へぇ~、へぇ~の連続であった。
ついでに肛門括約筋まで緩んじゃって、「へー」まで出てもうた。
実は出なかったけど………
この本書いたのは、保阪正康さん。
ほさかさんと読む。
「やすさかさん」と読むんでないかと思ったほど無知なおぢであった。
スマンね、保坂さん。
このおっちゃん(失礼!!)、昭和14年生まれで札幌出身。
札幌の東高から同志社大学を経てノンフィクション作家で評論家だそうだ。
いきなり親近感が湧くではないの。
おぢは戦争を知らない世代。
学校でも明治以降の歴史など、とんと教わった記憶がない。
で、いま世間では「靖国」がどうのと喧しい。
そこで、読んでみっかというわけ。
副題に「大人のための歴史教科書」とあった。
「教科書」というだけで、ひいちゃったけど、720円の元とらなあかん。
で、しっかり読んだ。
これ、凄い、面白い、っていうか「100へぇ」なのだ。
どう凄いかってえと、当時の軍部と称する人たちがどんだけ「アホたれ」だったが、よお~く判るのじゃ。
たとえば「当時の日米の戦力比は1対10」だったと陸軍省がちゃんと試算しておる。
初めっから勝てないのじゃ。
でも知っててだれも止めなかったね。
とめられなかった理由もしっかり書いておる。
「石油がなくて、日本が追い詰められて戦争に突入した」とか言われておるが、これもどうも違う。
「石油がない」という舞台設定をしないと、戦争開始の正当化は出来ないと、海軍が考えたようだ。
もっとも極東軍事裁判で絞首刑になったのはほとんど陸軍軍人で、海軍はわずか3人だったとか。
このあたりも興味深いね。
それよりなにより、明治以降、ずーっと戦争で勝ち続けていた日本だったけど、この戦争の終わり方、どう終わるかは、何一つ考えていなかったんだって。
始めたら、終わり方考えんとねぇ、どもこもならん。
いまも昔もニッポン国のエリート官僚には、呆れるね。
結果、何百万人も殺しちゃってさ。
当時、終戦後をしっかり見据えていたアメリカとはあまりにも対照的。
そのアメリカも、ベトナム、イラクと、終わりの見えないことになっちゃって…
とにかく、歴史はきちんと知っとかなあきません。
アホタレブログの数少ない読者の皆さんよ、この本はお勧めじゃ。
720円は高くない!!ご一読を。