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「医者が教える食事術 最強の教科書 20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68(牧田善二)」という本は、糖尿病専門医として38年間、延べ20万人以上の患者を診てきた著者が、健康格差をつくりだしているのは「日々の食事」で、病気や不調の9割以上は血糖値が高いことや急激な上昇下降を繰り返すことが問題ということで、いかに血糖値をコントロールするかについて分かりやすく説明しています♪
序章では血糖値の問題について解説し、第1章では、以下の食事の新しい10の常識、体にいい食べ物10についても書かれていて、特に体にいいものとしてワインがあり、白ワインは痩せる効果があり、赤ワインは強い抗酸化作用があり、いずれの場合も血糖値を下げるとは驚きましたね♪
<食事の新しい10の常識>
1 糖質が太る唯一の原因
2 カロリーと肥満は関係ない
3 脂肪は食べても太らない
4 コレステロール値は食事でも変わらない
5 プロテインやアミノ酸は腎臓を壊す
6 ちょこちょこ食べるほうが太らない
7 果物は太る
8 疲れたときに甘い物をとるのは逆効果
9 発がん性を疑われているものは食べない
10 運動は食後すぐに行うのがいい
<体にいい食べ物>
1 オリーブオイル
2 ナッツ
3 ワイン
4 チョコレート
5 大豆
6 チーズ
7 ブルーベリー
8 コーヒー
9 酢
10 生もの
そして第2章では病気を遠ざけ活力を取り戻しやせる食事術について19の紹介があり、第3章では食事で本来のパワーを高める技術について22の紹介、第4章では老けない食事術について11の紹介、第5章では病気にならない食事術について16の紹介があります♪
それから第6章では世界の統計データから100歳まで生きる人に共通する10のルールについて紹介があり参考になります♪
1 豆類をたくさん食べる
2 野菜はたっぷり多種類食べる
3 坂道を歩く
4 死ぬまで働く
5 生きがいを持つ
6 徹底的な健康チェック
7 食べすぎない
8 アルコールをたしなむ
9 チョコレートを食べる
10 医者を選ぶ
気にすべきはカロリーではなく糖質で、糖質摂取量を減らし、血糖値を大きく上下させないことこそ「太る→老ける→病む」を避け、集中力を高め、最大のパフォーマンスを実現するとはナルホドです!
そして、人類が誕生したときにはなかった不自然な化学物質を避け、酸化や糖化から身を守り、本来備えられている免疫力を引き出すことが大切なようです♪
「医者が教える食事術」という本は、健康の真実に迫っていてとてもオススメです!
以下はこの本のポイント等です♪
・自称「健康に気を遣っているビジネスパーソン」から聞く以下の工夫は、まさに「病気になるための努力」と言っても差し支えありません。正直なところ、大半のビジネスパーソンは仕事については非常に優秀でも、自分の口に入れるものについて、ひどく無知なのです。たとえば、ダイエットのために必死でカロリーや脂肪を制限している人がいますが、今の医学の常識では、肥満を生み出す原因は糖質であって、カロリーや脂肪は関係がありません。しかし管理栄養士や医者でさえ、いまだにカロリー神話を信じている人が多くいます。
・仕事の前にはエナジードリンクで気合いを入れている
・栄養を考えて毎朝シリアルを食べている
・野菜不足を「1日分の野菜ジュース」で補っている
・カロリーを取り過ぎないように脂質を常に控えている
・筋肉をつけるためにプロテインを摂取している
・時間があればジョギングしている
・好きなお酒を控えている
・缶コーヒーは悪魔の飲み物。口にするのは絶対に避けたほうがいいのです。缶に限らずペットボトルも同様ですが、そうしたものに入った「コーヒー飲料」は、カフェで売られているいれたてのコーヒーとはまったくの別物。「砂糖の塊が溶けた液体」に過ぎず、健康に悪いことはあってもいいことなど1つもないからです。コーヒー飲料に限りません。自販機やコンビニで売られている身近な飲料は大量の糖質を含んでいるものが多いのです。コーラなどの甘い清涼飲料水が糖分を多く含むことは分かるとして、注意が必要なのはいかにも健康に良さそうな商品です。
・「血糖値が高い状態が肥満をつくる」という事実があります。あなたが太るのは脂っこい食べ物をとったからではなく「血糖値が上がったため」です。逆に血糖値を低く抑えることさえできれば、肉を食べようと、揚げ物を食べようとあなたは確実に痩せていきます。太っている人が「痩せなさい」と医者から言われるのは、肥満があらゆる病気の引き金になることはもはや疑いの余地がないからです。脳疾患や心疾患、がん、認知症など、怖い病気はみんな肥満と関係しています。一方で、糖尿病患者には、こうした病気の罹患率が高いことが明らかになっています。つまり、そもそも血糖値が高いこと自体が、体にあらゆる悪さをしているのです。血糖値が高いことで免疫力が落ち、さらには「AGE」という悪玉物質が体の中で作られ老化が進みます。血糖値が高ければ、血管も内臓も、皮膚などの外見もぼろぼろになってしまうのです。また、血糖値が安定しないことで、イライラ、眠気、倦怠感、吐き気、頭痛といった不快な症状も招きます。まさに血糖値は、健康管理における最大のカギといえます。
