A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

黒い安息日は13日の金曜日~ブラック・サバス「13」

2013年06月28日 23時59分34秒 | ロッケンロール万歳!


「黒い安息日」=ブラック・サバスというバンド名は「私の血塗れバレンタイン」=マイ・ブラッディ・ヴァレンタインと双璧を成すオカルト/ホラーなネーミングである。それぞれ『ブラック・サバス/恐怖!三つの顔』(1964年イタリア)、『血のバレンタイン』(1981年カナダ)という映画から命名された。サバスは「人を怖がらせる音楽を作る」というコンセプトで結成され、デビュー作『黒い安息日』以来一貫して悪魔や黒魔術のイメージを追求して43年。マイブラは当初影響されたクランプスやバースデイ・パーティなどガレージ/ゴス系ロックのイメージで名付けられた名前だが、衝撃作『ラヴレス(愛なき世界)』の後22年間沈黙するという神秘のベールに包まれた。どちらも耳障りなファズギターが鳴り響く豪音シャワーにより聴き手を異次元空間に導く。ヴォーカルのインパクトの違いは、70年代と90年代を隔てる価値観の変化によるものであり、同時代に与える酩酊効果は同質であった。



ブラック・サバスがデビューから43年目にして初めて全英アルバムチャート1位とBillboard 200チャート1位を獲得した最新作「13」は、「これは始まりの終わりなのか」という歌い出しの「エンド・オブ・ザ・ビギニング」で幕を開ける。43年前の13日の金曜日に発表されたサバスのデビュー作「黒い安息日」そのままの重く沈み込むギターとヘヴィなビート、オジー・オズボーンの悪魔に魅入られたヴォーカルが流れ出す。極めて70's的であると同時にテン世代の感性を兼ね備えた革命宣言。テン世代ロックが失ったリアルさを体現する。「神は死んだのか?」~「永遠に生きる」~「壊れた精神」。カオス渦巻くテン年代の核心を暴く言葉が並ぶ。飽食の時代の決定打として波紋を呼びそうな暗黒の世界を展開している。



時代を超越した暗黒の帝王オジーの福音は、日本で初めて開催されたメタルの祭典オズフェスに「ももいろクローバーZ」という異物を注入するというテロ行為によって、新世紀へ向けての飽くなき挑戦を声高に宣言すると共に、ももクロの「黒」はブラック・サバスの「BLACK」であるという意図された類似性を提示した。多くのメタラーが信奉する格闘技に於ける異種混合戦が、音楽の進化のためにも最も有用な戦略であることを帝王自ら宣言していることを肝に銘ずるべきであろう。

▼もう少し近づいて2ヶ所を見れば。。。






黒と黒と黒
三つ子の魂
エンドレス

SABBATH BLOODY VALENTINE SABBATH.


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Extreme Music from IDOL. 偶像極瑞音樂~BiS 新生アイドル研究会「DiE(ディー・アイ・イー)」

2013年06月28日 00時14分11秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


2012年初夏「アーバンギャルドの病めるアイドル五番勝負!!」のでんぱ組.incで初めて新世代アイドルの現場を体験し、大きな衝撃を受けたことは何度も書いた。価値観の崩壊をもたらしたそのライヴ・シリーズの第一回に出演したのがBiSだった。でんぱショックでくらくらする頭を抱えてYouTubeで検索したら、出てきたのは全裸&内臓PV。「なんだこれ?」をきゃりーぱみゅぱみゅより約1年早く提示したのがBiSだった。



囚人服に釘バットのアーティスト写真、WIKIには「IDOL騒動」という人騒がせな事件の記載がある。脱いで、襲撃して、暴動を扇動しなければ生き残れないのがアイドル戦国時代なのか?と思い気が遠くなった。直後にカオスイベント「自家発電」で非常階段と合体することを発表。ますます拡大する「なんだこれ?」。アルバム発売日に開催されたインストア・イベントで初めて観たBiSは、PV等から連想する悪魔的な禍々しさとは無縁の普通の美少女だった。



