは平均で14.1%あり高いと思います。


7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
1.32
 この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。この負債を返済するのに1.32年かかる財務となります。負債は少ないと思います。


8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり
1998,3 47.9 (百万)
1999,3 47.9 (百万)
2000,3 47.9 (百万)
2001,3 50.2 (百万)
2002,3 50.2 (百万)
2003,3 50.2 (百万)
2004,3 48.6 (百万)
2005,3 46.3 (百万)
2006,3 44.5 (百万)
2007,3 43.6 (百万)
2007年6月の株主総会で、100万株(上限とする) 2,000億円(上限とする)の自社株買いを予定していて、自社株買いに積極的だと思います。


9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
KDDIとソフトバンクと価格競争となっていて、サービス価格の上昇はインフレ率を下回っていると思います。

10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
株価は競争激化のため長期的には下落傾向だと思います。ここ1年では2007年10月に底を打ったような感じです。

11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
2008.1.18の株価 \173,000
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
6.0%
B:予想EPS成長率
-7.4%
A+B -1.4% :長期投資の期待収益率
国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%
株式の益利回りは6.0%ありますが、予想EPS成長率が-7.4%あるため、長期投資の期待収益率はマイナスとなっています。


12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
10.9%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
267,426

10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去10年間の平均PER
\584,252

今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
12.9%
擬似債券と考えた期待収益率は12.9%と高い値となっています。

13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
-7.4%

予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
4,812

10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
\74,539

期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
-8.1%
EPS成長率をもとに計算した期待収益率は-8.1%となっています。

<まとめ>
 NTTドコモは、携帯電話事業が主力で消費者独占力があり、事業内容は分かりやすく、サービスは20年後も陳腐化しないと思われ、コングロマリットではありません。また安定的に高いROEで、負債が少ないため強固な財務基盤を有していて、自社株買いに積極的です。

 擬似債券と考えた期待収益率は高く、10年後の予想株価は現在の株価の約3.4倍となります。また株価は下落傾向にありますので、今が買いかもしれません。

 しかし、EPSは下落傾向で、サービス価格は競争激化のためインフレ率を下回っていると考えられ、EPS成長率をもとにした予想株価は、現在の株価の約0.43倍となります。これらを考えるとあまりお勧めできないようです。

 国内の携帯電話普及率はほぼ飽和し、少子化を考えると先行きが怪しいですが、会社四季報によると、海外事業を再強化、国際ローミング収入拡大を目指すようですので、その収益が大きいのであれば買いかもしれません。


株のお話しまとめ(2007年)
株のお話しまとめ(2006年)

<今日の独り言>
 3歳10ヶ月の息子に小学3年生の漢字を覚えさせているのですが、3年生になると、マイナスイメージの漢字を習うんですね・・・。「悪い」とか「苦しい」とか「暗い」とか・・・^_^;)逆に小学1年生や2年生では、プラスイメージの漢字ばかりを習うようです。もうその頃のことはすっかり忘れてしまってますけど・・・^_^;)

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日本トイザラスのバフェット流投資判断

2008年01月19日 01時00分00秒 | バフェット流投資判断
<土曜は株のおはなし>

「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」の購入はコチラ  

 「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。

 私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。

 今回は、日本トイザラスについて具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。

 データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)ロイター(ホームページ)MSN(ホームページ)を参考にしました。


1消費者独占力を持っているか?
 日本トイザラスは、おもちゃとベビー用品の販売で、メーカーではないためバフェットの言う消費者独占力は持っていないと思われます。

2事業内容を理解しているか?
米国トイザラスが大株主で効率運営で国内最大の玩具小売りチェーンに成長。直営店主義です。玩具20%、ベビー用品29%、スポーツ用品・自転車7%、エンタテインメント31%、他12%、賃貸料収入1%となっています。

3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
小売りのためサービスは陳腐化する可能性があります。アメリカでも縮小傾向だと思います。

4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
 おもちゃとベビー用品に特化しているので、コングロマリットではないと思われます。

5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
    EPS BPS ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
2001,1 341.73 1990.51 17.2% 10 2.9% 13,100 38.33
2002,1 120.14 779.5 15.4% 10 8.3% 2,500 20.81
2003,1 118.83 883.81 13.4% 20 16.8% 1,460 12.29
2004,1 127.59 991.11 12.9% 30 23.5% 2,010 15.75
2005,1 75.68 1036.79 7.3% 30 39.6% 1,858 24.55
2006,1 -13.87 992.93 -1.4% 30 -216.3% 1,714 -123.58
2007,1 -35.18 888.55 -4.0% 10 -28.4% 1,246 -35.42
平均 8.7% -21.9% -6.75
#NUM! (EPS成長率)