・血糖値がぐんと上がると、セロトニンやドーパミンといった脳内物質が分泌されて、ハイな気分になります。だから「仕事前に気合いを入れるには缶コーヒーがぴったりだ」と誤解してしまうわけです。この、ハイな気分になるところを「至福点」といいます。一方で、血糖値が急激に上がったことを察知した体は、それを下げるために慌てて膵臓から大量のインスリンというホルモンを放出します。そして、血糖値が急激に下がります。血糖値が大きく下がると、ハイな気分から一転、イライラしたり、吐き気や眠気に襲われたりと不快な症状が出ます。すると「またあのハイな気分になりたい」とばかり、血糖値を上げる糖質が欲しくなり、同じことを繰り返してしまうのです。これは「糖質中毒」という脳がおかしくなってしまった非常に深刻な症状です。しかし、中毒に陥っている本人には、その自覚がまったくありません。実は清涼飲料水などのメーカーは、人の至福点について計算し尽くし、商品を設計しています。言ってみれば、糖質中毒患者を増やすことで利益を得ているのです。
・あなたが缶コーヒーや清涼飲料水など糖質が多い飲料を飲めば、血糖値が急激に上がり、それを察知した体が膵臓からインスリンを放出して血糖値を下げます。しかし、膵臓の努力にも限界があります。あまりにも酷使されていれば、やがて働きが鈍くなります。そして糖尿病を発病します。さらに膵臓がまったく働かなくなってインスリンが枯渇すれば、缶コーヒーを1本飲んだだけで、血糖値は500にも1000にも上がっていくということです。血糖値が800を超えると、昏倒して命の危険にさらされます。たとえ救急車で運ばれて命は取り留めたとしても、重度の糖尿病患者として生きていかねばなりません。さらには心疾患、脳疾患、がん、認知症といった病気にかかる確率を大きく押し上げることになります。
・ある40代の女性が、真夏に脱水症状に陥って病院に運ばれ、医者から「スポーツドリンクをこまめに飲め」とすすめられました。その経験から女性は、中学生の息子に「部活の練習中にはスポーツドリンクを飲んで」と毎日1.5から2リットル入りのボトルを持たせました。そういう生活を1年ほど続けたある日、その息子はグラウンドで昏倒し、重度の糖尿病であることがわかりました。スポーツドリンクに限らず、糖質の入った清涼飲料水をがぶ飲みして昏倒する悲劇が日本でも世界でも増えており、問題となっています。特に子どもはこうした飲料の中毒になりやすいのです。10代で重度の糖尿病にかかれば、30歳になる頃には透析が必要になるかもしれません。反応性低血糖は、こうした悲劇の序幕なのだということに気づいてほしいのです。
・かつて糖尿病は「贅沢病」と呼ばれ、美味しいものをたらふく食べている人がかかる病気だと思われていました。しかしそれは過去の話。日本人の多くがお腹いっぱい食べられないでいた飢餓の時代の話です。いまでは、むしろ貧困層に糖尿病が増えています。アメリカのスーパーマーケットに行くと、巨大なピザが10枚くらいセットになったものが売られています。栄養バランスは良くないのですが、安くて手軽でお腹がいっぱいになるため人気です。そして、そういうものを常食している人たちに、肥満も糖尿病も、他の怖い病気も増えているのです。これは世界的傾向で、日本でも同様の流れになりつつあります。戦後まもなくは、多くの日本人にとって「白いごはんをお腹いっぱい食べること」が夢だったはずです。たまにその夢をかなえたからといって、糖尿病になることなどありませんでした。しかし、今は毎日だってできます。毎日3食、白いごはんを山盛り食べることが、ほとんどの日本人に可能です。そして、実際にやっている人もたくさんいます。ところが、私たちのDNAは、白いごはんをたらふく食べることに対応していません。私たちの祖先は、採集した木の実などのわずかな食糧を食べて生き残ってきました。そのDNAを引き継いでいる私たちが「勝手に食べ物を変えてしまった」のが、今日の不健康社会の原因だと私は考えています。命の基本となる食べ物をいたずらにいじってしまうことは、恐ろしいことなのです。稲作が可能になってからも、私たちの祖先は白米ではなく玄米を食べていました。白く精製した食べ物などこの世になかった。ましてや白い砂糖や、砂糖を溶かしただけの飲料水などありませんでした。これらをつくったのは、産業革命以後の現代人です。そこには「美味しいから」という理由だけでなく「儲かるから」という企業論理が存在することを忘れてはなりません。