その後何度も現場を体験。でんぱ組との対バンが多かった。でんぱ組の「Sabotage」もBiSの「IDOL」もスクリームで始まるので最初は違いが分からなかったが、次第にアイドル街道の正反対に位置することが分かってきた。「萌え」を体現するでんぱ組はアイドルとして正のベクトルの最右翼。



新生アイドル研究会 Brand-new idol Society=「BiS」はその名の通り「アイドルを研究して、アイドルになろうとする、アイドルになりたい」ユニットだから、永遠に正真のアイドルにはなれない運命である。We Are IDOL.ではなくWe Wanna Be IDOL.。ワナビー精神の象徴が研究員愛用のIDOL Tシャツであり、BiS側からのワナビー宣言がアルバム「IDOL is DEAD(アイドルは死んだ)」であり、なりたくてもなれないアイドルへのアンビバレントな気持ちの発露が「IDOL騒動」であり「BiSメンバー内抗争」であった。すなわちでんぱ組と対極の負のベクトルの端に屹立するのがBiSなのである。



幾多の苦難を超えて赤坂ブリッツから両国国技館まで辿り着いたBiSのイバラの道は相次ぐメンバーの脱退という形で続く。全員面接オーディションを経て新メンバーを補充、出来上がったのは半数が新加入の6人体制。ライバルのモノノフ(ももクロヲタ)や秋葉原ディアステージ在籍者も含む、カオス度数の高い組織変更だった。奇しくもでんぱ組の後にトリを取ったYATSUI FESTIVAL! 2013で初体験した新編成BiSのステージで、新規メンバーが全く違和感なくリードを取るのに感心した。



新たなる出発を告げる新作「DiE」のPVはメンバー自ら「ハメ撮りPV」と呼ぶ隠微な映像。カップリングの「MURA MURA」PVでは、あまコンピのジャケットにピッタリなカワイイ小坊主頭で放尿しながら男を折檻し射精させる。相変わらずのお騒がせビデオ連発に加え、KISS会と称するリリース・イベントではKISS(+Misfits+デーモン閣下)に扮し面妖なダンスを披露、へたくそにメイクを真似た白塗り研究員の黒魔術降臨ヲタ芸カオスを誘発した。握手会での謎のKISS(+Misfits+デーモン閣下)メイクのアイドル姿には少女特有の虚言趣味が漲っていた。



多くの地下音楽/変態音楽愛好家がアイドルにハマりつつあることは確か。不思議なのは、AKB48やももクロやモー娘。よりも、でんぱ組とBiSに惹かれる者が多いことだ。アイドル界の両極に位置するこの2者に心奪われるのは、生まれついての極端音樂(Extreme Music)マニアにとっては必然なのかもしれない。







●ブログ
BiS サキの目指せ!男前?

●インタビューLINK
Billbord Japan
メンズサイゾー
ototoy

アイドルの
向かう果てには
武道館

BiSは当初の予定通り、来年春の武道館公演で解散するのだろうか?



<BiS スケジュール>詳細はHP参照のこと
6/28 18:00~「DiE リリースイベント」@タワーレコード秋葉原店
6/29 15:00~/18:00~「DiE リリースイベント」@タワーレコード新宿店
6/30 12:00~「DiE リリースイベント」@下北沢THREE
6/30 15:30~「DiE リリースイベント」@下北沢スタジオベイド

★★7/6 18:00~★★「OMOIDE in MY BiS」 @梅田AKASO
7/14 13:00~ 「SUMMER CAMP 2013」 @川崎 CLUB CITTA'
7/20 10:00~ 「FREEDOM NAGOYA2013」@名古屋・大高緑地公園特設ステージ
7/27、28 「TOKYO IDOL FESTIVAL2013」@お台場
8/16~22 7days@下北沢シェルター
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