「多動力(堀江貴文)」の購入はコチラ
「多動力」という本は、ホリエモンこと堀江貴文氏の著書で、1つのことに1万時間を取り組めば100人に1人の人材になれるが、それを少なくとも3つ持てば「100人に1人」の3乗のかけ算で100万人に1人の人材になれ、その価値が高まるので、いくつもの異なることを同時にこなす力を持とう!ということについて書かれたものです♪
特に現在はすべての産業が「水平分業型モデル」となっていることから、産業のタテの壁を軽やかに越えていく能力が必要で、そのためには次から次に自分が好きなことをハシゴしまくる「多動力」が必要ということです♪
多動力がたくさんあれば、それぞれの能力がかけ算になって、まったく新しいサービスやプロダクトを次々と生み出すことができるようです♪
本書では、その多動力をつけるためのコツについて書かれていて主な内容は以下となります♪
・長い下積みや修行をやっている人は早く独り立ちすること
・3つ以上の肩書き(1万時間以上費やした能力)をたくさん持つこと
・緩急を使いこなし、仕事はすべて完璧ではなく完了することを目指すべき
・余計なことを考えずに子供には好きなことをとことんやらせるべき
・自分の時間は「ワクワクすること」で埋め尽くすようにし、掃除や洗濯等は代行サービスを使う
・電話は多動力をジャマする最悪のツール
・自分にとって面白い人としか会わない
・時間を有効に使うためにやらないことを明確にし、付き合わない人間を明確にすること
・自分の時間を生きるためには仕事を選ぶ側にならなくてはならない
・時代が変化しても変わらない本質な教養を身につけ、その教養は仕事に具体的に落とし込むこと
・仕事ができる人はメールなどレスが速い
・数時間以内に10軒以上の店の一押しメニューだけを食べ歩くというのもアリ
・超人的スケジュールをこなすためにも毎日十分な睡眠が必要
・人間関係は裏切られて当たり前くらいにドンと構えるほうが良い。人間関係はストレスフリーであるべき
・恥をかく勇気、失敗する勇気をもつこと
・多動力は大量の仕事をこなすための技術ではなく、1秒残らず人生を楽しみきるための生き方である
「多動力」という本は、より良い人生のためのヒントとなり、とてもオススメです!
以下はこの本のポイント等です♪
・自分が手掛けているプロジェクトを紙にすべて書き出してみよう。どこかの誰かがすでに発見した技術やノウハウをわざわざ生み出そうとしていないか?あなたにしかできない革新的な仕事をやれているか?師匠や上司から教えを請うために、下積みや修業をやっている人は、早く独り立ちしよう。とにかく始めてしまえば、必要な知識やノウハウは自ずと身に付く。
・まず、一つのことに1万時間取り組めば誰でも「100人に1人」の人材になれる。1万時間というのは、1日6時間やったと考えて5年。5年間1つの仕事を集中してやれば、その分野に長けた人材になれる。ここで軸足を変えて、別の分野に長けた人材になれる。ここで軸足を変えて、別の分野に1万時間取り組めば何が起きるか。「100人に1人」×「100人に1人」のかけ算により「1万人に1人」の人材になれる。これだけでも貴重な人材だ。さらに飽きたらずまったく別の分野にもう1万時間取り組めば「100人に1人」×「100人に1人」×「100人に1人」=「100万人に1人」の人材が誕生する。ここまですれば、あなたの価値と給料は驚くほど上がる。
・仕事をかけ算するとき、似通ったワラジ同士より遠く離れたワラジを掛け合わせたほうが、その希少性は高まる。僕の活動や肩書きを思いつくままに列挙するだけでも「実業家×コンサルタント×プログラマー×作家×コメンテーター×クイズタレント×エンターテインメント・プロデューサー×ロケット開発者×飲食店プロデューサー×マンガ事業×オンラインサロン主催者×アプリプロデューサー×予防医療普及協会×Jリーヅアドバイザー×大阪万博特別顧問×映画プロデューサー×服役経験者×・・・」など、数え切れないほどある。すべてを1万時間やっているわけではないが、さっきの理論でいえば、数千億分の1の人材になるはずだ。僕の代わりをしてくれる人はどこにもいない。だから面白い仕事があちこちから舞い込む。