EPSは下落傾向です。


6安定的に高いROE(平均)をあげているか?
2003,1 14.30% ←ロイター
2004,1 13.70% ←四季報、ロイター
2005,1 7.49% ←四季報、YAHOO、ロイター
2006,1 -1.36% ←四季報、YAHOO、ロイター
2007,1 -3.74% ←YAHOO、ロイター
平均ROE 6.1%
ROEも下落傾向です。


7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
-28.39
 この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。利益がないため、このままでは、この負債を返済することはできません。


8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり
1999,1 30.4 (百万)
2000,1 30.4 (百万)
2001,1 34.4 (百万)
2002,1 34.4 (百万)
2003,1 34.3 (百万)
2004,1 34.3 (百万)
2005,1 34.3 (百万)
2006,1 34.3 (百万)
2007,1 34.3 (百万)
自社株買いには積極ではないと思われます。


9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
安売り競争をしているので、価格の上昇はインフレ率を下回っていると思います。

10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
株価は経営不振のため下落しています。


11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
H20.1.11の株価 \939
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
-3.7%
B:予想EPS成長率
#NUM!
A+B #NUM! :長期投資の期待収益率
国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%
利益の予想成長率はマイナスです。


12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
7.4%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
1,816

10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去10年間の平均PER
\-745

今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
#NUM!
期待収益率はマイナスとなります。

13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
#NUM!

予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
#NUM!

10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
#NUM!

期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
#NUM!
EPS成長率がマイナスなので期待収益率はマイナスです。

<まとめ>
業績が悪いため、予想株価もマイナスとなってしまうほどです。バフェット的には全然オススメできない企業のようです。

株のお話しまとめ(2007年)
株のお話しまとめ(2006年)


<今日の独り言>
湘南から富士山を見ると、結構裾野まで見えて感動しました!小田急線から富士山を見ると、箱根の山?に遮られて上の方しか見れないんですよね^_^;)

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住友商事のバフェット流投資判断

2008年01月12日 01時00分00秒 | バフェット流投資判断
<土曜は株のおはなし>

「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」の購入はコチラ  

 「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。

 私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。

 今回は、住友商事について具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。

 データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)ロイター(ホームページ)MSN(ホームページ)を参考にしました。

 1消費者独占力を持っているか?
 住友商事は、住友系総合商社で堅実経営です。資源は銅に強みで、CATV事業や都市再開発で独自展開しています。そういう意味では消費者独占力があると思います。

2事業内容を理解しているか?
 総合商社として、世界各国にわたるネットワークを活用し、日本、北米、アジアをはじめとする世界各地域で、金属、機械、エレクトロニクス、資源・エネルギー、化学品、繊維、食糧・食品、消費財など多岐にわたる商品・製品の仕入、販売、流通、及びマーケティング等の商取引全般に従事しています。また、販売先及び仕入先に対するファイナンスの提供、都市及び産業インフラ整備プロジェクトの企画立案・調整及び管理運営、システムインテグレーションや技術開発におけるコンサルティング、輸送・物流など様々なサービスを提供しています。加えて、当社は、バイオテクノロジーから情報通信産業まで幅広い産業分野への投資、資源開発、鉄鋼製品や繊維製品等の製造・加工、不動産の開発・管理、小売店舗運営など、多角的な事業活動を行っています。

3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
 社会の変化に応じた取引及び、各種サービスの提供、事業投資を行っているので20年後も陳腐化しないと考えられます。

4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
 金属17%、輸送機・建機17%、機電3%、情報産業4%、化学品7%、資源・エネルギー19%、生活産業6%、他27%というコングロマリットですが、それぞれで消費者独占力を持っていますし、、それぞれの分野で取引・サービスの提供・事業投資等を行っているので、バフェットの言うコングロマリットではないと思います。問題はないと思います。

