A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

山崎怠雅/てあしくちびる/川上龍一@渋谷Last Waltz 2013.8.3(sat)

2013年08月05日 00時06分15秒 | こんな音楽も聴くんです


TRAVEL MAP vol.11
~旅へ旅へ、ガタゴト旅へ。リズム、グルーヴ、スウィング。トラベルマップ!~


出演:山崎怠雅、てあしくちびる、川上龍一、赤い夕陽

最近渋谷Last Waltzの名前をよく聞く。別のイベントを調べるためにLast Waltzのサイトを見ていたら山崎怠雅の名前を発見。荻窪のSMイベント?でギタリストTAIGAの演奏は観たが、今回は弾き語りソロ。前日の高円寺の勅使河原×灰野ライヴでTAIGAに会ったことだし、ひとつ観てやろうと出掛けた。地図を見てもしやと思ったら、やはり元青い部屋のあった場所だった。シャンソン歌手戸川昌子がオーナーだったライヴハウス青い部屋は2010年秋、不慮の事件で閉店を余儀なくされた。鳥井駕句が中心になって救済イベントを行ない、戸川は別の場所で継続してライヴを開催しているようだが、六本木通り沿いの店は閉店。そのあと2011年春に開店したのがLast Waltz。オーナーは元々シンガーソングライターで、この日出演のTAIGAや川上と共演経験もあるとのこと。改装して間もないスッキリしたライヴホールである。この日のイベントTRAVEL MAPはオーナーがアーティストを厳選したLast Waltz独自企画。

てあしくちびる


最初の赤い夕陽には間に合わず、2番目のてあしくちびるの後半から参戦。TAIGAがおススメです、と言っていた栃木出身の河内伴理(vo.ag)とくちびるつっちー(vo.vln)の男女デュオ。チェロやヴァイオリンの時に優雅で時に乱暴なプレイとふたりの掛け合いコーラスが特徴。最初はアイリッシュトラッドやブリティッシュフォークに近いと思ったが、ラストナンバーで暴走ラップパフォーマンス。ユニークな歌詞を見事にハモッてラップするのが衝撃的。ただのフォーキーじゃないごった煮性が個性的でいい。頻繁に東京でライヴしているので要チェック。




山崎怠雅


ヴォーカリストTAIGA初体験。フレアパンツにソフト帽というサイケ・ファッションでどんな歌を唄うのか?鳥井駕句推薦なのでアシッドフォークっぽい儚いドリームフォークを想像していたら、予想外にしっかりしたメロディーとハイトーンの甘い歌声に驚く。フォークについてはほぼNO知識なので恥をさらす覚悟で喩えれば、さだまさしや長谷川きよしか?一曲毎にチューニングを変えるスタイルはヨーマ・コウコネンを思わせる。サイケ度満点のエレキギター・プレイに比べたらずいぶん正統派に思えるが卓越した歌とギターはとてもいい。90年代半ばから活動し、友川カズキが根城にしており、灰野敬二も出ていた渋谷APIAにも出演していたとのこと。好きなシンガーソングライターはドノヴァンとニック・ドレイクとバート・ヤンシュ、日本ではジャックス(早川義夫)と森田童子。さだまさしは好きじゃないけど物真似は上手いとのこと。




●川上龍一


陰陽蝕というバンドのリーダー、川上のソロセット。スタンディングで髪振り乱してのパンクフォーク。「兵隊さんがやってきた」「FREE」といったメッセージソングを激しく唄うので、社会派プロテストシンガーなのかと思ったら、普段は政治っぽい歌はやらないが、昨今の政治家を中心とする暴言や失策に抑えようのない憤りを覚えてやったとのこと。こんな歌を唄うのがシャレにならない世の中はおかしい!という語り。歌で世の中を変えられるわけはないが、歌だけがシンガーソングライターの武器であることは確か。その基本姿勢にブレがないから、川上の歌には真実味がある。




負けず嫌い
意地の張り合い
辞めなさい

大森靖子やマヒトゥ・ザ・ピーポーなど若手フォーキーの台頭著しいシーンに於いて、この日出演の実力派たちも正統に評価されることを望みたい。

コメント (2)
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