グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

両生類(伊豆大島の動物シリーズ6)

2020年06月11日 | 哺乳類、爬虫類、他
先週の水曜日に店から帰宅する途中のこと…何かが車のフロントガラスに当たりました。
ドタンっというようなちょっと鈍い音…

上から降ってきたものの正体は…?

影だけでだれだかわかるでしょうか?

本体のシルエットはこちら。

もうわかりますよね?😊

正体はモリアオガエル君でした。


普段なかなか見られない角度から観察できて感動しました(笑)

先日のブログに嶋田も書いてましたが、彼らは今産卵の真っ最中なのです。

下に水のない木の上にもいっぱい卵を産んでます。

車のフロントガラスに降ってきた個体も、産卵中に足を滑らせたのかもしれませんね。

ところで1年以上間が空いてしまった「伊豆大島の動物シリーズ」…ちょうど両生類(カエル)の1つ前で止まっていたので、これを機会に少しずつ再開したいと思います。

以下ジオガイド養成講座の講師をしてくれた、天野氏の資料より。

「伊豆大島では両生類のうち4種類のカエルの記録がある。アズマヒキガエル、モリアオガエル、ツチガエル、それにウシガエルである。ウシガエルは1982年には調査で記録されていて、おそらく第二次世界大戦後に食用として持ち込まれたものであろうという見解が示されている。ただし現在は絶滅したらしくその姿を見ることはない。塩水耐性に乏しい両生類は伊豆諸島のような海洋島には到達しづらく、すべての種が人為分布である。
ツチガエルについては1983年には少なくとも生息が確認されており、アズマヒキガエルに関しても導入時期と目的がはっきりしないものの、古い文献には記述が見られないため人為分布と考えるのが妥当であろう。またモリアオガエルは住民が1973年に福井県から卵塊を2個持ち帰ったものから全島に広がったと判明している。ツチガエルは水辺に強く依存する種であることから島内でも生息地は限られ、個体数も少ないが、比較的乾燥に強い他の2種は海岸線からカルデラ内まできわめて普通に生息している。」

ということで、この時期に森を歩くと木の枝でうたた寝してる姿に出会うこともあるモリアオガエルですが、火口側に現れることもあります。

そしてもちろん、民家近くの車道に降ってくることも!
(実はカエルが降ってきたのはこれで2回目です)

下に水がなくても産み続ける…この行為は、もしかしたら数が多くなりすぎたモリアオガエルが生息数を抑えるためにとっている行動ではないかと思ったりもする梅雨の夜です😊

(かな)

コメント
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