グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

ホウチャクソウ様

2009年04月10日 | 植物
拝啓、ホウチャクソウ様
 先週は大変に失礼致しました。
記憶に頼って充分調べもせずに書いてしまい、間違えてしまいました。
あなた様は、ユリ科チゴユリ属でしたね。
アマドコロやオオナルコユリとは、分類上の属が異なりました。
お詫びして訂正致します。

 今日の一枚のホウチャクソウの撮影場所は、島の南部、差木地地区の磯、赤岩(あかいわ)に近い旧道沿いで、朝日を浴びていました。周辺にはアマドコロも多い場所ですが、ホウチャクソウの方が、少し薄暗いところを好むようです。

 和名のホウチャクソウは、漢字では宝鐸草。花の形を、寺院などの軒下に吊るす宝鐸という風鈴に似たものに見立てて名付けられました。50cmほどの多年草で、日本全土に分布しているそうです。球形の実が熟すと黒くなるのはアマドコロと同じです。

 今朝の海は、とても穏やかで、磯の先端では釣り人が竿を振っていました。磯を望む草地ではウラシマソウも釣り糸を垂れています。ゆったりと春の海を楽しんでいるように見えました。

 ホウチャクソウ様、また今年も島の春風の中で出逢えたことに感謝しています。敬具
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砂漠にも春

2009年04月09日 | 植物
ここ数日は毎日天気も良く暖かい日が続き、すっかり春といった感じです。
大島の春といえばツバキ、オオシマザクラですね。

でも、大島の春を彩る植物はそれだけではありません。
足元を良く見ると島の固有種といわれる植物たちが様々な花を咲かせています。
綺麗なもの、風変わりなものなど多種多様です。

今日はそんな中でも一風変わった植物をご紹介します。

赤い芽を出すハチジョウイタドリとともに、三原山の砂漠に春を告げる
「シマタヌキラン」です。

「ラン」という名前ですが、カヤツリグサ科の多年草です。
シマタヌキランは本土のブナ帯の火山荒原に分布する「コタヌキラン」の
島嶼型と言われ、伊豆諸島の固有種とされています。

その学術的な価値もさることながら、その花穂はまるで何かの動物の尻尾の
よう…。そう、タヌキの尻尾?!

群生しているその光景はまるでたくさんのタヌキの尻尾が風に揺られている
ようです(笑)

私はそんな面白いこの植物がとても気に入ってしまいました。
砂漠の厳しい環境で立派に生き抜いて春を迎えたこの「タヌキのしっぽ」を
ご覧になりに来ませんか?

(あまの)

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2009年04月08日 | 植物
大島は今、桜がとってもきれいです!
道を車で走っていると満開の桜に目を奪われます。
三原山を眺めると、山が白い!オオシマザクラで白く染まっています。
最近では木材として木を切らなくなってきているのでしょうか。年々山が白くなっているように思われます。
昨日くらいからハラハラと花びらが散りだし、地面も白やピンクのカーペットがひかれたようできれいです。
桜と言えば入学式のイメージですが、ここ数年、大島でも開花が早く、卒業式の花となっていました。しかし、今年は入学式にぴったりに咲きました。しかも満開です。実は我が家の長女が先日小学校に入学しました。天気にも恵まれ、桜も満開で最高の入学式になりました。やっぱり入学式にはピンクの桜!

(のり)
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スペシャルゲスト!

2009年04月07日 | 植物
今日はスペシャルゲストが2名登場しました。私たちの強力お助けガイド・天野さんのお友達2人で、生物調査の仕事をしているとのこと。植物、鳥、その他とにかく何でも無茶苦茶詳しく、色々説明を聞くうちに、今までスッキリしなかった固有種の疑問が一気に解決しちゃいました!

今まで大島の固有種とは知っていても、どこがどう違うのかはっきりしなかったものが、「他の地域とこういうところが、こんなに違う!」と生き生きと語られると「なるほど~。ここにしか見られない貴重な植物なんだな~。」と実感&感動しました!ますます大島は貴重な宝物の宝庫だと思えてきました。

「知識が増えれば増えるほど、どんな場所でも楽しめるようになる。」ということを痛切に感じます。いっぱい学んで、一生楽しく過ごしたいなぁと思います。

さて今日の写真は、スペシャルゲストのお二人が一番熱くなっていたという、ハチジョウキブシの花です。他の地域よりもとても長くて大きいのだそうです。早春の森にひときわ鮮やかな輝きを添えるこの花は、私の大好きな花でもあります。(西谷)
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ウソだけではない

2009年04月06日 | 植物

大島桜は今満開 桜のベールはも麓から山頂へと登りつきました。これから桜吹雪がハラハラと…  

 しかし、その前から道には所々白い桜の花びらが花ごと落ちているのです。桜だと花ビラで散るのが普通でしょう。                                                                               

この犯人はウソと言う鳥でした。ウソは花柄や花托の際の甘い所を知っていて食べているのです。しかし、メジロやヒヨドリ達も花の蜜を求めて桜の花にもやって来るようです。期間限定メニューなのですね。                                                                                  

 

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今日の大島

2009年04月05日 | 今日の大島

昨晩降り始めた雨は夜半にはすっかり止んでくれて、今朝は風も穏やか、湿気を残した肌寒い曇り模様でした。
お客様の多く来島される週末には、晴天でなくてもとにかく雨じゃないと嬉しいです!
ここのところ島を彩る主役はなんと言っても桜です!
カンヒザクラは1月のうちから咲き始めていました。
大島公園のオオシマザクラは、2月に満開でした。
そして、きました!山麓に自生しているオオシマザクラは今が最高です^^
  写真は1日に撮影したものですがそれから4日経過し、ほぼ外輪山の山頂まで白く霞んでいます!
今日は曇りなのが残念っ。青空だと白が映えますね♪
街中では、ソメイヨシノも街路樹のツツジも開花していてピンクや赤と、町を明るくしてくれています。
今の時期、どこを歩いてもサクラの花びらが舞い降りてきてなんだかホンワカしますよ~♪


次の写真は昨日カルデラ内の森で撮影したヒサカキです。

小さな小さなお花を咲かせ始めています!
一つ一つが5ミリぐらいのものです。
しかも見ての通り、下向きに咲くのですね~
なんて謙虚な花たちなのでしょう!