・もともと清涼飲料水は、アメリカでトウモロコシが生産過剰に陥ったことがきっかけで生まれたと言われています。余ったトウモロコシを無駄にしないようコーンシロップをつくり、溶かして人々に売りさばくことを考えたのです。その時に、どのくらいの量を入れれば血糖値が上がって至福点に達するかも計算されています。つまり企業の利益のためにあえて中毒をつくりだしたわけです。しかし、税金をたくさん納めている企業に対し、国や自治体が本気で規制に乗り出すことはできません。アメリカでは買収された学者が、「肥満を呼ぶのは糖質ではなく脂肪だ」という説を垂れ流し、今もそれを信じている人が世界中にいます。糖質をとることによって血中のブドウ糖が過剰になると、中性脂肪に形を変えて脂肪細胞などに溜め込まれます。これは生化学をきちんと学んだ者にとって当たり前の話なのですが、なかなかわかりにくいメカニズムです。それよりも「脂肪を食べたから体に脂肪が溜まるのだ」と言われたほうが一般人には受け入れやすいでしょう。しかし、人間の体はそんなに単純ではありません。食べた脂肪がそのまま体に留まるということはなく、むしろ脂肪は便に出てしまう分も多いのです。
・日本人は、もはやコーラには騙されないかもしれません。その代わり「健康にいい」「パワーが出る」「頭がスッキリする」といったうたい文句にはすぐに釣られます。そういうコピーで売られている商品に、砂糖がたんまり入っているものがあるのです。
・現代の日本人にとって「いざというとき」などめったに訪れません。しかし、私たちの祖先は絶えず危機に直面していました。祖先たちは日常的に飢えていて、「いつ死んでもおかしくない」状態に置かれていました。そういう状態にあった祖先の脳には「血糖値を下げすぎてはいけない。チャンスがあったら糖質をとりなさい」という指令がプログラミングされています。そして、私たちもそれを引き継いでいます。野菜や魚などを食べられない人はいても、ごはんやラーメンが嫌いだという人がいないのはそういう理由があるからです。つまり、生き延びるために、私たちは「糖質をとるように」できているのです。そして、糖質を食べたときにはご褒美に幸せを感じるようになっています。糖質を摂取して血糖値が上がるとセロトニンやドーパミンが放出されて脳が快楽を得るのです。これらの仕組みは、飢えていた祖先の時代に「血糖値が下がりすぎて命を落とさないように」できたものです。ところが現代人ときたら、飢えてもいないのに脳の快楽のために糖質をとっています。まさに糖質中毒なのです。アメリカの国立薬物乱用研究所所長、ノラ・ボルコフ博士は薬物依存研究の第一人者ですが、食べ過ぎや肥満問題へと研究テーマを広げ「薬物依存と食べ過ぎはメカニズムが似ている」と指摘しています。どれも、脳が「報酬」を得られるために繰り返す中毒だというわけです。医者から「痩せなさい」と言われているのに、ラーメン店の暖簾を見るとついくぐってしまうのも、甘い菓子パンがないと満足できないのも、意志の弱さではなく脳がやられた中毒なのだと気づく必要があります。
・日本は稲作文化の国であると認識されていますが、本格的に稲作が始まったのは弥生時代になってから。大陸からの渡来民によって水稲耕作が伝えられてからです。それまでずっと日本列島で暮らしていた縄文人は、狩猟採集によって食べ物を得ていました。そして縄文時代は1万2000年以上という長きに渡って続いており、それは昭和や平成の時代とは比較になりません。私たちのルーツについて、古くから住んでいた縄文人と、大陸からの渡来人が徐々に混血していき現代の日本人になっていったという説が支持されています。しかし、国立科学博物館の神澤秀明氏らの研究では、現代の日本人が、より縄文人のDNAを強く受け継いでいることが証明されました。これらの事実を踏まえれば、私たちは本来、1万4000年前の縄文人のように生きていくようにつくられていると考えていいでしょう。ところが、とくにここ100年くらいで、私たちは勝手にそれを変えようとしてきました。その結果として、さまざまな病気を生み出してしまったのだと私は考えています。いま、「糖質制限」が広く認識されるようになり、なかにはよく分からないままに間違ったことを述べている「専門家」もいます。また、「糖質制限は体によくない」「日本人には向いていない」という主張もあります。本書の目的は、これら他者の言い分について論破していくことではありません。しかし、私は生化学をきちんと学び、エビデンスのある論文を読み、多くの糖尿病の患者さんを診てきてきた経験から自身をもって本書の食事法を提言しています。そのことだけは、はっきりと申し上げておきましょう。