・重要なのは、たまに手を抜くことである。常に全力で走っているサッカー選手は二流選手である。試合開始から全力を出し続けていては、肝心のチャンスで100%の力を発揮することはできない。メッシのような超一流選手は90分の試合のうち大半をサボっていて、ここぞというときに一瞬の隙を突いて得点を奪う。緩急を使いこなすことこそ仕事の本質だ。僕は毎週のメルマガを一度も欠かしたことがない。メルマガを書く時間を十分に取れないこともある。しかし、隙間時間に冷蔵庫のありものの食材で料理するかのごとく、過去に書いた自分の記事のエッセンスを抽出し、組み合わせるなどやり方を工夫する。メルマガの中には発行者の都合で遅延をしたり配信がなくなったりするものもある。そのメルマガの発行者はできるだけクオリティが高いものをと思っているのかもしれないが、読者にとっては毎週必ず届くことのほうが大事だ。仕事が遅かったり、仕事に忙殺されてしまっている人は、「仕事はすべて100点を取らなくてはいけない」という自己満足をかなぐり捨ててみよう。「完璧主義者」は、何度もやり直し、一つの仕事にアリ地獄のようにハマってしまう。目指すべきは、完璧ではなく完了だ。目の前の仕事をサクサク終わらせ、次に行く。そして前の仕事には戻らない。「完了主義者」こそ、大量のプロジェクトを動かすことができる。
・僕は「ホリエモンドットコム」という自分のメディアの取材で、ノーベル賞を取るような研究者や医師、大学教授と対談を繰り返してきたが、彼らは総じてバランスを欠いた変人だ。「バランス教」にとらわれていたら、頭一つ抜きん出ることなんてできない。考えてもみてほしい。たとえ徹夜でゲームをやり続けたとしても、翌日も翌々日も延々と徹夜し続けられるわけがない。疲れたら寝るし、飽きたらやめる。余計なことを考えずに、子どもが好きなことをとことんまでやらせておけばいいのだ。僕は「ドラクエ」などのRPGゲームはそんなにやっていないが、日本ファルコムの「イース」や「ソーサリアン」にはとことんハマった経験がある。だからそれ以外のゲームもなぜヒットしているのかがわかるし、僕がスマホゲームを作るときにはいろいろなアイデアも自然と湧いてくる。何もゲームだけではなく、グルメアプリやサロン運営にも応用できたりする。何か一つのことを根っこまで掘り下げれば、そのジャンルの真髄がわk、どんなことにだって応用できるようになるのだ。まずは何だっていい、一つのことにサルのようにハマってみよう。
・僕は今、ホテル暮らしだから掃除や洗濯などの家事は一切していない。僕が夢中になっているプロジェクトが掃除なのであれば喜んで掃除をする。しかし、僕にとって掃除は一切ワクワクすることではない。限りある時間をそんな非生産的なことには使っていられない。だから僕は「人生でやることリスト」の中から「掃除」を完全に捨てたのだ。そんなことはお金持ちだからできるという人は思考停止してしまっている。誰だって家事代行サービスを使えば家事の時間を減らすことはできる。たとえば「COMEHOME」では掃除と洗濯を代行しており、交通費込みで1時間2500円という低価格だ。あなたの1時間が2500円より価値がないのだとしたらこの本に書いてあることを実践して、自らの価値をもう少し上げなくてはいけない。むしろ掃除や洗濯など自分がワクワクしないことに人生の大半を使っているようではいつまでたってもあなたの価値は上がらない。日本には「家庭のことは自分でやるべきだ」という妙な道徳観念があり、家政婦やベビーシッターなどを頼むと眉をひそめる人もいる。やりたくもない家事に消耗し、育児ノイローゼになったり、介護で人生を犠牲にしたりするくらいならば、割り切ってオカネで解決してしまったほうがいい。その分、自分の時間は「ワクワクすること」で埋め尽くすのだ。僕もあなたも1日の持ち時間は同じ24時間。にもかかわらず、なぜ僕は好きなことばかりやっていられるのか。それは、自分がワクワク、ゾクゾクしないことは、すべて他人に任せてしまっているからだ。僕の服装を見て「オシャレしてますね」とほめてくれる人がたまにいるのだが、実は服選びはすでにアウトソーシングが完了している。僕は服を選ぶのが特に好きではないから、服選びが好きな友達にZOZOTOWNにある僕が好みそうな服のURLをLINEで送ってもらい、気に入ったものを買う。
・自分の1日のタイムスケジュールを一度書き出してみるといい。24時間のうち、自分がワクワクしないことにどれほどの時間を費やしているだろう?家事や通勤時間、経費精算など嫌々やっていることは、一つひとつ減らし、1日24時間をワクワクで埋め尽くそう。
