花の女子高生バンドSCANDALから"魂を操る司祭"灰野敬二のライヴへ。端から見たら破綻しているようなこの行動も私の脳内では整合性がとれているのだ。
横浜トリエンナーレ2008の一環で「灰野敬二~身体を伴うパーカッションダンス」というパフォーマンスが開催された。場所は閉館後の横浜美術館のだだっ広いエントランスホールである。観客は床に座布団を敷いて鑑賞する。パフォーマンススペースには2カ所木の板が敷いてあり、右手に様々なパーカッション群が雑然と置いてある。
まずは写真にある鳥かご状の楽器からスタート。この楽器の名前が偶然判明した。「シデロイホス」という造形作家、原田和男さんの創作楽器である。先週NHKの「N響アワー」の中で演奏され、今読んでいる武満徹の本の中にも出てきたのだ。喉のつかえが取れたようですっきりした。
そこから始まり様々な金属のパーカッションやタンバリンが灰野さんの一見気まぐれな演奏で奏でられて行く。観ているうちに不思議な感覚に捕われた。灰野さんが楽器を演奏しているのではなく、楽器の方が演奏"されたがって"いる。演奏の順番を決めるのは灰野さんではなくて楽器の方だ、という感じ。
楽器によって演奏法が違うので灰野さんの身体の動きも変化があり観ていて全く飽きない。会場の深い残響もいい気持ちだ。
このような演奏をする人は他に知らないが、クラシックの打楽器演奏や舞踏とも違った灰野さんのオリジナルなスタイルだろう。それをたっぷり味わえた75分間だった。
実はこのイベントは当初もっと早い日程で予定されていた。しかし横浜トリエンナーレの上層部から会場の使用許可や演奏の内容について横やりが入り、灰野さんは何度も交渉を繰り返してやっと実現したものだという。80人の動員でとりあえずは成功だったといえよう。
身体が
楽器によって
操られ
灰野さんとコラボレーションした映像作家キャメロン・ジェイミーはトリエンナーレ側の不手際に匙を投げて途中で参加を取り消したほどである。
横浜トリエンナーレ2008の一環で「灰野敬二~身体を伴うパーカッションダンス」というパフォーマンスが開催された。場所は閉館後の横浜美術館のだだっ広いエントランスホールである。観客は床に座布団を敷いて鑑賞する。パフォーマンススペースには2カ所木の板が敷いてあり、右手に様々なパーカッション群が雑然と置いてある。
まずは写真にある鳥かご状の楽器からスタート。この楽器の名前が偶然判明した。「シデロイホス」という造形作家、原田和男さんの創作楽器である。先週NHKの「N響アワー」の中で演奏され、今読んでいる武満徹の本の中にも出てきたのだ。喉のつかえが取れたようですっきりした。
そこから始まり様々な金属のパーカッションやタンバリンが灰野さんの一見気まぐれな演奏で奏でられて行く。観ているうちに不思議な感覚に捕われた。灰野さんが楽器を演奏しているのではなく、楽器の方が演奏"されたがって"いる。演奏の順番を決めるのは灰野さんではなくて楽器の方だ、という感じ。
楽器によって演奏法が違うので灰野さんの身体の動きも変化があり観ていて全く飽きない。会場の深い残響もいい気持ちだ。
このような演奏をする人は他に知らないが、クラシックの打楽器演奏や舞踏とも違った灰野さんのオリジナルなスタイルだろう。それをたっぷり味わえた75分間だった。
実はこのイベントは当初もっと早い日程で予定されていた。しかし横浜トリエンナーレの上層部から会場の使用許可や演奏の内容について横やりが入り、灰野さんは何度も交渉を繰り返してやっと実現したものだという。80人の動員でとりあえずは成功だったといえよう。
身体が
楽器によって
操られ
灰野さんとコラボレーションした映像作家キャメロン・ジェイミーはトリエンナーレ側の不手際に匙を投げて途中で参加を取り消したほどである。