・今から45年も前の1972年に「日本の長寿村短命村」(サンロード刊)という本が刊行されました。著者は東北大学名誉教授の近藤正二医学博士です。博士は1935年(昭和10年)から36年間にわたり、日本中を歩き、長寿者が多い村、逆に短命者が多い村を探して訪ね、その生活様式を調査しました。博士がこの調査を始めたとき、「短命の原因は酒ではないか」「いや、重労働がいけないのだ」などという俗説が流布されていました。そこで博士は「それら俗説が正しいのかどうか、実際に自分の目で見てくる」ことを決意し20kgを超えるリュックサックを背負い、ときに険しい山を登りながら僻地まで足を運び、長いときには1つの地域に2ヶ月も滞在し、合計で990の町村を調べ上げたのです。そして私たち日本人が健康で長生きするためにどのように暮らしていけばいいかを1冊の本にまとめたというわけです。私の手元に残る「日本の長寿村短命村」は表紙が少し黄ばんでしまいましたが、内容は少しも色あせていません。むしろ、現代を生きる私たちに非常に重要な示唆を与えてくれています。私なりに博士の研究結果をまとめてみると以下のようなことがいえます。
①健康・長寿の決め手は食生活である
②酒飲みは短命ではない
③重労働をしている人の方が長寿
④ごはんの食べ過ぎは短命
⑤魚ばかりで野菜が少ない村は短命
⑥魚ばかりで野菜が少ない村は短命
⑦大量の野菜を食べている村は長寿
⑧果物を多く摂る村は短命
⑨海藻を多くとっている村は長寿
⑩肉の食べ過ぎは短命
⑪塩分を取り過ぎている村は短命
⑫ゆっくり楽しんで食べることが大事
・指摘されているのが「野菜を多くとっていれば長命であること」「ごはんをたくさん食べていると短命であること」「肉や魚などの動物性たんぱく質はほどほどにして、大豆の植物性たんぱく質は積極的にとったほうがいいこと」です。まさに私が本書で提言する食生活そのものであり、縄文人の食生活にも近かったのではないかと思います。この調査がなされた頃、日本人の塩分摂取率は今よりもさらに高く、脳卒中が死因の一位を占めていました。塩辛い漬物や味噌汁で、白いごはんをたくさん食べる村が日本各地に存在し、それらは軒並み短命となっているのが近藤博士の調査結果でわかります。その当時、塩分を取り過ぎる害についてはわかっていても、ごはんの糖質が問題だということを考える研究者はほとんどいなかったと思います。しかし、少なくとも近藤博士は、自分で実際に調査した結果として「ごはんをたくさん食べる村は短命」ということを感じ取っていたわけです。
・あなたを太らせる原因は、唯一「糖質(≒炭水化物)」です。たっぷりの油で調理した肉や魚で太ることはないのに、ごはんを食べたら太るのです。ごはんを多食する地域は短命だという近藤博士の調査報告もあります。砂糖の入ったお菓子や清涼飲料水はもちろん、ごはん、パン、麺類からの糖質摂取をいかに減らしていくか。これこそが、肥満やあらゆる病気を防ぐための重要ポイントです。
・そもそも脂肪を食べたからといって、それがそのまま体の脂肪になるわけではありません。食べたものは消化・吸収の過程で分解・合成されて新しい物質に変化します。だからこそ、糖質が体の中で脂肪に変わるのです。それに、脂肪は食べ過ぎると便に出てしまい、案外、体内に残りません。一方で糖質は100%吸収されます。ブドウ糖は生きるために必須の物質であるためにそういうシステムが組まれているのでしょう。私たちの細胞を覆う細胞膜は脂質でできており、質のいい油を摂取することは重要です。いたずらに脂質を避けていれば、かえって健康を害することにつながります。「脂肪を食べると太る」という思い込みは捨てましょう。
・コレステロール値が高いからといって卵や肉を控えることはあまり気にすることはありません。というのもコレステロールの大半は肝臓でつくられており、食事によるものは1割程度なのです。つまり、食事によってコレステロール値をコントロールしようという努力はほとんど報われません。
・果物に含まれるのはブドウ糖ではなく果糖です。このことを取り上げて「果糖だから太らない」というわけのわからない理屈を展開する栄養士がいるのは困りものです。はっきり言っておきましょう。果糖だからこそ、果物は太りやすいのです。それは、生化学を学んだ者からしたら明白過ぎる事実です。人間の体はエネルギー源としてブドウ糖を優先的に使います。果糖はエネルギー源としてでは泣く、すぐに脂肪に変えて貯蔵されます。つまり太りやすい糖なのです。果物が好きならば、朝食の最後に少しだけ、ゆっくり噛んで食べるのがベターです。ジュースにはしないこと。たくさんの果物を使った糖質たっぷりのジュースを、起きたばかりの空腹状態でごくごく飲むのは最悪です。
・糖質を多くとったときには食後するに運動し、血糖値の上昇を抑えましょう。それによって確実に肥満が防げます。ウォーキングだけでなく、社内でスクワット、ストレッチなど簡単な体操でも十分です。