・「自分の時間」を奪う最たるもの。それは「電話」だ。僕は「電話に出ないキャラ」を確立している。電話で話す必然性のない用事なのに、やたらと気軽に人の電話を鳴らす者がいるが、僕は絶対に応答しない。相手がどんなに偉い人であろうが、僕は「電話に出ないキャラ」になると決めている。電話は多動力をジャマする最悪のツールであり、百害あって一利ない。仕事をしているときに電話を鳴らされると、そのせいで仕事は強制的に中断され、リズムが崩れてしまう。
・僕は自分にとって面白い人としか会わない。つまらない人、ウザい人、そして電話をかけてくるタイプもそうだが、「自分の時間」を平気で奪うような相手とは意識して距離を取る。もちろん新しいプロジェクトを立ち上げる中で、どうしたって初めての出会いは増える。第一印象で「こいつは面倒くさい」「ややこしいタイプだな」と直感するが、そういった勘はだいたい当たっているものだ。そういう「危険人物」と付き合うと、無駄に時間を奪われた挙げ句、不愉快な思いをすることになる。1日24時間をできるだけ有効に使うために「やらないこと」を明確にしろと、すでに書いた。しかし、それと同じように「付き合わない人間」を明確にすることも大切だ。誰とでも無難に付き合い、心にもないお世辞を言ったり、愛想を振りまいて生きているうちに人生なんて終わってしまう。自分がやりたいことを次から次に実現したいならば「自分の時間」を奪う人間と付き合ってはいけない。
・「自分の時間」を生きるためには、仕事を選ぶ側にならなくてはいけない。食べていくためにやめることができないと追い込まれながらやっている仕事は、いつだってその仕事の発注主の都合に振り回されてしまう。「嫌だと思ったらやめればいい」と割り切ったほうが自分の人生を生きることができる。
・昔は2時間の空き時間をヒマと言ったが、今は2分の空き時間も耐えられない。そんな今の「時間感覚」をもっている者にとって映画を1本観るのは”重たく”感じられるのだ。そんな時代にも関わらず尺が長くて冗長な映画が多い中、映画「君の名は。」は優れた映画だった。今の「時間感覚」をもつ若年層は、スマホで動画やネット放送を観るのが当たり前の世代だ。ユーチューブで3分の動画を次から次にナナメ視聴する。そんな集中力が続かない若年層に、2時間超えのアニメーションを劇場でただ黙って見せるのは不可能だと、新海誠監督ならびに川村元気プロデューサーは考えたのかもしれない。「君の名は。」は1時間47分に収められているし、余分なシーンをカットし、スマホを使ったコミュニケーションのシーンをごく自然に取り入れている。こういう工夫が観る者に妙にしっくりハマり、映画が支持されたのだろう。「君の名は。」は興行収入246億円超えのメガヒットとなった(2017年3月現在)。ちなみに「君の名は。」は中国の映画館でも公開され、約6万8000スクリーンで上映、興行収入は日本円で約95億円を記録した。この映画の世界観は、アジア圏の他の国にもフィットするものだ。今後ハリウッドでの実写化もありうるかもしれない。それくらいインパクトがある作品だった。世界的なSNS時代には、「君の名は。」のように時代の空気感をとらえた作品がメガヒットとなりやすい。「君の名は。」を観ると、特別にアニメーションが好きでない僕のような人間でも引き込まれる。1時間47分飽きることはないし、何よりもサクサクと話が進むのが心地よい。「もうこのシーンの言いたいことはわかったから、早く次に行ってくれよ」と思う映画があまりに多い中、異質の編集がなされていた。今の時代を生きる人は「無駄な時間」を我慢できない。この映画はそのことをよく理解していた。「君の名は。」は「時間感覚」のある新海誠監督が観客を飽きさせない間合いとストーリー構成を考え抜き、無駄なシーンを切りまくっていた。「君の名は。」が示してくれたように、時代をとらえたヒットやサービスを生み出すには、今の速い「時間感覚」を意識することが大切だ。
・いかにしたら原液を作れるようになるか。それは「教養」を身につけることだ。教養とは、表面的な知識やノウハウとは違い、時代が変化しても変わらない本質的なことを言う。僕は疑問に思うことは、とことんまで徹底的に掘り下げる。
