更新が遅れました。
ごめんなさい。。
昨夜から今朝にかけて15センチほどの積雪でござる。
応援しておるオチガビワイナリーの落夫妻についてきのう当ブログで書きましたら、1日のPV(ページビュー)がなんと3700を超えておりました。
ビックリ仰天、当ブログ始まって以来の閲覧数ですわ。
全国ネットの長寿番組「新婚さんいらっしゃい」、恐るべしと申しておきましょう。
ところで、
ワインの産地表示が厳格化されるのをご存知でしょうか。
一昨年10月国税庁は「果実酒等の製法品質表示基準」を制定しております。
これは「日本ワインについて、産地や品種、年号などを表示できるようにする」もの。
輸入ワインと日本ワインを明確に区別して、原料ブドウの産地表示も厳格化されます。
日本ワインは、例えば「札幌ワイン」と名乗ることができます。
ただし、この場合、札幌で獲れたブドウ85%を使わないといけません。
どこか別の地域のブドウを使って「札幌ワイン」とは名乗れません。
これは世界の常識らしく、フランス・ボルドー地方のブドウを使って醸造されたワインが「ボルドー」で、ブルゴーニュ地方のワインを「ブルゴーニュ」というのと同じこと。
ところがこれまでニッポンでは、外国産輸入ワインを別のボトルに詰め替えたり、海外のバルクワイン(原料ワイン)を使って国内で醸造し、なのに、あたかも国内産ワインような偽装表示がまかり通っておったです。
これに関してもっとも有名なのは、北海道十勝ワインの「トカップワイン」。
全量輸入原料なのに国産ワインを名乗っておりました。
この輸入原料を用いたワイン、実はたいした美味しいのです。
実際、ニッポンで造られたワインは、その78%が輸入原料を使っておるという。
国産ブドウを100%使ったワインはわずか11%程度に過ぎません。
札幌以外のところで生産されたブドウを使ってワインをつくっても、不思議なことに「札幌ワイン」を名乗ることができました。
これも、来年10月30日から法律が適用されるとできなくなります。
こうなると、余市産ブドウ100%で醸造されるオチガビワイナリーのワインは、まさに「正しい日本ワイン」。
「正しいワインにいよいよ追い風が吹いてきたぞ!!」とおぢは思っておりました。
ところが、
ここへきて、この法律を骨抜きにする動きが出ておるというのです。
これは、既存のワインメーカーなどを中心にした「既得権益」を守ろうとする動きです。
なにせ、輸入ワインや輸入原料を使用して「国産ワインと」して売ってきたのですから、産地表示の厳格化は大事件なのだ。
輸入原料については、この先ちゃんと輸入原料使用とボトルに表記しなけりゃなりません。
また、既存メーカーにとっては、国内の産地表示の厳格化も「大逆風」だ。
そこで彼らがいま目論んでいるのは、「余市産」「仁木産」とする表示ではなく、「道産」というあいまいな括りにすること。
そうすれば、余市や仁木の優れたブドウを購入し、これでワインを醸造しても「道産ブドウ使用」とすれば、産地はあいまいにできるので、好都合なのです。
優れた余市・仁木のブドウを使っても、これを表示しなくていいのなら、道内のどこでワインをつくっても道産ワインで逃げられる。
もしこうなると、余市・仁木にとっては、優れたワイン用ブドウの生産地であるということをアピールできなくなるし、産地表示の厳格化は事実上、空洞化する。
きのうも書きましたけど、オチガビワイナリーは自前の畑で原料ブドウを育て、これを畑の中心部にある醸造所でワインにして、自前のレストランで呑んでいただいたり、そこで販売したりする「正統派のブティック・ワイナリー」なのです。
産地表示の厳格化は、ニッポンにも正しいワインが育つ好機ともいえます。
ですから、「産地表示の厳格化」を骨抜きにしようと企む、既得権益を持つ大手メーカーとそれに追随する動きを注視しないとヤバイ。
今後のワインの産地表示を巡る今後の動き、成り行きが大注目なのじゃ!!