A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

早川義夫×灰野敬二@新宿JAM 2009.4.12 (sun)

2009年04月14日 01時00分19秒 | 灰野敬二さんのこと
60年代末に伝説のアングラ・フォークロック・バンド、ジャックスを率いてカリスマ的人気を誇った早川義夫さんと灰野さんの初共演。

ジャックス解散~音楽プロデューサーとしての活動後20年に亘り古本屋をやってきた早川さんは1994年に音楽の世界に復活。以来継続して活動し、その暖かな歌声が支持されている。
しかしこの日ジャムを埋め尽くした男性が7割を占める100名近い観客の多くは、ジャックス時代の早川さんを期待して集まったに違いない。

まずは灰野さんのソロからスタート。椅子に座っての轟音SGの弾き語りで「暗号」「Break On Through」「ここ」「Born To Be Wild」を歌う。気合いの入った鬼気迫る演奏。そんな灰野さんを観ると「やはり自分は灰野さんから離れられないな」と思う。50分強のステージ。

次に早川さんのソロ。エレピの弾き語りで、最新アルバム「i Love Honzi」収録曲を中心に演奏。柔らかな声を絞り出すような唱法にはジャックス時代の鋭さはないものの、物静かな情念が感じられる。特に「パパ」「世界で一番キレイなもの」「I Love Honzi」が気に入った。30分程の演奏。

最後に二人のセッション。これが観たかったのだ。ただし早川さんは即興プレイヤーではなくシンガーソングライターなので、早川さんの曲に灰野さんが合わせる形になる。曲は灰野さんのリクエストでジャックス時代の「からっぽの世界」と「マリアンヌ」。「マリアンヌ」は巻上公一さんのアルバム「殺しのブルース」で灰野さんも参加して披露されたし、不失者による演奏もある(PSFレコードのオムニバス「Tokyo Flashback」に収録)。灰野さんは立って演奏。早川さんの歌の合間に装飾音的にノイジーなギターを挟み込む。所々で歌をかき消すような激しいプレイも。スタンスとしてはVajraに近いものを感じさせた。早川さんもそんな過激な灰野さんの演奏に臆する事なく見事に歌い切った。

「僕が演る時は3,40人の時が多いから、灰野さんとやるとこんなにお客さんが入るなんて嬉しいなあ」と早川さん。いえいえこのお二人だからこれだけ人が集まったんですよ。

2曲だけで観客が満足する訳はない。10分近いアンコールの拍手の後、灰野さんがひとりで登場。お馴染み「おまえ」の爆音演奏で終わった。ぜひまた共演して欲しい。ジャックスには灰野さんにピッタリの曲がたくさんあるのだから。
早川義夫 HP

燃え上がる
二人の情念
受け止めた

この日はジャムにしては珍しく、早川さんの意向で撮影、録画、録音禁止だったため、共演シーンを観せられなくて残念。





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