5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
     EPS BPS ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
2000,3 32.94 595.83 5.5% 8 24.3% 991 30.09
2001,3 37.91 585.33 6.5% 8 21.1% 822 21.68
2002,3 42.49 611.14 7.0% 8 18.8% 601 14.14
2003,3 26.58 588.84 4.5% 8 30.1% 510 19.19
2004,3 62.66 686.99 9.1% 8 12.8% 799 12.75
2005,3 72.83 776.61 9.4% 11 15.1% 884 12.14
2006,3 130.18 1047.88 12.4% 25 19.2% 1,525 11.71
2007,3 169.93 1192.35 14.3% 33 19.4% 1,781 10.48
平均 8.6% 20.1% 16.52
26.4% (EPS成長率)
EPSは1999年はマイナスでしたが、ほぼ順調に安定成長し、2006年からかなり成長しています。

6安定的に高いROE(平均)をあげているか?
2003,3 4.40% ←ロイター
2004,3 9.80% ←ロイター
2005,3 10.21% ←四季報、YAHOO、ロイター
2006,3 14.31% ←四季報、YAHOO、ロイター
2007,3 15.20% ←四季報、YAHOO、ロイター
平均ROE 10.8%
2005年以降10%を超え、安定的に高いROEだと思います。


7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
17.26
 この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。この負債を返済するのに17.26年かかる財務となります。負債が多いかもしれません。


8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり
1998,3 1.1 (十億)
1999,3 1.1 (十億)
2000,3 1.1 (十億)
2001,3 1.1 (十億)
2002,3 1.1 (十億)
2003,3 1.1 (十億)
2004,3 1.1 (十億)
2005,3 1.2 (十億)
2006,3 1.2 (十億)
2007,3 1.2 (十億)
この表からは自社株買戻しに積極的とはいえませんが、2007年5月には発行済株式総数の2.47%約711億円の自社株買いを株式交換による子会社化を目的に行っており、自社株買いに消極的だとは思いません。

9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
 製品・サービス価格が一般的に売っているものではないので、判断できないかと思います。

10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
長期的には株価は上昇していますが、ここ半年は下落傾向だと思います。

11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
H20.1.4の株価 \1,532
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
11.1%
B:予想EPS成長率
26.4%
A+B 37.5% :長期投資の期待収益率
国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%
 国債利回りと比べても、37.5%と十分に高い利益予想成長率です。

12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
8.6%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
2,725

10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去8年間の平均PER
\4,855

今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
12.2%
今後10年間の期待収益率は12.2%と十分高いと思われます。

13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
26.4%

予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
1,771

10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
\29,261

期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
34.3%
今後10年間の期待収益率は34.3%とかなり高いと思われます。

<まとめ>
 住友商事は、消費者独占力のある会社だと思いますし、事業内容を分かりやすく、製品・サービスは陳腐化しないと思われますし、EPSは順調に成長し、ROEが高いことから期待収益率はとても高く、EPS成長率による予想株価は29,261円にもなり、自社株買いも行っていること、株価はこの半年下落傾向にあることから、住友商事は”買い”だと思います。その他の期待収益率も高い値となっています。
懸念する材料としては、有利子負債が多いことかと思います。


株のお話しまとめ(2007年)
株のお話しまとめ(2006年)


<今日の独り言>
アメ横へ久し振りに行ったのですが、お店の人の売り口上が面白いですね!笑ってしまいました^_^)

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セイコーホールディングスのバフェット流投資判断

2008年01月05日 01時00分00秒 | バフェット流投資判断
<土曜は株のおはなし>

  「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。
 私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。
 今回は、セイコーホールディングスhttp://www.seiko.co.jp/について具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。
 データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)ロイター(ホームページ)MSN(ホームページ)を参考にしました。

1消費者独占力を持っているか?
 セイコーホールディングスの時計は、ブランドがあり消費者独占力があると思います。

2事業内容を理解しているか?
 腕時計で国内首位級で電子部品、眼鏡、置き時計も手掛けています。商社機能が主体です。ウォッチ54%、プレシジョン15%、眼鏡13%、クロック5%、他13%【海外】44%

3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
 腕時計は、携帯電話機能等に置き換わり陳腐化する可能性があります。その他の事業は陳腐化しないと思います。

4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
 精密機器という点でコングロマリットではないと思います。

5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
    EPS BPS ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
1997,3 9.01 171.19 5.3% 7.5 83.2% 710 78.80
1998,3 63.82 229.82 27.8% 7.5 11.8% 457 7.16
1999,3 -128.19 85.84 -149.3% 5 -3.9% 466 -3.64
2000,3 -13.09 71.84 -18.2% 0 0.0% 499 -38.12
2001,3 18.68 120.17 15.5% 0 0.0% 400 21.41
2002,3 -87.01 47.49 -183.2% 0 0.0% 272 -3.13
2003,3 46.19 90.98 50.8% 0 0.0% 186 4.03
2004,3 86.01 304.82 28.2% 3 3.5% 563 6.55
2005,3 48.35 352.96 13.7% 5 10.3% 545 11.27
2006,3 79.27 476.33 16.6% 10 12.6% 635 8.01
2007,3 85.46 548.87 15.6% 15 17.6% 776 9.08
平均 -16.1% 12.3% 9.22
25.2% (EPS成長率)
 EPSは、1999.3~2002.3が悪いですがここ4年は安定成長しているようです。

6安定的に高いROE(平均)をあげているか?