様々な植物の開花が集中しているシーズンです。
芽生えや開花を楽しみたい方はぜひこの季節に大島を歩いてください^^

(友)  

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キレンジャク

2009年04月04日 | 
3月9日に「温泉にいるよ~」と教えてもらったキレンジャクが、今日もまだいました。
この冬は当たり年で全国からたくさんの報告があります。

レンジャクは2003年3月にヒレンジャクを見たきりですので(それも一瞬)、とてもうれしいです。
9日からは毎日のように見に行っています。
可愛らしい鳴き声と独特のスタイルで私たちを楽しませてくれます。

そのキレンジャクともそろそろお別れの季節・・・
彼らは大陸へ渡って子育てをします。





旅をする鳥を目の前にすると、彼らの無事を願わずにはいられません。
こんな小さな体で、自分の翼だけで、何百キロも時には何千キロも旅するなんて!

そして北へ帰って行く鳥たちと入れ替わるように夏鳥たちがやってきます。
ツバメはもうたくさん飛んでいますよ~。

今の大島はウグイス、メジロ、ホオジロがうるさいくらいにさえずっています(ちょっと大袈裟!?)
朝の目覚めを鳥の声で~ なんて、いかがですか?

  がんま
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アマドコロ

2009年04月03日 | 植物
 今朝7時半頃、差木地から元町へ向かう都道沿いにアマドコロの小さな群落があったので、一枚撮影してみました。もうじき花が開きそうです。

 4月1日に行った元町の薬師堂では、同じ仲間のホウチャクソウを観察できました。
どちらもユリ科アマドコロ属で、大島の植物目録には、もう1種オオナルコユリという、アマドコロによく似た大型の仲間が記載されているのですが、まだ居場所が分からず出逢えません。
 今日も元町北の山地区で仕事でした。昨日は雪で白く輝く丹沢や大山が見られ、今日は春霞に白い富士山が大島桜の枝越しに見え、しばし仕事の手を止めて見入ってしまいました。実に春らしい景色じゃありませんか!
                       (なるせ)
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キケマン群生

2009年04月02日 | 植物
今日は1日事務所に缶詰になりそうだったので、朝、犬の散歩を兼ねて野田浜から乳が崎へ歩いてみようと計画しました。

歩きだしてすぐ、キケマンの群生が目に入りました。なかなか見事に咲いています。

そしてその先にはミツバアケビが1~2m毎に新しい葉っぱを出して木に這い上っていました。今年は目玉模様のキュートなアケビコノハの幼虫をぜひ見てみたいと思っているので、この道は要チェックです!

すっかり楽しくなって写真を撮りまくっていたら、後ろで飽き飽きした顔のゴン(犬の名です)がこちらをジッと見ていました。「お、ゴメンゴメン。」と言って歩き出そうとしたら、すっかりシラケきったゴンに「もうヤダ、帰る。」と言われてしまい、散歩はあっけなく50mほどで終わりになってしまいました。残念。

写真は見事に群生しているキケマンです。有毒植物らしいですが、葉っぱもかわいくて結構好きな植物です。(KN)
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さっそく下見に行ってきました。

2009年04月01日 | 植物
今日からいよいよ伊豆大島のエコツアーが始まりました。この記念すべき日にさっそくスタッフでコースの下見に行ってきました。

まずは巨樹の森、薬師堂へ。いっぱい枯葉が降り積もったフカフカの土の上を歩いて行くと、足元にはウラシマソウやイズホソバテンナンショウがあちこちで花をつけていました。枯葉色したヒキガエルやキセルガイで盛り上がりながら、薬師堂に到着。ここではハチジョウクサイチゴ(たぶん)が白い花を咲かせていました。不思議なことに、どこにでもあると思っていたカジイチゴがほとんどなく、この近くで目に入るのは皆このイチゴでした。住み分けているのでしょうか?

誰かが「ツチグリがいっぱいある~!」と叫びました。茶色い花のような残骸がいっぱい見つかりました。どうやら晴れた日は縮んでいて、雨の日は元気になるキノコらしいです。早春の雨の日はツチグリを見に薬師堂へ行こう!ってかんじですね。 

さて、薬師堂の次は元町林道を半分歩きました。私の大好きなハチジョウキブシの花が元気一杯に満開の花をつけとてもきれいでした。春の森の中でこの花の明るい黄緑色は本当に目を引きます。シュスランのすぐ横ではオオモミジが芽生えていました。シュスランの何100倍も大きくなるオオモミジも、芽生えは本当にはかなげで可愛いです。隣のシュスランの葉が威張って見えて、思わず笑ってしまいました(写真)。ヒメアカタテハ、ルリタテハなどの蝶も飛んでいました。

今日のこの日記の内容のほとんどは誰かが発見し、教えてくれたもの。皆、どうもありがとう~!
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