・オリーブオイルについてはほぼ100%「いいもの」と考えてよいでしょう。パンやパスタなどの糖質にオリーブオイルを加えることで、血糖値の上昇が抑えられることもわかっています。そのままスプーンに1杯飲んでもいいですし、さまざまな料理の調味料としてオリーブオイルを積極的に使ってください。ただその品質にはこだわる必要があります。エキストラバージンオリーブオイルのみをOKとしましょう。また原産地から船便で運ばれている間に温度変化にもされされます。できるだけ信頼のおける店で、新しいものを購入しましょう。オリーブオイルをたくさんとる地中海ダイエットは、長寿食としても報告されています。
・クルミ、アーモンド、カシューナッツ、ヘーゼルナッツ、ピスタチオ・・・ナッツ類にはビタミン、ミネラル、食物繊維、不飽和脂肪酸など体にいい成分が詰まっています。糖尿病や心疾患をはじめ、さまざまな病気を予防し長生きできる食べ物といえます。縄文人も常食していたはずですから、ナッツを大いに食べましょう。ただ多くが塩味がついたもので、食べ過ぎれば塩分の過剰摂取になりますからなるべく無塩の者を選んでください。
・ビールや日本酒など糖質の多いものを多量にとったケースを除き、そもそもアルコール自体が体にいいのですが、とくにワインは優れています。ポリフェノールをたっぷり含んだ赤ワインは、強い抗酸化作用を持っています。白ワインは、ミネラル成分の影響で痩せる効果があることがわかっています。いずれの場合も、血糖値を下げます。
・チョコレートの原料であるカカオはポリフェノールの塊。非常に強い抗酸化作用を持っています。仕事中に口寂しいときなど、チョコレートを食べるといいでしょう。世界1位、2位の長寿の方は二人ともチョコレートを食べていました。ただしチョコレートなら何でもいいというわけにはいきません。昔から日本のお菓子売場で売られていたチョコレートはカカオの割合が少なく、ほとんど糖質と脂質ですから肥満の元となります。一方、いまは「カカオ〇%」とカカオの含有量を明記した商品が増えています。そうしたものの中から、なるべくカカオ含有量が多い商品を選びましょう。私が自分の患者さんにすすめているのは、カカオ含有量70%以上のもの。
・健康を考える上で、大豆は完璧な食べ物です。100点をつけていいでしょう。私たちが生きるためにたんぱく質は必須ですが、それが動物性のものでなくともいいのです。禅宗のお坊さんは肉や魚を食べなくても健康で長生きするのは、豆腐などの大豆製品から良質の植物性タンパクを摂っているからです。大豆に多く含まれるイソフラボンは、抗酸化物質であるポリフェノールと同じような働きをし、悪玉物質AGEを下げることがわかっています。また尿酸の上昇を抑えることもわかっています。豆腐や納豆といった大豆製品を毎日食べましょう。納豆は、発酵というステップを経ているのでさらに健康にいい食材となります。
・乳製品について「体にいいのか悪いのか」という議論が繰り返しなされます。日本人には、牛乳を飲むと下痢してしまう乳糖不耐症が多く、また大腸がんの原因になっているという説もあり、牛乳の扱いは難しいところです。しかし、チーズに関しては「健康のために積極的に食べるべき食品」と判断していいでしょう。チーズは血糖値を上げることなく良質のタンパク質がとれますので、仕事中にお腹が空いたときなどおすすめです。ただし、人工的に固められたプロセスチーズではなく、ナチュラルチーズを選びましょう。そのときにあまり塩分の強くないものにしたほうがいいでしょう。ちなみに牛乳よりも山羊の乳のほうが体にいいのではないかと言われており、チーズも山羊のものを食べてみるといいかもしれません。
・果物の中で、最も推奨できるのがブルーベリーです。ベリー種には、ラズベリー、クランベリーなどいろいろありますが、なかでもブルーベリーは優れています。ブルーベリーには、ポリフェノールの一種であるアントシアニンが豊富に含まれ、老化を促進するAGEという物質を減らしてくれる効果があります。またアントシアニンは視力回復効果があることでも有名で、疲れ目に悩まされるビジネスパーソンにとってまさに強い味方となります。ビタミン類も豊富でさほど糖質も多くないので安心して食べられます。ヨーグルトに混ぜたりサラダに加えたりしてもいいでしょう。
・酢は、穀物や果実などが発酵することで生まれます。酢には血糖値を下げる効果があることがわかっており、また、食品中のAGEを下げてくれます。さらに血圧を下げることもわかっています。まさに健康が気になり始めたビジネスパーソンにぴったりの食材です。酢に含まれるクエン酸やアミノ酸は、疲労回復のために欠かせない物質であり、夏バテの時期などにはとくに酢をとることをおすすめします。酢にも、米酢、玄米酢、黒酢、ワインビネガーなどいろいろな種類があります。大事なのは、天然の醸造酢を選ぶこと。化学的に合成された「合成酢」は避けましょう。
