グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

泉津海岸遊歩道下見・人間編

2021年02月18日 | その他
下見やリサーチは1人で行くことも多いですが、複数で行くこともあります。

先日の泉津遊歩道では、「2人で来てヨカッタ〜」と思う瞬間が、色々ありました。

ヨカッタこと・その1
「私とは違う感性がオモシロかった」

歩き始めてすぐに出会った、2つに裂けた木。

これを見ていた柳場は「はさまれてみようか?」と…😅

で、こうなりました。

「もっと上まで登りたい!」と言っていたけれど、時間もないし危なそうだったので諦めてもらいました(笑)

続いて見つけた木の穴。

「ずいぶん深いよ!」と観察していたと思いきや…

「うわ〜助けてくれ〜!!」と楽しそう😅

う〜む、このパフォーマンス、私はあまりやらないかも…。
とっても新鮮でした(笑)

そして、またまた見つけた木の穴!!

こんどは?

綺麗に決まりました!

これは、いいかも〜☺️

ヨカッタこと・その2
「スケールになってもらえた!」

人がいると、溶岩の崖に垂れ下がるオオシマハイネズの長さがよくわかるし…


どこぞから転がってきたと思われる、岩の大きさも良くわかるし


スダジイの大きさも良くわかる写真が撮れました☺️


ヨカッタこと・その3
「前から撮りたかった写真を、撮ってもらえた!」

それは、この写真です。

指みたいな椿の根と、根の真似をしている人間とのコラボ!笑

到着地点の大島公園では、「待っていると必ず鳥の写真が撮れる木」を教えてもらいました。

情報交換、大切ですよね☺️

近くでは、満開の椿が、華やかに咲いていました。

☺️

最後に、オンラインツアー のお知らせです。
2月28日(日)13時〜14時30分に、伊豆大島オンラインツアーが行われます。

秘境ツアーのスペシャリスト(株)アイラスの奥井さんが、大島に惚れ込んで作ってくれた企画で、なんと無料!
私も20分〜30分、ガイドとして登場させていただきます。

三原山の火口を中心に、波浮港の一棟貸の宿や街並みなどの紹介もあるようです。
タイミングの合う方は、ぜひご参加ください〜☺️

(かな)
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鳥にマスクはいらんだろ。

2021年02月17日 | 
先週の土曜日、波浮港(はぶみなと)にカモメ類を見に行ったときのことです。
カモメ類はそこそこいてそのほとんどがウミネコでした。

シロカモメとかワシカモメがいないかと双眼鏡で1羽1羽を見ていると・・・

あれ?
なんか様子のおかしな子が。






なんと首からマスクを下げたウミネコを見つけました。
うーん・・・・どこでどうやって絡まってしまったのでしょうか。
絡まってからそんなに時間は経っていないように見えます。

しばらくして飛び立ちました。



今の所飛ぶのに支障はなさそう。

すぐに元いた場所に戻って来ました。


「それなに?」

と訊かれているかのよう。

再び飛んでその後は見つかりませんでした。

なんとか外れて欲しいです。

がんま
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泉津海岸遊歩道下見・椿編

2021年02月16日 | 植物
3月に予定されているツアーの下見で、島の北東部“泉津”にある海岸遊歩道を歩いてきました。

伊豆大島ジオパークの地図上にある「泉津切り通し」から「大島公園」までが、今日のコース。

(地図をしっかり見たい方はこちらのpdfをご覧ください)

「泉津切り通し」を見たあとは、「大番根」の看板から海岸遊歩道に向かいます。


10数万年前の古い火山が波に削られた崖の上に位置するコースは、木々に囲まれた小道が続きます。


途中には、階段を使って谷筋に降る場所もあります。


そして、ところどころで海の景色が楽しめます。


切り立った崖の真下に、透明度の良い海が見える場所もあります。

今日は高速船が止まるほどの強風だったのですが、風下に位置するこのあたりの海は、とても静かでした。

地形好きの人の大好物、柱状節理(柱のような形の溶岩)が、よく見える場所もあります😊


そしてこの時期の、このコースの魅力は、華やかな椿の花が見られることだと思います。

しかも野生の!!

椿が自力でこの場所にやってきたのか、人が植えたのかはわかりませんが、園芸種がひとつもないところを見ると、元々潮風に強い椿が他の植物との戦いに勝って元気に生きているように見えます。

今日も、椿が作る美しい風景に、何度も足がとまりました。

たとえば、溶岩の上に落ちた一輪の椿。

渋かったです😊

青空と椿。

幸せです(笑)

楕円形の木漏れ日との競演!

木漏れ日って、こんなに丸かったでしたっけ???
ちょっと不思議な景色でした。

地面に赤い絨毯を敷いたかのような風景も、さまざまな場所で見ることができました。


太陽の光に照らされて透明感のある椿には、息を飲むような特別な美しさを感じました。

潮風に吹かれながら元気に生きる野生の椿たちに、元気をもらいました。

海岸遊歩道コース、とても楽しかったので、報告はまだまだ続きます😊

(かな)
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今年初めての三原山

2021年02月15日 | 今日の大島

 

久々と言うより今年は初めての山です

ツララのポイントでは暖かくてツララは無くて

 

 

新しいところに目新し子では無いが繻子ランが生えてきた

 

苔だって可愛い

 

ゴジラはそのまま

 

ホルニトでは苔にたっぷりと水分をまとわせていました

 

火口もそのまま(勿論ですが)

 

山で見つけたただ一つの花

 

今日は女子3人

 

それからそれから椿沢山

 

 

桜だって沢山の花を付けています

(しま)

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友達ができた〜!