・教養は身につけるだけでは意味がない。目の前の仕事に具体的に落とし込む意識をもとう。
・実は忙しい人ほど返信が速い。たとえば幻冬舎の見城徹社長も、サイバーエージェントの藤田晋社長も、レスはメチャクチャ速い。僕のデジタル仕事術も「メールやLINEは即レス」「メッセージを見た瞬間から10秒で返信」「渋滞を作らない」が基本だ。仕事がデキる人には「レスが速い」という共通点があり、忙しい人ほど持ち球を手元に溜めないものだ。
・僕は本当にうまい店だけを探せるグルメサービス「TERIYAKI」(テリヤキ)を立ち上げた。「居酒屋」「和食」「フレンチ」「寿司」「郷土料理」などいくつものカテゴリーを設け「高ウマ」「安ウマ」といったわかりやすい指標もつけている。僕を含め「テリヤキスト」と呼ばれるキュレーターは年間500食以上は外食している。本物の食通が徹底的に食べ歩いた結果、「この店はうまい!」と太鼓判を押した店だけを厳選しているが、掲載店舗数は2千数百店に達する。年間500食も実食すれば、おいしい店、イケてる店を見分ける審美眼はおのずと身につく。
・みなさんは1日1店しか行けないという勝手な思いこみをしていないだろうか?僕は時々「暴食団」という活動を展開している。ある地区をピンポイントでターゲットに定め、ミシュランの星付きレストランから大衆的な店に至るまで、さまざまなバリエーションのお店を一気に食べ歩くのだ。たとえばある日の神戸を例に挙げると、
①定番のおいしい中華「2位」で蟹爪の詰め物
②高級フレンチ「la Maison de GRACIANI」でタコ煮とトマトのコンフィを冷凍させてスライスしたカルパッチョ
③ピザ店「Aaaurri」
④ノリのいい大将が焼く焼き鳥をカウンターでいただく「かさ原」
⑤「Ristorante Due」で熊のパスタ
⑥「紀茂登」でイクラ
⑦「城助」で握り数種とフワトロお好み焼き
⑧「イル・バッカナーレ」で鳥唐揚げとカレー
⑨「金山園」で汁なしそば
⑩「侘」でフルーツカクテル
といった具合だ。数時間以内に10軒以上の店を食べ歩くツアーは、ダラダラ長居しないあので時間効率がよい。その店のイチオシメニューを中心にパッと食べてサッと撤収するので、店にとっても回転率が良くて喜ばれる。食べ歩きコラムを書いているライターにとっても、このような集中的食べ歩きサーキットは一気に取材が進んでいいのではないだろうか。
・多くの人は、自分の枠を勝手に決めてしまっているのだ。会食は1日1組、ライブは1日1回、デートは1日1人・・・などなど。そんな常識は誰かが勝手に決めただけで、何の根拠もない。猛烈に何かを極めたければそんなストッパーなんか外して、極端なまでに詰め込まないといけない。他の人がのんびり平均的な人生を過ごしている間に、次から次へとハシゴして、他の人がたどり着かない高みまで登ってしまおう。
・僕は身体が弱い方ではないが、大学の体育会出身だったわけでもない。いたって普通の人間だ。では、その僕がなぜ周りから見ると超人的スケジュールをこなせるのか。それはシンプル。「十分な睡眠」と「ストレスのない生活だ」。僕は最低でも1日6時間は寝るようにしている。睡眠時間がそれ以下になると日中眠くなって仕事の効率が落ちるため、ベッドで8時間寝るのが望ましい。よく「このところずっと3時間睡眠だよ」とか「昨日も徹夜しちゃったよ」と睡眠不足自慢をしている人がいる。ああいう人は自らを身体を壊すように仕向け、緩やかな自殺行為をしているようなものだ。ショートスリーパーは早死にしても仕方ないし、睡眠不足によって凡ミスを多発し、仕事の効率が悪かったりする。手塚治虫や石ノ森章太郎、赤塚不二夫は多作のマンガ家として知られるが手塚は60歳、石ノ森も60歳、赤塚は72歳と短命に終わった。いずれも大量の締め切りを抱えながら慢性的な睡眠不足状態でメチャクチャな仕事量をこなしており、1日徹夜するどころか、1徹、3徹と殺人的な仕事が常態化していたらしい。こうした長年の無理がたたり、平均寿命より短く人生を終えてしまったのだろう。