・糖質をたくさん摂取すれば血液中のブドウ糖が増えます。そのままでは血糖値が上がりすぎてしまいますから、膵臓からインスリンが出てきて、余ったブドウ糖を処理します。どのように処理するかというと、まず、インスリンが余ったブドウ糖をグリコーゲンに変えて肝臓や筋肉の細胞に取り込みます。それによって、健康な人は、血糖値が上がりすぎずに済んでいるのです。しかし、グリコーゲンとして細胞内に取り込める量には限界があり、さらに余ったブドウ糖は、今度は中性脂肪に形を変えて脂肪細胞に取り込まれます。これこそが肥満の原因です。中年男性の多くが悩むぽっこりお腹の中の脂肪は、油っぽいものを食べた結果ではなく、糖質を過剰摂取したことで余ったブドウ糖が中性脂肪に姿を変えたものなのです。インスリンは、血糖値の上昇から私たちを守ってくれる非常に重要な物質ですが、こうした働きから「肥満ホルモン」とも呼ばれます。ちなみに重度の糖尿病を放置していると、太っていた患者さんもだんだんやせていきます。これは、糖尿病の重症化で膵臓がすっかり弱り、インスリンの分泌が遅れると高血糖になり、このブドウ糖が大量に尿に出ていくからです。
・信頼のおける医学誌「ランセット」のオンライン版に、アメリカのハーバード公衆衛生大学院とイギリスのケンブリッジ大学の研究チームによる「肥満が寿命に与える影響」についての研究結果が発表されました。1970年から2015年に行われた239件の大規模な疫学調査から、32か国1060万人のデータを解析したところ、肥満はさまざまな病気のもととなり、寿命を縮めることがわかったというのです。しかも、重度の肥満者では、寿命が10年短くなり、2人に1人は70歳前に死亡するおそれがあると指摘されました。具体的にはBMIが5%上昇するごとに、心疾患系の死亡リスクが49%、呼吸器疾患の死亡リスクが38%、がんの死亡リスクが19%増加したそうです。全体の死亡リスクはBMI22.5~25の「標準体重」のグループが最も低く、30~46の「肥満1度」で45%、35~40の「肥満2度」で94%、40以上の「肥満3度」では300%近く上昇しています。注目しておきたいのは、BMI25をちょっと超えた段階で、すでに死亡率の上昇が始まることです。この研究では、女性に比べ男性のほうが肥満による寿命への影響を強く受けることもわかっています。
・ではどのように糖質を制限すればいいのでしょうか。まず毎日の食事からごはんやパン、麺類、イモ類を減らしていきます。その分、野菜やお肉、魚、豆腐などをお腹いっぱい食べてください。カロリーは一切、気にしなくて大丈夫です。もちろん、缶コーヒーやジュース、清涼飲料水は厳禁です。喉が渇いたときは、水かお茶を飲むクセをつけましょう。また、ケーキやスナック菓子、せんべいなども糖質の塊と考えて食べないようにします。特に夕食の糖質をできるだけカットしましょう。朝食や昼食ならば、その後の活動によってブドウ糖も消費されやすいですが、夕食後は寝るだけなのでもろに溜め込んでしまいます。夜は糖質含有量の高いものを口にしないこと。これを徹底すれば、あなたは必ず痩せていきます。またどうしても糖質を食べたいときは、食後すぐにウォーキングなどの運動をすれば太りません。確実に体重を落としていくためには、1日の糖質摂取量を60グラム以下に抑えるのが理想です。体重を維持するためには、男性で1日120g、女性で110g以下に抑えるのを基準にしてください。
・一口に糖質といっても、その悪性度は違います。私はなにも、日本人の大好物である白いごはんを「一切食べるな」などと言うつもりはありません。糖質は生命維持のために不可欠な栄養素であって、適切な量を摂取することは必須です。しかし現代人は過剰摂取の傾向にあり、かつ「一切とる必要のない悪い糖質」を好んでいるのが問題なのです。
悪性度ナンバー1 缶コーヒーや清涼飲料水、ジュースなど
悪性度ナンバー2 砂糖の入ったお菓子
悪性度ナンバー3 果物
悪性度ナンバー4 白米、白いパン、うどんなど
悪性度ナンバー5 玄米や全粒粉パン、イモ類
このように同じ糖質であっても悪性度は違い、なかでも液体は最悪。なぜなら人間本来の消化・吸収システムをまったく無視しているからです。糖質を摂るときは、自然の形に近いもの、よく噛む必要があるものを少量食べるに留めましょう。
・糖質制限ダイエットを成功させるために、強い味方になってくれる食材に、海藻やキノコがあります。海藻やキノコは、健康に欠かせないビタミンやミネラルが豊富な一方で、ほとんど糖質が含まれていません。たとえば、メカブ、モズク、マイタケ、マッシュルームは糖質ゼロ。ワカメ、コンブ、シイタケ、ナメコも限りなくゼロに近い数値です。ダイエットを考えるビジネスパーソンが心置きなく食べていい食材と言えるでしょう。昔から「ヒジキを食べると髪の毛が豊かになる」と言われたように、海藻は毛髪や肌にもいい効果があります。またキノコ類は免疫力をアップする効果があるといわれています。免疫力がアップすればあらゆる病気にかかりにくくなります。なにより海藻やキノコ類には食物繊維がたっぷりなのが嬉しいところです。食物繊維は便秘を防ぎ、近年激増している大腸がんの予防にも寄与してくれますし、塩分や食品添加物などを体外に排出する役割を担ってくれます。さらには、腸内細菌のバランスも整えてくれます。また食物繊維が豊富に含まれていることで胃での消化に時間がかかり、その後に摂取した糖質の吸収を遅くしてくれます。ですから、定食のごはんを食べる前に、ワカメの味噌汁を口にしたほうがいいのです。もちろん海藻やキノコを使った小鉢があれば、それをごはんより先に食べてください。