2005,3 14.70% ←四季報、YAHOO、ロイター
2006,3 19.12% ←四季報、YAHOO、ロイター
2007,3 16.67% ←YAHOO、ロイター
平均ROE 16.8%
ROEは、ここ3年は高い値で安定しています。


7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
11.03
 この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。この負債を返済するのに11.03年かかる財務となります。負債は多いかもしれません。


8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり
1998,3 105.6 (百万)
1999,3 105.6 (百万)
2000,3 105.6 (百万)
2001,3 110.9 (百万)
2002,3 116.4 (百万)
2003,3 116.3 (百万)
2004,3 116.2 (百万)
2005,3 116.1 (百万)
2006,3 116.1 (百万)
2007,3 116.1 (百万)
特に自社株買いは積極的ではないようです。

9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
 ブランド力があり、ROEも高いことから、製品価格の上昇はインフレ率を上回っていると思います。

10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
株価は2007年8月に急落しています。

11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
2007.12.28の株価 \517
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
16.5%
B:予想EPS成長率
25.2%
A+B 41.8% :長期投資の期待収益率
国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%
長期投資の期待収益率は41.8%もあり高い値となってます。

12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
14.8%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
2,175

10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去10年間の平均PER
\3,376

今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
20.6%
擬似債券と考えた期待収益率は20.6%と高い値です。

13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
25.2%

予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
811

10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
\7,474

期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
30.6%
 EPS成長率をもとに計算する期待収益率は30.6%もあり高い値となっています。

<まとめ>
 特に時計はブランド力があり、消費者独占力があり、事業内容は時計関連、電子部品等と分かりやすいです。腕時計以外は陳腐化しないと思われ、コングロマリットではないと思います。製品価格はインフレ率を上回っていると思います。また、EPSはここ4年は安定成長していて、ROEは約17%と高い水準です。長期投資の期待収益率や擬似債券と考えた期待収益率、EPS成長率をもとに計算した期待収益率は高い値となっています。
 懸念する点としては、有利子負債/税引き利益は11.03と負債は多く、自社株買いには積極的ではないこと。また売り上げの54%を腕時計が占めていますが、その腕時計は世界で伸びるのかが気になります。携帯電話に時計機能があるため、そもそも腕時計を今後必要とするか?とは思います。
 以上をまとめると、有利子負債が減り、自社株買いに積極的で、そのブランド力で世界での売り上げが上がれば、その他の指数は良いため、買いだと思います。PERもかなり割安かと思います。

株のお話しまとめ(2007年)
株のお話しまとめ(2006年)

<今日の独り言>
3歳9ヶ月の息子がスーパーで「そんなの関係ねー!」と連呼し出したので、思わず他人のフリをしてしまいました・・・。ちょっと恥ずかしいですね・・・^_^;)

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クボタのバフェット流投資判断

2007年12月22日 01時00分00秒 | バフェット流投資判断
<土曜は株のおはなし>
 
「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」の購入はコチラ


 「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。

 私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。

 今回は、クボタについて具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。

 データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)ロイター(ホームページ)MSN(ホームページ)を参考にしました。


1消費者独占力を持っているか?
 クボタは、週間ダイヤモンド(2007.9.29)によると、営業利益のうち7割を海外で稼ぎ、海外ではブランド構築と販売力、マーケティング力で優位に立つため、消費者独占力をもっていると考えられます。米国では、ミドル暮らす以上は自宅に広大な敷地を持ち、庭の芝刈り機や園芸用にクボタの小型トラクタや建機を購入し、「小型、高性能、丈夫」という信頼とブランドを築き上げています。欧州では、クボタのミニ建機が、既存の街並みの整備・改修で強みを発揮。また現地に根ざした販売網を構築。タイでは、農機で7割のシェア。農村出身の労働者をターゲットにしたり、銀行口座さえない農民相手にローン販売するノウハウ(与信など)があります。最大の武器は稲作のノウハウ。