・僕は海外にでかけるときには基本的にビジネスクラス以上にしか乗らない。寝る時はシートを180度フルフラットに倒して横になれるから、異常なスケジュールで世界中を飛び回っているように見えても実は十分な睡眠を確保している。とはいえベッドで寝るのに比べると、睡眠の質は良くない。あくまでも、睡眠はベッドの上できちんと取ることが基本だ。その基本をおろそかにしたら、絶対どこかでガタが来て身体を壊す。思い返してみれば、僕は10代の頃から試験直前に徹夜はしなかった。睡眠を削って勉強したところで、勉強した内容は記憶には定着しない。十分な睡眠がなければ、記憶力は比例的に落ちていくのである。一夜漬けはナンセンスだということは、科学的に完全に実証されている。起業したばかりのころは、あまりに忙しく、よく会社に寝泊まりしていた。だからといって1日20時間労働とかムチャなことをやっていたわけではない。8時間睡眠を厳守していた。睡眠を削ってまで働いたところで、パフォーマンスが落ちるだけでロクなことはない。くどいようだが睡眠こそ人生を充実させるための最優先事項である。明け方まで飲むことが多いから基本的には午後から仕事を始める。無理をして早起きしたり、徹夜して何日間かすごい量の仕事をしたところで、長い目で見れば大した差はつけられない。身体を壊してしまってむしろ大きなロスをすることになる。どんなに多くのプロジェクトを抱えていようと、睡眠時間を削るべきではない。改めるべきは仕事のやり方であり生産性だ。当たり前のことだが、人間死んだらおしまいだ。多動力を発揮して莫大な数のプロジェクトをこなすためには、いつまでも飛び回れる健康を維持するべきなのだ。
・過酷な獄中生活中も、僕は極力ストレスフリーであることを心がけた。獄中ストレスの9割は人間関係だ。シャバでは出会うことのないような面倒くさいヤツ、社会性が完全に欠如したヤツ、どうしようもない性犯罪者やチンピラヤクザがいて、わざわざ喧嘩を売ってくるようなこともある。そういう連中と無用なもめ事を起こせば、以後の獄中生活がさらに不愉快になるし、懲罰を食らって類が上がらず、仮釈放も遅れてしまう。最初はそんな環境に戸惑いもしたが、次第に突っかかってくる者がいたとしても、華麗にスルーすればいいのだと悟った。劣悪な人間関係を乗り越えるには「スルー力」が欠かせない。もっとも刑務所の外であれば、言い合いになっても懲罰を食らうことはないから、我慢せず本人の目の前で思ったこと、不満なことをそのままぶつけて、その場で発散してしまう。そして、おいしいお酒を飲んだりカラオケをやってグッスリ寝る。これだけでたいがいのストレスは吹っ飛び、翌日には忘れているものだ。
・僕だって、信頼していた人間から裏切られたことは何度もある。ライブドア騒動のときには、散々な目に遭った。しかし人間関係は「裏切られて当たり前」くらいにドンと構えていたほうがいい。人を信じるのはいいが、過剰に期待しすぎない。カネやモノを貸すときには、返ってこないものとして最初からプレゼントしてしまう。こういう気構えで過ごしていれば、人間関係のもつれによってストレスを抱え込むことはない。
・「酒を飲み過ぎると脳細胞が死ぬ」「肉だけでなく野菜を食べろ」「化学調味料は摂取するな」「水道水よりも水素水のほうが健康にいい」「放射能が心配だ」そんなアホみたいなことばかり心配してストレスを溜めることのほうが、健康にとって害だということも理解したほうがいい。もちろん健康診断や医療行為を無視してやみくもに「ストレスを溜めるな」と言っているわけではない。人間ドックは当然受けた方がいいし、歯医者で歯周病対策や歯石除去をまめにやれば、いつまでも健康な歯でいられる。要は心配しても仕方がないこと、科学的根拠のないことに振り回され、ストレスを抱えるというバカげた状況に陥らないように、最低限の医学のリテラシーはもつべきなのだ。ストレスが万病の元であり、免疫系の働きを妨げる原因となっていることは間違いない。ストレスを無駄に溜める人は、そのストレスが足かせになって仕事のパフォーマンスをグンと下げる。ろくに睡眠を取らず終始イライラしているような人は要注意だ。今すぐ生活を改善する計画を立てよう。