2021年02月14日 | 植物
今日、山に新たな“友だち”を作りに行ってきました。

え〜、事情を説明します。
実は私には、三原山のまわりに複数の"友だち”がいます。

たとえば荒々しい溶岩の上の若いオオシマザクラの木とか、暴風雨に耐えて頑張っている背骨のような火山弾(リボン状火山弾)とか、何度か通って親しくなったのです😊

でも、普通にガイドで歩くコースから、少し外れたところにいるのです。
なので、会いに行くには、そのためだけに、わざわざ時間を取らなければなりません。

「ガイドコース上で新たな友だちを作ろう!」
そう思って出かけました。

実はアテがありました。

場所は裏砂漠に向かう”再生の一本道”の途中。


34年前の噴火で一度焼け野原になり、草地を経て、木が年々成長している場所です。


点在する緑色は、ほとんどが(全てと言っても良いかも?)この2種類。

ハチジョウイヌツゲ(左)と、ヒサカキ(右)です。

この景色の中にある、茶色だけの塊。

「なんだか形も整っていて、かっこいい!」と以前から思っていました。

一見、荒れ地に一番乗りで生えるハチジョウイタドリとススキだけの集合体に見えます。

でもきっと、他にもいろいろ生えているはず…。近づいて、何が生えているのかジックリ観察することにしました。

たんまりたまったイタドリの落ち葉。


よく見ると、大島の森に多い“オオシマカンスゲ”の若葉が、何本も伸びていました。


蔓植物のシマヘクソカズラも数株。


同じく蔓植物のサルトリイバラ。

こちらはツヤツヤの赤色の実が綺麗でした。

枯れ葉の下から、若葉を伸ばしていたアシタバ。

元気な色に、惚れ惚れしました。

枯れ葉の上に落ちていたカタツムリの殻。

2つとも左巻きでした。

ハチジョウイヌツゲの芽ばえは数カ所にあったけれど、少し茎が伸びたものは何者かに食べられていました。

たぶん食べたのはキョン(小型の鹿)だと思います💦

イヌツゲの芽生えがキョンの好物だとしたら、しばらくここに、緑の木が生えることはないかもしれません。

不思議だったのは、ここのイタドリたちのタネが、たくさん枝に残っていたことでした。

周囲には、目に付くイタドリのタネはないのに、なぜここはこんなに残っているのでしょう?

そういえば生えている植物も、鳥が果実を食べてタネが運ばれるタイプのものがほとんどで、タネが風に運ばれるものはススキぐらいなような…??

微妙な環境の違いで、風が当たらない場所があるのでしょうか?
不思議です…。

幅2m×3mほどの友だちが、新たにできました。

これから時々、会いに行って、どんなふうに変わっていくのか見ていこうと思います😊

(かな)
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ウソ(アカウソ)

2021年02月13日 | 



ニオイウツギの種を食べていました。
ほっぺの赤いオスです。


お弁当付いてるの、かわいい。

こちらはメス。

こっちにもお弁当が。
ウソはこうなる確率高いです。


オスは1羽でしたがメスは確か4羽いたと思います。
10日の撮影でした。

がんま
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椿の花を口にくわえたオシャレな金魚

2021年02月12日 | 植物
楽しみにしていたキンギョバツバキ(突然変異によって生まれたヤブツバキの園芸品種)の開花。

今日、自宅近くの畑周りに植えられているのを見に行ったら、花が咲いていました!

かなり満開です!

島中に椿の花が咲き誇る伊豆大島で、なんでこの花が咲くのが楽しみだったのかと言うと…

“椿の花を口にくわえたオシャレな金魚”の写真を、撮りたかったからです!(笑)
「これだけイッパイ咲いていれば、絶対写真を撮れるにちがいない!」と、期待したのですが…

向きがイマイチだったり


金魚が裏返っていたり


花が金魚に押しつぶされそうだったり


金魚だけ勝手に、ウジャウジャ泳いでいたり


「空を見上げて撮ったら何とかなるかも?」と思って挑戦しましたが、

何ともなりませんでした😅

う〜ん、う〜ん・・・

と、しばらく探し続けて

ようやく撮れたのが、この写真です。

なんだか「口に加えている」と言うよりも、頭に乗せて運んでいる雰囲気ですねぇ💦

ちょっと反則だけど、上下を逆にしてみました。

う〜ん、ちょっとはマシかな?(笑)