2事業内容を理解しているか?
水道用鉄管による近代水道の整備、農業機械による食糧増産と省力化、環境施設による人類と環境の調和。水道用鉄管、農工用エンジン、工作用機械など、人の暮らしと社会に貢献するさまざまな製品を世に送りだしてきました。農業機械・鋳鉄管とも首位。建機・エンジンにも地盤。環境プラントは民需・海外を強化。内燃機器66%、産業インフラ17%、環境エンジニアリング8%、他8【海外】46%(2007.3)


3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
 農業機械など今後も陳腐化しない製品・サービスです。


4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
コンロマリットではなさそうです。


5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
    EPS BPS ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
1997,3 18.84 251.65 7.5% 6 31.8% 559 29.67
1998,3 15.45 248.78 6.2% 6 38.8% 344 22.27
1999,3 10.72 301.10 3.6% 6 56.0% 337 31.44
2000,3 11.65 318.98 3.7% 6 51.5% 391 33.56
2001,3 6.95 308.54 2.3% 6 86.3% 348 50.07
2002,3 6.78 284.07 2.4% 6 88.5% 344 50.74
2003,3 -5.84 234.45 -2.5% 6 -102.7% 322 -55.14
2004,3 8.72 291.81 3.0% 6 68.8% 442 50.69
2005,3 89.11 369.90 24.1% 8 9.0% 508 5.70
2006,3 62.14 466.71 13.3% 10 16.1% 991 15.95
2007,3 59.01 510.75 11.6% 12 20.3% 1,019 17.27
平均 6.8% 33.1% 22.93
12.1% (EPS成長率)

EPSは、2003.3までは下落傾向ですが、以降は回復成長しているようです。海外売上が寄与しているようです。

6安定的に高いROE(平均)をあげているか?
2003,3 -2.3% ←ロイター
2004,3 3.31% ←四季報、ロイター
2005,3 27.04% ←四季報、YAHOO、ロイター
2006,3 14.90% ←四季報、YAHOO、ロイター
2007,3 12.08% ←YAHOO、ロイター
平均ROE 11.0%


7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
4.58
 この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。この負債を返済するのに4.58年かかる財務となります。少し負債が多いかもしれません。


8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり
1998,3 1.4 (十億)
1999,3 1.4 (十億)
2000,3 1.4 (十億)
2001,3 1.4 (十億)
2002,3 1.3 (十億)
2003,3 1.3 (十億)
2004,3 1.3 (十億)
2005,3 1.3 (十億)
2006,3 1.3 (十億)
2007,3 1.3 (十億)
平成19年6月25日から平成19年9月27日に2,900,000株 (発行済株式総数の0.2%) 2,433,400,000円自社株買いをしているようで自社株買いに積極的だと思います。


9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
ブランド力があるため、製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っていると思います。

10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
2007年1月ごろに1300円ほどの株価となり、現在800円ほどと下落傾向にあり。

11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
現在の株価 \787
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
7.5%
B:予想EPS成長率
12.1%
A+B 19.6% :長期投資の期待収益率
国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%
 予想成長率は、国債利回りを十分上回っています。


12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
7.4%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
1,039

10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去10年間の平均PER
\2,622

今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
12.8%
 擬似債券と考えた期待収益率は12.8%と順調に増えると予想されます。

13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
12.1%

予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
185

10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
\4,238

期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
18.3%
 EPS成長率をもとに計算した期待収益率は18.3%とかなり高い値となっています。

<まとめ>
 クボタは、消費者独占力を持っていると思われ、また事業内容は分かりやすく、その製品・サービスは20年後も陳腐化しないと考えられ、コングロマリットではないよい会社だと思います。

 EPSは2003.3まで下がり続けましたが、それ以降は急上昇し、またBPSも順調に伸びています。ROEもここ3年は高い水準です。

 また、自社株買いには積極的のようですし、製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っていると思います。

 それからそれぞれの期待収益率は高い値を示していますし、株価は下落傾向にありますので、今はクボタは買いが良いかもしれません。

 国内は、国内農家が減少一途で少子化の影響がありますが、今後も海外売上が上がるのであれば、クボタは有望だと思います。

 タイは稲作が1020万ヘクタールと日本の6倍、中国は2832万ヘクタール、インドは4400万ヘクタールもあり、今後機械化余地のあるアジア市場がカギだと思います。

 2007年9月にタイにトラクター生産の合弁会社を設立し、2009年3月から量産開始するようです。

 懸念する点としては、若干負債が多いことですが、有利子負債/税引利益が、4.58年ですので、そんなに多いレベルではないと思います。"



