グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

楽しみにしている風景

2011年05月17日 | 植物
最近、楽しみにしているものがあります。
それは、黒い溶岩流の上に広がる一面の白いお花畑の風景。

もうすぐ、見られるはずなのです。

お花畑の予定地(?)は1986年、山腹の火口から沢を流れくだり、元町に迫った溶岩流の上です。


2週間前にこの場所を訪ねた時、既にこの状態でした。

あちらこちらからニョキニョキ立ち上がるテイカカズラの花の茎。
ここに風車みたいな白い花が一斉に咲いたら、どんなに見事なことでしょう!

ちょっと期待しながら今日訪ねたら、残念なことに花はまだでした。
でも、蕾をつけた枝が、こんなふうに整然と並んでいました。

役目を終えて散ろうとしている赤い葉と、光合成をして栄養を作り出す元気な緑の葉と
出てきたばかりの若い小さな葉と、花のつぼみが全て混ざって、
黒い溶岩の上に立ちあがっています。

この光景、なかなか見事だと思うのですがいかがでしょう~?

夢中になって写真を撮っていたら「ん?」
2週間前は気づかなかった葉と白い蕾…。

何でしょう、これ?

テイカカズラの絨毯を乗り越え、対岸(?)からすごい勢いで、這い出して来ています!

何だかこの葉っぱ、目線より高い位置で毎年見ているような…?

「もしかしたら、普通の木だったものが、溶岩流という広い空間を見つけて、
蔓になって地を這い始めたのでは??」

目の前を這う植物の姿に、しばらく頭が「???」となって、
あれこれ想像を膨らませて、ちょっとワクワクする時間を過ごしました。

しかし落ち着いてゆっくり観察したら、これってもしや…

“サルナシ”ではないですか~!

サルナシは「キウィフルーツの原種」と言われている木で、よく森や林の縁で
木によじ登っているのを見かけますが、こんな状態で見たのは初めてです。
植物の陣取り合戦って、本当にすごいですね。

蕾がいっぱいついているのはオスらしいのですが、花が咲いたらメスを探して
いつか黒い溶岩の上で熟したキウィフルーツの味を、試してみたいなぁ~なんて思ってます(^^)v

(カナ)
コメント
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