A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

アーバンギャルド/でんぱ組.inc/BiS/PERSONZ/荻野目洋子他@YATUSI FESTIVAL! 2013.6.22(sat)

2013年06月24日 01時53分35秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


「エレキコミック」のやついいちろうによる、音楽とお笑いのエンターテインメントフェス、6/22(土)渋谷で開催!!!

渋谷のライブハウスをめぐるサーキット型フェスティバルです。

会場:Shibuya O-EAST/Shibuya O-WEST/Shibuya O-nest/Shibuya O-Crest/duo MUSIC EXCHANGE/7th floor/clubasia/VUENOS/Glad



お笑い芸人やついいちろうは邦楽ロックDJとしても知られ、ロック・フェスに出演したり、お笑い界や音楽界の知人をゲストにDJイベントを開催したりしてきた。昨年2月に渋谷で自分の名を冠したエンターテイメントフェスティバル「YATSUI-FESTIVAL2012」を小室哲哉、曽我部恵一BAND、きゃりーぱみゅぱみゅ他150組のアーティストと芸人の参加を得て開催。成功させた。2回目の「YATSUI FESTIVAL! 2013」は発表されるや否や大きな話題になり、チケットは早々にソールドアウト。

5月の下北沢サウンドクルージングに続くサーキット型フェス参戦。ライヴハスが街のあちこちに散らばっていた下北沢に比べ、会場が固まっているので歩く必要がなく誠に楽チン。メイン会場のO-EASTは開場と同時に入場規制になっていた。各アーティストの登場SEでやつい自身の声でバンド名が紹介される。

●画家


最初に向かったのはclub asia。画家という名前からはどんなバンドか予想も付かなかったが、10数人編成の大所帯バンドだった。ホーンを中心にしたファンキーなサウンドは祭りの幕開けにピッタリ。多種多様なメンバーが好き勝手に絵の具で絵を描く演奏は、ファンク版渋さ知らズといった趣。




●bump.y


今回のYATSUI FESの特徴はアイドル枠の拡大である。近年アイドルのロック・イベントへの参加が顕著だが、ももクロのオズフェス出演やサマソニや夏の魔物のラインナップを見れば明らかなように、今やロック・フェスにアイドルは欠かせない存在と言える。フェス・ファンとアイドル・ファンは祭り好きという点で共通する。

bump.yは真冬に屋外イベントで遭遇したことがある。コートを着ても寒い冷風の中、肌も露な薄着の衣装を着ての笑顔のパフォーマンスに感心した。アイドル稼業が過酷な世界なのは前夜NHK「ドキュメント72時間"地下アイドルの青春"」で観たばかりなので、胸に迫るものがある。bump.yはそれぞれソロでCMやドラマで活躍する女優によるアイドル・グループ。背丈が凸凹なのが特徴か。王道アイドル・ポップス。




●バニラビーンズ


個人的なハイライトのひとつバニラビーンズ。いつもは後列だが、今回初めて最前列で観戦。ふたりの長いおみ足をじっくり拝めて悦に入っていたら、途中から目の前のお立ち台に上がって、眼前1メートルの大接近に心拍数が上がる。目が合うと緊張感が高まりドギマギしてしまう。握手会とはまったく違う興奮を味わった。




●THEポッシボー


O-EASTの曽我部恵一を観るつもりだったが、入場規制のため諦める。1Fのduo MUSIC EXCHANGEはさながらアイドル祭り。THEポッシボーはハロプロ出身でTOP10ヒットを連発する上昇株。お祭り歌謡ポップはモー娘。以来のつんく節。




●Negicco


バニビと並ぶ渋谷系アイドルNegiccoは結成10年目にして注目度急上昇。7/17初のオリジナルアルバム「Melody Palette」をリリース、初のホール公演も決定した。小西康陽プロデュースの「アイドルばかり聴かないで」をはじめオサレなサウンドを元気に歌い踊る3人に会場一体になって盛り上がる。




●アーバンギャルド


ハイライトの二つ目アーバンギャルド。ベスト盤「恋と革命とアーバンギャルド」リリース後初の公開ライヴである。私のアーバン初体験の地clab asiaで観るのが感慨深い。クラブ仕様PAから流れるピコピコ電子音がリアルに響く。いつも通りの天馬の変態パフォーマンスとよこたんのコケティッシュな歌は勿論、バンドらしさを増した演奏が素晴らしい。10月に筋肉少女帯との対バンが決定した。




