相対性理論 presents「回折III」
出演:
・相対性理論
・Jeff Mills
ジェフの作品を愛聴するやくしまるえつこと、相対性理論のアルバム「TOWN AGE」とそのライブである「幾何」シリーズや、やくしまるの様々な楽曲や活動を見聞きし興味を持ったジェフ、両者が直接会ってミーティングを行うなどの交流を重ね、お互いの表現の繋がりを感じ、この度の共演が実現に至りました。
当日は相対性理論とJeff Millsそれぞれのセットに加え、スペシャルなプログラムも予定されています。
バーチャルリアリティ・ヘッドセット「オキュラス」を使った独自のシステム「YKSMR Oculus」(ヤクシマルオキュラス)をやくしまるえつこ用に開発、オキュラスを装着したやくしまるによるステージコントロールも大好評を博した「回折」公演のファイナルとなる第三弾、お見逃し無く。
昨年9月に「回折I」を観て以来暫く相対性理論(以下理論)のことを忘れていたが、年末に「回折III」@TOKYO DOME CITY HALL(以下TDCH)の告知を見つけて即座にスマホのカレンダーにスケジュールを記入。HP先行予約でポスターサイズのチケットを手に入れようと思っていた。ところが日々の慌ただしさの中ですっかり失念し、2週間前になってチケットを予約していないことに気づいた。こりゃダメだ、と諦めていたところ、Disk Union新宿店6Fオルタナティヴフロアのアヴァンギャルドコーナーで偶然に理論好きの知人に遭遇し、Eプラス等で未だチケットが買えることを聞いて、5日前に購入した次第。ポスターチケットは惜しかったが、どうせ名古屋の「回折II」のポスターが入手できなかったことを思うとコンプリートは無理。コレクターの血はすっかり鳴りを潜めた。
⇒相対性理論「回折I」@東京ドームシティ 2014.9.5(fri)
昼間は温かかったのに夕方は風が冷たい。整理番号が最後なので30分以上寒い戸外に待たされてすっかり凍えてしまった。昨年は25歳平均の客層だったが、今回意外に年配の客が多いのはジェフ・ミルズのファンアのだろうか。立見アリーナは適度な隙間があり、ステージが高いので後方からでも観易い。
●ジェフ・ミルズ
90年代のデトロイトテクノを象徴するDJがジェフ・ミルズ。程度のことは知っているが、当時テクノやハウスには殆ど興味が無かったので彼の音楽については何も知らない。しかしトレンドの移り変わりが激しいクラブシーンで全盛期から20年経っても現役有力DJとして活躍するカリスマ性は認めたい。当時唯一ハマりかけたサイケデリックテクノのイベントでリチャード・D・ ジェームス(エイフェックス・ツイン)のDJでレジデンツやキャバレーヴォルテールが流れ感動したことがある。ジェフ・ミルズのプレイはレコード/CD音源を使うのでは啼く、自分でプログラミングした電子音源をライヴでミックスする手法。大音量の四つ打ちビートが延々と続き頭が朦朧としてくる。自宅で聴く気はしないが、ライヴ演奏ならばトリップできて悪くない。
●相対性理論
やくしまるえつこさんは白いウェディングドレス風衣装。巫女の様にも見える。バンドはギターを除き全員白。儀式感のあるステージ。一曲目最近MVが公開された「たまたまニュータウン」の中間部で激しいインプロが繰り広げられ、理論にしてはロック的狂騒でスタート。その流れでライヴ全体が今までになくアグレッシヴな躍動感に溢れていた。例の「オキュラス」パフォーマンスも前回分からなかった効果を実感でき、やくしまるの頭の中の理解が進んだ気がする。最後のパートでレーザー照射のプレネタリウムの流れ星が圧倒的なスケールで地下のホールを宇宙へ拡大させた。アンコールでジェフ・ミルズと合体して展開した非ロック・非クラブ的コラボ演奏が理論の次なる展開を示唆していたように思われた。
2015.3.22 Sun.
相対性理論 presents 「回折」@TOKYO DOME CITY HALL
セットリスト
1.たまたまニュータウン
2.ミス・パラレルワールド
3.ウルトラソーダ
MC「何だかんだと聞かれたら、答えてあげるが世の情け。あなたの未来を守るため。相対性理論プレゼンツ、回折」
4.ジョンQ
5.LOVEずっきゅん
6.未音源曲(おとぎ話)
MC「これっくら~いの、酸素くーださい」
7.元素紀行
8.さわやか会社員
9.こきゅうとす
MC「あ、UFOだ…」(エコー強め)
10.救心
11.上海an
MC「少年少女よ、卒業おめでとう」
12.少年よ我に帰れ
13.キッズ・ノーリターン
14.ロンリープラネット
MC「またね」
アンコール
15.Say Tomorrow Mix
MC「ばいばい」
⇒相対性理論公式サイト
理論から
ヘヴィメタルの
スペクトル
相対性理論の最新自主企画シリーズ『回折』の完結編となるこのライブにて、相対性理論とJeff Mills両者の新曲を収録したCDを金属製オブジェに組み込んだ限定作品「スペクトル」が発売されます。(CDは着脱可能です)
「スペクトル」は、やくしまるえつこによる『回折』のコンセプトを基に制作され、世界最高峰の金属加工技術を誇る新潟県燕三条で作られた金属無垢切り出しによる総金属製のオブジェに、両者の新曲が収録されたCDを工業用ボルトで固定するという前代未聞の仕様。 金属製オブジェの裏面にはやくしまるによる算額ドローイングがレーザー刻印されており、 やくしまるとジェフとのミーティングで話された「宇宙へ奉納する算額音楽」がイメージとなっています。タイトルの「スペクトル」は光の回折と干渉によって、複雑な信号を分解し配列したものを指しています。
CDに収録される楽曲は『回折』シリーズから演奏されている相対性理論の新曲「ウルトラソーダ」と、やくしまるから伝えられたコンセプトを基に「ウルトラソーダ」の音素材等を用いてJeff Mills が制作した「Say Tomorrow Mix」の計2曲。
この作品は一般小売店等での販売は予定されておらず、 ライブ当日の3月22日正午より『回折III』来場者(チケットをお持ちの方)を対象に、会場の東京ドームシティーホールにて販売されます。(売り切れ次第販売終了となります。)