・僕は今まで散々世間を騒がせてきた。しかし、そのたびに思うことがある。「人間の記憶というものはあ都合良く塗り替えられる」もう少ししたら、僕が逮捕されたということすらほとんどの人が忘れてしまっているだろう。人間なんて本当にそんなものだ。だったらくだらない羞恥心んんて捨てて「あいつはバカだな」と後ろ指をさされようが、最初からバカをやってしまったほうがいい。一歩踏み出したせいでみっともない失敗をしたとしても、そんなことは3日もたてば誰も覚えてはいない。恥をかく勇気、失敗する勇気さえもてば、どんどん免疫ができてリスクを取ることを恐れなくなる。この勇気をもつことが何よりも重要なのだ。今、この瞬間から周りの人の目を気にするのをやめよう。君の頭の中が、他人の振る舞いや失敗のことでいっぱいにならないのと同じように、周りの人は君のことなんてまったく気にしていない。外野の雑音なんて気にせず、君は飄々と我が道を進めばいいのだ。「多動力」を身につけるには、どんな知識や仕事術を身につけるより、「感情」のフィルターを外すことが先決だ。
・「○○をしたい→○○が必要」というのが筋であって、「○○をもっている→○○をしないともったいない」というのは大体うまくいかない。1000万円の土地をもっているのならば、それを生かして何かやろうと考えるのではなく、そんな土地はさっさと売ってしまって、1000万円を元手にやりたいことをやればいいのだ。資格も同様だ。ソムリエの資格があるからその資格で何かをるのかを考えるのではなく、あなたがもしワインバーをやるうえでソムリエが必要なのだとしたら、そのときソムリエを雇えばいいのだ。「自分の資格を生かしてビジネスをやろう」なんて悠長なことを考えず、自分に足りない分野は人を雇って補完する。自分がやりたい仕事に、今すぐ手をつけることを最優先するべきだ。手元にあるものをどうにかして生かそうと思うあまり、それに縛られて動けなくなってしまっては本末転倒だ。
・投資家の藤野英人さんと対談した。藤野さんは野村証券、JPモルガン、ゴールドマン・サックス系の資産運用会社を経て、現在は「ひふみ投信」を運用している。藤野さんが「損切り」についてしていた話がおもしろかったから紹介しよう。あなたが1000万円で買った株が200万円になりました。売るべきですか?売らないべきですか?みなさんはどう考えるだろうか。これは東電株の話だったが、ここで重要なのは、800万円の損をしたこおはとりあえず忘れるということだ。そしてフラットな目で、今から東電の株を買うとしたら200万円出すに値するのか、それとも200万円あるならば、ほかの株を買ったほうがいいのかを考えることだ。800万円の損をしたということは、ただ感情の問題であって、株の価値には本来まったく関係のない話だ。だから、売るべきか、売らないべきかの判断にはそれをもちこんではいけないのだ。藤野さんの「ひふみ投信」は、たとえば投信に100銘柄組み込むとしたら、それまでその株をもっていて上がった下がったというのは無視して、現時点でベストの銘柄を組み込むようにしている。今、手元に資格や資産(土地や家やキャリアなど)がある人は、むしろそれを生かそうと思うことで足かせになってしまうことがある。手持ちのカードを生かそうと考えるのではなく、何をやりたいかをフラットに考えて、その際に必要なカードを集めればいいのだ。そうすることで、スピードが加速し、いくつものプロジェクトを手がけることができるようになる。
・まず大切なことは「自分の時間」を取り戻すことだ。「他人の時間」を生かされている限り「多動力」は身につかない。「自分の時間」を取り戻したうえで、仕事を効率よく進める工夫をする。大切なのは、働く時間の長さではなく、「一工夫」をすることでリズム良く仕事を進めることだ。そして「原液」となるものを生み出し、自分が動かなくとも、自分の分身にまで働いてもらう。結果、周りから見ると一人の人間がやっているとは思えない量の仕事を動かすことが可能になるのだ。多動力を身につけると、「仕事」も「遊び」も次第に境目がなくなり、1日24時間がワクワクで埋め尽くされる。目的なんかなくなり、ただ夢中で日々を過ごすことになる。「多動力」は大量の仕事をこなすための技術ではない。命が果てるまで、1秒残らず人生を楽しみきるための生き方である。ただ本書「多動力」を読んだからといって、君自身が変革したわけではない。重要なことは、Just do it.Just do it.ただ実践することだ。失敗しても転んでもまた実践する。膝がすり傷だらけになっても、子供のように毎日を夢中で過ごす。あれこれ考えるヒマがあったら、今すぐやってみよう!
良かった本まとめ(2017年上半期)
<今日の独り言>
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