・やせたいのなら、質のいい水をたくさん飲みましょう。1日に2リットルは飲んでいいでしょう。水をたくさん飲むと、それによって単純に血中の糖の濃度が薄まり、それだけで血糖値が下がります。糖尿病の患者さんが「すぐに喉が渇いて水が飲みたくなる」というのは、上がった血糖値を下げようとする体の自然な欲求でもあるのです。血糖値が上がりすぎないようにすることが肥満防止の第一歩であることを考えれば、水はたくさん飲んだほうがいいということがわかるでしょう。なお、コントレックス、ヴィッテルなどの硬水は便秘にも効果を発揮しますので、便秘症の人は硬水を飲むようにするといいでしょう。
・シナモンはスパイスの一種で、クスノキ科の常緑樹の樹皮をはぎ取ったものからつくられています。最近では「シナモンロール」というパンに使われていることが多いですが、京都の「八つ橋」というお菓子に振りかけられている「ニッキ」はシナモンのことです。このシナモンに含まれるプロアントシアニジンという成分に、血糖値降下作用があることがわかっています。血糖値を下げるということは肥満を防ぐということです。なお、シナモンには老化を防ぐ抗酸化作用や、殺菌作用、血行促進作用などがあることもわかっています。
・牛乳みは乳糖という糖質が含まれており、それなりに血糖値を上げます。また、牛乳の過剰摂取が1型糖尿病の原因になっているという報告もあります。本来、乳牛は放牧されて自然の牧草を食べているのが理想ですが、大量生産のために狭い牛舎に閉じ込められ、小麦やトウモロコシなどを中心としたエサを与えられます。そのエサは、遺伝子組み換えされた外国の穀物である可能性もあります。それらの影響が乳に出ないことは考えにくく、牛乳の過剰摂取が、アトピーやぜんそくなど、さまざまな病気の原因になるといわれています。特に大腸がんとの関係が疑われています。これらの説は、まだ確定してはいませんが、はっきりと否定もできません。少なくとも否定できない限りは多飲しないほうがいいでしょう。おそらくみなさんが牛乳に期待するのは「カルシウムをとって骨粗鬆症を予防したい」といったことでしょう。実は、カルシウムの吸収にはマグネシウムも欠かせませんが、牛乳にはマグネシウムがほとんど含まれず、期待しているような効果があるかはかなり怪しいのです。こうした理由から、私は牛乳より豆乳をおすすめしています。
・ヨーグルトの優れた点は、腸内細菌を整えてくれることです。腸内細菌がいい状態であれば快便が保たれ、さまざまな病気にかかりにくくなることがわかっています。こうした「日々の効果」を期待するならば、一度に大量に食べるのではなく「毎日少しずつ」を習慣にしていくほうがいいでしょう。具体的には1日に100g前後でしょうか。
・牛乳と並んで、卵も高コレステロール食品として知られています。これまで、コレステロール値が高い人に卵は禁忌の食べ物とされてきました。特に心筋梗塞の患者が多いアメリカでは、それが盛んに言われてきました。しかし、長年の研究で、コレステロールは9割が肝臓でつくられ、食べ物から摂るのは1割にすぎないことがわかっています。今はアメリカでも卵を控えようとは言われなくなりました。つまり、肝臓でコレステロールをつくりやすい体質があるということです。卵や栄養的に優れた食品ですから、健常者なら1日1個、コレステロール値が高い人でも2日に1個くらいは食べたほうがいいでしょう。
・忙しいビジネスパーソンにとって「早飯」が習い性になっていますが、健康のことを考えたら、せめて30分はかけて食べるようにしましょう。一口につき30回噛むのが理想です。よく噛むことで、食べ物を唾液に含まれる消化酵素と混ざり合います。
・明らかになっているのは、満腹でいるよりも飢餓状態(30%のカロリー制限)に近いほうが長寿遺伝子が活性化されて長生きするということです。特に糖質はエネルギー源として生命維持に欠かせません。そのため「できるだけ節約しよう」とするのが生命体の基本であり、それが少ししか入っていないことで本来持っている生命力が目覚めるのではないかと考えられます。空腹でどか食いするのは最悪ですが、一方で「いつも満腹」ではだめなのです。腹七分目くらいで食事を終え、血糖値が基準値内で安定している状態が、長寿遺伝子の活性化には不可欠でしょう。
