先日、天草に出張中の西谷に代わり、港区芝消防団第八分団の皆様をご案内してきました。
防災に携わる方々との事で、西谷は前日特別なプログラムを企画。
火山防災のお話しを、元気象庁火山防災連絡事務所の加治屋氏に依頼していたのです。
夕食前に40分程時間を頂いて
様々な噴火の形や三原山の火山活動についての説明
そして火山災害からの身の守り方等、とても中身の濃いお話をして頂きました。
普通ならば、ひと風呂浴びて「さぁ宴会だ~」そんな時間帯だったのですが・・・
加治屋さんの絶妙な語り口に、皆さんとても真剣に聞き入っていました。
最後は“御嶽山のガイド”小川さんの手記を抜粋して朗読。
手記は何度か私も目にしていましたが
“自分の命は自分で守る”この大切さを改めて実感しました。
※ 終わってから気付いたのですが、講話に夢中になり
ブログ用プレゼンの場面を撮っていませんでした。(失敗)
さて、翌日のツアーです。総勢23名を嶋田と二人で担当しました。
予定では、ホテル出発➡樹海➡一本道➡溶岩台地➡裏砂漠➡一本道➡ホテル着
を4時間で歩くコースです。
朝起きて、空港から山の方を見上げるとこんな感じ、しっかり全体が見えています。
しかし温泉ホテルの駐車場に到着しカルデラを見ると、南側から霧雲が迫ってきます。
見る見るうちに三原山は隠れてしまいました。
用意してあった雨具を希望する方にお渡しして、まずは“イケメン地層”の観察。
(綺麗に入った筋はイケメン・・・以前講師に来て頂いたO先生の受け売りです。)
3年前の土砂災害も火山島ならではの要因を含んでいる等
災害が起きたきっかけをお話しして、地層観察方法
島中で見る事ができる白い1本の筋等を簡単にご紹介しました。
さて、歩き始めるとポツポツ雨が落ちてきました。「ついに来たか~」という感じです。
まずは樹海に入り、土砂災害の時に崩れた外輪山の壁面へ・・・。
林の中に突然現れる高さ20m近い岩肌に
皆さんからは「お~ぉ!」との声が上がっていました。
樹海の中は手付かずの自然の状態、足元には枯れ枝が散乱し倒木や太い蔓が這っています。
しかし、普段から統率の取れた消防団の皆さん、互いに声を掛け合って注意喚起しています。
これは、案内するガイドとしてとても頼もしいですね。
火山地帯で逞しく生きる植物達の移り変わりや進化を観察しながら、溶岩地帯へ向かいます。
カルデラで多く見られるサクユリの種、その仕組みを嶋田が説明したり
30年前、割れ目火口から流れ出た様々な溶岩のオブジェを楽しみ
裏砂漠へと入りました。
空を見上げると薄っすらと太陽が見えています。
】
歩き始めに懸念された雨も、気付けば止んでいました。
そして見えてきた三原山の稜線
ここで10分程の休憩を取り、皆さんに思い思いに過ごして頂きました。
シャボンを入れての記念撮影です。
あれ!シャボンが見えない。(´・ω・`)
山の稜線や裏砂漠には、まだ前々日の雪が残っていました。
黒いスコリアとのコントラストがとても綺麗です。
都心でも降ったのですが、港区界隈はさほど積もらなかったとの事で
皆さん雪との交流?も楽しんでいました。
今回の目玉の一つ、“生きた地球を感じる場所”にやってきました。
前日の雪の影響か?いつもよりかなり広範囲に大量の湯気が昇っていました。
皆さんからは、「すげ~っ!」「いや~ここは凄い!来て良かった」と感嘆の声。
時間の関係で、ここまで足を延ばせるか微妙だったのですが
お連れする事が出来て良かったです。
帰りは、ホテルバス運転手さんの計らいで開通されて間もない
御神火スカイラインを通って元町へ降りる事になりました。
急遽、私もバスに便乗・・・
災害直後の分断された道路の様子や
夜間煌々と照らされた照明の中で続けられている復旧作業の事
種子散布や様々な工法で行われている土砂流出防止工事の紹介等
判る範囲でお話をさせて頂きました。
道路が開通したとは言え、まだまだ大勢の方達が作業を行っています。
もう二度とあの様な災害が起こらない事を願いつつ
皆さんとのツアーを締めくくりました。
ツアーに参加して下さった芝消防団の皆様、ありがとうございました。
今度は是非晴れた日に、三原山の絶景を満喫しにいらして下さい。
お待ちしております。
By柳場