●SAKANAMON


アイドル&女性アーティストばかりになりそうなのでO-WESTのSAKANAMONへ。さかな繋がりで人気オルタナバンドのサカナクションと紛らわしいが、SAKANAMONはひと世代若い3ピース・ギターバンドである。ジェネレーション・ソングといえる捻くれた歌をパワーポップで聴かせる。まだまだロックは大丈夫だとわかりひと安心。




●荻野目洋子


アイドルと並ぶ今回のフェスの特徴にベテラン・アーティストの出演がある。その中でも意外性の高い荻野目洋子のステージ。duo MUSIC EXCHANGEに集まったアイドル・ファンがどう反応するのか。冒頭ダンサーを引き連れ倖田來未のような踊りで登場したので驚いたが、2曲目から往年のヒット曲に突入。最近楽器演奏にハマってて、と語りエレキウクレレの弾き語りも披露。80'sアイドル・ソングのキャッチーさを改めて実感する。祭り好きな観客の予想以上の盛り上がりに荻野目ちゃんも満足だったに違いない。




●PARSONZ


もうひとつのベテランPERSONZ。「あたしたちが間違いなく最年長」と語るJILLをはじめオリジナル・メンバーで来年結成30周年を迎える。その記念に武道館が目標という彼らの演奏はベテランならではの貫禄溢れる堂々としたもの。覚えやすいメロディーとキメ満載の名曲の数々はアイドル・ソングに通じるポップさがある。観客のノリも素晴らしかった。




●マキタ学級


ピン芸人マキタスポーツの音楽プロジェクトがマキタ学級。歌と演奏の上手さとお笑いたっぷりのパフォーマンスが楽しい。YATSUIフェスならではのラインナップ。こんな機会じゃなければ観ることがないので新鮮だった。




●ホフディラン


これまた懐かしのホフディラン。90年代スピッツ、サニーデイ・サービス、ゆらゆら帝国と並んで愛聴し愛唱していた彼らとの再会が嬉しい。観客の多くはホフのライヴは初体験だと思われるが、ワタナベイビーの無茶ぶりにちゃんと応えていたのが素晴らしい。同じ時間帯に上階のバーでDJをしていたサニーデイ・サービスの田中貴がベースで飛入り出演。思わぬサプライズに感激。




●東京女子流


duoの進行が押していたのでホフと被っていた東京女子流を観ることが出来た。SPEEDやMAXに通じるエイベックス系ダンス&ボーカル・グループ。荻野目の「ダンシング・ヒーロー」をカバーしていて驚く。アキバ系とは違いオタ芸が打ちにくいにも拘らず、アイドルとして人気を博していることにアイドル・シーンの奥の深さが伺える。




●お笑いライヴ(キック/ラブレターズ/ホシカワ/流れ星/江戸むらさき)


YATSUIフェスの特色の芸人ライヴ。大混雑のステージ前方を避け、上手後方にいたので、ステージを真後ろか観る形になった。楽屋口が見えるので、芸人がステージに向かう途中で、キリッと笑顔に変身する様子がよく判った。たぶんアイドルも同じようにステージに出る時に気持ちを入れ替えるのだろう。テレビで活躍する売れっ子芸人のネタに大笑いした。




●でんぱ組.inc


最大のハイライト、でんぱ組.inc。スタンプラリー以来3週間ぶりのライヴ。duoはこの日最大動員で入場規制になった。前列はスシ詰め状態。メンバーにとっても久々のステージでテンションマキシマムの弾けっぷり。観客の半分以上が初でんぱの様だが、凄まじい盛り上がりは間違いなく大ブレイク前夜。




●BiS


アイドル祭りのトリはBiS。下北沢サウンドクルージングでは会場に入れず悔しい思いをしたので、今回満を持して観戦。絶好調のでんぱ組のあとでも観客の数が殆ど減らないことに人気のほどが伺える。新メンバーが加わり6人組になった新生BiS初体験。3人の新メンバーが完全にBiSの一員として馴染んでいるのに感心する。ビートが潰れるほどのラリーズ並みの爆音と激しいパフォーマンスは、でんぱ組と方向性は異なり、アイドル界の極北を提示していることは間違いない。間もなくリリースされるニュー・シングル「DiE」の反響が楽しみ。




結果的にアイドルと懐かしアーティストばかりになってしまったが、20代の若者中心の音楽フェスに旬のロックだけではなく、異ジャンルの要素が不可欠になっていることに、音楽カルチャーの広がりと多様化が明らかにされていた。



ヤツイフェス
おっさん世代も
楽しめます

カオスと秩序の境界線は霧散してしまった模様。
コメント
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