・糖尿病の患者さんや、太ることを心配する人たちの間で、人工甘味料が愛用されています。しかし、もしかしたら砂糖以上に危険な物質かもしれません。2015年の「ネイチャー」誌に、ある実験結果が発表されました。「アスパルテーム」「スクラロース」「サッカリン」の3種類の人工甘味料を溶かした水をマウスに与えたところ、普通の砂糖を溶かした水を与えたマウスよりも血糖値が上がったというのです。続いて、人工甘味料を与えたマウスと普通の砂糖を与えたマウスの、それぞれの腸内細菌を取り、腸内を無菌状態にしたマウスに移植すると、人工甘味料を与えられていたマウスから腸内細菌を移植されたほうが、血糖値が高くなりました。さらに、人間でも、人工甘味料を使っていると腸内細菌に変化が生まれることもわかりました。また、健康な人が人工甘味料を摂り続けていると、腸内細菌のバランスが崩れ、「耐糖能」が低下して糖尿病になるという論文も発表されています。「糖尿病になりたくないから」とせっせと人工甘味料を使っていると、かえって糖尿病になってしまうというわkです。人工甘味料が腸内細菌に悪い作用をすることは間違いないようですが、なかでも腸粘膜のひだに小さな穴が空く「リッキーガットシンドローム」は深刻です。私たちが食べたものは、胃で消化され、腸から栄養素が吸収され、老廃物は便となって排出されます。しかし、リッキーガットシンドロームに陥れば、本来取り込むべきではない毒素を取り込んでしまうのです。その結果、クローン病、食物アレルギー、リウマチなどを引き起こすこともわかっています。
・人工甘味料以外にお、「果糖ブドウ糖液糖」「果糖液糖」「異性果糖」などと表記された甘味料にも注意が必要です。市販の清涼飲料水などにも使われています。
・世界の長寿地域では、豆類がよく食べられています。特にイタリアのサルディーニャ島中部バルバギアでは、小さめの空豆が日常的に食べられています。沖縄では昔から、大豆を原料とした「島豆腐」という固めの木綿豆腐が、ゴーヤチャンプルなどの郷土料理に使われています。
・「野菜嫌いは短命」というのは、もはや疑いのない事実です。近藤博士が訪ね歩いたところでも、魚ばかり食べていたり、ごはんを多食して野菜の摂取量が少ない村はおしなべて短命でした。健康長寿のことを考えたら、1日に350gの野菜を食べましょう。
・世界の長寿地域では自然な形で育てられた野菜が食べられています。特にカリフォルニア州ロマリンダは、セブンスデー・アドベンティストというキリスト教の一派の人たちが多く暮らしている地域で、彼らは農薬や添加物などを徹底的に排除しています。またできるだけ種類は多く食べましょう。
・イタリアのサルディーニャ島や沖縄北部に暮らす人など、長寿者の多くは坂の多い地域で生活し、その上り下りを繰り返しています。近藤博士の調査でも、リュックを背負って分け入った山奥などに長寿村がありました。また近年、長寿世界一に躍り出て注目された香港は急な坂道が多い地域です。どうやら坂道の上り下りが長寿に寄与することは間違いないようです。坂道の上り下りは、適度な有酸素運動となり心肺能力が鍛えられます。また平地の生活では使わない筋肉が使われるために足腰が強くなります。
・健康長寿の地域の人々はよく働きますが、あえて激しい運動はしません。激しい運動をすれば、呼吸数も多くなるため活性酸素がたくさん発生し、老化が進みます。そういう不自然なことは、あえてやらないほうがいいのです。「健康のために」と走っている人は多いと思いますが、コンクリートの道に靴底が当たるときに、足裏の毛細血管を循環している血液中の赤血球が潰れてしまうこともわかっています。マラソン選手に貧血が多いのは、そのせいだと思われます。世界的な大会に出場するような有名選手で、専門のトレーナーや栄養士がついていても貧血が起きるのです。一般的なビジネスパーソンが長い距離を走ることが長寿につながるとは、エビデンスの面からも思えません。一方で「坂道を上り下りしている人に長寿者が多い」ということはデータが証明しています。
・元気に100歳を迎えているような人たちは、いくつになっても生きがいを持って前向きに楽しく暮らしています。ただ、その生きがいは大げさなものではありません。たとえば、サルティーニャ島の羊飼いや羊の世話をすることが生きがいであり、日本の農村部で暮らしている長寿者は畑を耕すことが生きがいになっています。要は、いくつになっても「やるべきことがある」というのが大事で、朝から晩まで、ぼんやりとテレビの前に座っているようではいけません。医学的には、身体も脳も酷使した方がいいのです。年をとったからラクをする必要があるという考え方は間違っています。内閣府が高齢者を対象に行っている意識調査いよれば、生きがいを感じられるかどうかは、健康状態や友人の有無などが大きく影響することがわかっています。寝たきりでずっと人の世話になったまま長生きするのではなく、社会や家族、仲間に貢献して「自分は必要とされている」と感じることが大事。そして「自分は必要とされている」状況は、会社を辞めてもいくらでもつくれるのだと理解することが大事です。
良かった本まとめ(2018年上半期)
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