“椿の花を口にくわえたオシャレな金魚”探しは、なかなか難易度高いです!
みなさんも機会があったら、ぜひ探してみてください〜😊

(かな)
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景色は変わる

2021年02月11日 | 植物
時と共に景色が変わるのは、伊豆大島では当たり前のことですが、その変化した現場に立つと、改めて驚くことがあります。

数日前、とても久しぶりに、元町にある長沢砂防ダムまで散歩に行きました。

1986年の割れ目噴火で流れ出した溶岩の途中に造られた砂防ダムですが、2013年の大雨(台風26号)で山の斜面から崩れて来た土砂が、溶岩の大半を覆ってしまいました。

これは2013年11月の(台風約1ヶ月後)の風景です。


上流からの土砂に覆われ、溶岩は幅2mぐらい、見えていました。

元々あった地面(写真右)が、溶岩で焼かれてレンガのように赤くなったことが、良くわかる景色でした。

そして、こちらが先日(2月2日)の、ほぼ同じ場所の風景です。

溶岩が見えないぐらい、草木に覆われていました!

でも、よ〜く目をこらすと、大きく伸びたヤシャブシなどの影から、溶岩が透けて見えました。


7年前、真っ赤だった地面は…


苔が生え、くすんだ色になっていました。

これが「風化」と言うものなのですね。

小石をひとつめくってみたら、下からは7年前と同じ赤い色が現れました。

“噴火”と言う大きな出来事で大きく塗り替えられた景色を、小さな生きものたちが時間をかけて少しずつ変化させていきます。

小さな生きものたちの生命力を、あらためて「凄いなぁ」と思いました。


そして、しばらく“凄いもの”たちに囲まれて、静かで不思議な満ち足りた時間を過ごしました。

😊

(かな)
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スミレ咲く

2021年02月10日 | 植物
確か以前にもこんなタイトルで記事を書いたような記憶があったので検索してみました。

ありました。
これです。
たった3年前でした。

今回も同じ場所です。
咲いていたのはこの4株。







撮影は8日です。
さすがに1月には見つけられませんでしたが12月に西谷が三原山で咲いているのを見つけています。
うーん・・・・これは・・・1株だけのようなので本格的に咲いているということではないってことで。
2021年のシチトウスミレ、咲き始めましたってことで。

がんま
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「世界語り継ぎフォーラム」の論文誌が公開されました!

2021年02月09日 | 火山・ジオパーク
約1年前に神戸で行われた「2020世界語り継ぎフォーラム」の発表の一部が「JDR(Journal of Disaster Research)」という論文誌に公開されました。

(上の写真は2020年1月のフォーラムの様子。右から4人目が世界ジオパークネットワークGGNの副会長さんです)

JDRのVol.16 (2021)No.2(Feb)のpp. 170-175に、私が投稿した英語の論文が掲載されています。
少し長い英語の文章ですが、興味のある方はお読みください。
"Geotourism and Disaster Storytelling: Lessons from 2013 Izu-Oshima Island Debris Flow Disaster" Kana Nishitani, Kazuyuki Nakagawa, and Shingo Nagamatsu

…といっても、私は日本語でただ書きたいように書いただけ。
費用負担をせずに英文化されたので、英語の論文を投稿した実感はないのですが💦

主に関西大学教授の永松さんが論文としての形を整えてくれて、このフォーラムの分科会を担当した時事通信の中川さんにも補っていただきました。

永松さんによると、災害の語り継ぎに関する論文が、まとまって世に出るのは世界初とのことです。

時間の経過とともに薄れていく災害の記憶。
辛い記憶が薄れるからこそ、人は生きていけるのかもしれませんが、次の災害で同じような被害を出さないために、何をどのような形で語り継いで行くか、は大きな課題です。

そのための様々な方法が模索されていますが、昨年の「世界語りつぎフォーラム」では、語りつぎの手段のひとつとして、ジオパークの分科会が設けられ、議論がなされました。

参加に当たっては、私は日常のツアーで、どの部分が「災害の語り継ぎ」に当たるのかを考えました。

噴火が作った大地の上で、雨や風、波の影響を受けながら私たちが暮らしていること。そして、火山噴火の兆候をとらえるために様々な努力がなされているけれど、わかっていないことがたくさんあると言う現実などをツアーの間に話しているので、それが災害の語り継ぎにつながるのではないか…と言うようなことを発表しました。

災害を語り継ぎ、我がこと感を持って学ぶ人が増えることで、被害にあうリスクを減らせ、災害後もありのままを受け入れて立ち直るための力になると思っています。

今回の論文誌には磐梯山噴火記念館の佐藤さんの論文も掲載されています。

2020世界語り継ぎフォーラムの全体の報告書は、こちらから読むことが出来ます。
ジオパークと語り継ぎの分科会は、P40-45に要旨が日英で載っています。「語り継ぎとミュージアムの役割」の分科会や、「災害遺構と記憶の継承」でも、日本のジオパークの関係者が報告しています。
当日の各分科会の発表資料はこちらで公開されていますので、関心がある方はご覧ください。

JDRは英語なので、現在、日本語の論文集も公開準備が進んでいるそうで、そこには元の私の文章に近い日本語版が掲載される予定です。もっと多くの参加者の皆さんの文章が載るようですので、公開されたらまたお知らせします。

(かな)
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