株のお話しまとめ(2006年)


<今日の独り言>
 トイザラスで小田急ロマンスカーのおもちゃを買ったのですが、ボタンを押しても動作しません。電池を替えても一緒です。トイザラスへ電話をすると、交換してくれるとのことで、宅配便で壊れていないものを送ってくれ、また着払いで壊れた物を送れば良いとのことです。きちんと対応してくれて良い会社だと思いました。またここでおもちゃを買いたくなりましたね・・・。安いし・・・。

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日本マクドナルドホールディングスのバフェット流投資判断

2007年12月15日 01時00分00秒 | バフェット流投資判断
<土曜は株のおはなし>
 
「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」の購入はコチラ

 「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。
 私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。
 今回は、日本マクドナルドホールディングスhttp://www.mcdonalds.co.jp/について具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。
 データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)ロイター(ホームページ)MSN(ホームページ)を参考にしました。


1消費者独占力を持っているか?
 マクドナルドは、アメリカでは消費者独占力を持っているようですが、日本マクドナルドでは、モスバーガーやロッテリアなどあり価格競争しているため、消費者独占力は持っていないと思われます。

2事業内容を理解しているか?
ハンバーガー等の販売で有名。

3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
日本でもハンバーガー等の販売は今後陳腐化しないと考えられます。

4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
ハンバーガーに特化していてコングロマリットではないと思われます。

5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
      EPS BPS   ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
2002,12 -17.57 1,134.69    -1.5%      30   -170.7%  1,860      -105.86
2003,12 -53.57 1,060.60    -5.1%      30    -56.0%  2,040      -38.08
2004,12 27.68  1,054.26    2.6%       30   108.4%  2,205       79.66
2005,12 0.46  1,022.15     0.0%       30   6521.7%  1,908      4147.83
2006,12 11.65  978.25     1.2%       30   257.5%   1,984      170.30
平均           -0.5%           1332.2%            850.77
-35.1% (EPS成長率)(2004.3~2007.3)


6安定的に高いROE(平均)をあげているか?
2004,12 2.62% ←四季報、YAHOO
2005,12 0.04% ←四季報、YAHOO
2006,12 1.16% ←YAHOO、ロイター
平均ROE 1.3%


7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
2.26
 この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。この負債を返済するのに2.26年かかる財務となります。負債は少ないと思います。

8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり
1999,12 24 (百万)
2000,12 121 (百万)
2001,12 133 (百万)
2002,12 133 (百万)
2003,12 133 (百万)
2004,12 133 (百万)
2005,12 133 (百万)
2006,12 133.0 (百万)
自社株買いは積極的ではないようです。


9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
100円マックなど製品価格の上昇はインフレ率を下回っていると思います。

10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
ほぼ2年間は株価にあまり変化はないようです。


11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
H19.12.7の株価 \1,909
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
0.6%
B:予想EPS成長率
-35.1%
A+B -34.5% :長期投資の期待収益率

国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%

長期投資の期待収益率はマイナスとなっていてよくありません。


12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
-15.7%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
178

10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去10年間の平均PER
\1,923

今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
0.1%
擬似債券と考えた期待収益率は0.1%となっていてよくありません。


13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
-35.1%

予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
0

10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
\131

期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
-23.5%
EPS成長率をもとにした期待収益率は-23.5%とかなり悪いです。


<まとめ>
 日本マクドナルドホールディングスについては、事業内容はハンバーガー等の販売で分かりやすく、20年後も陳腐化しないと考えられ、コングロマリットではない点は良いと思います。

 また有利子負債/税引き利益は2.26と負債は少ないようです。

 懸念する点としては、日本では消費者独占力は持っていないと考えられ、ハンバーガーは価格競争となっていることから、EPS成長率はマイナスで、ROEは低くなっています。

 自社株買いには積極的ではないし、製品価格はインフレ率を下回っていると考えられ、期待収益率も悪く、株式を買うことはお勧めできないかと思います。


株のお話しまとめ(2006年)

<今日の独り言>
 目標設定は、「~しなければならない」というのは避けた方が良いようです。そういう目標は失敗しがちとのことです。目標設定はできるだけ細分化して、そして楽しく、また達成したときにごほうびを得られるようにするのがコツのようです。

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